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さいごにあいはかつ

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2014~2015年あたりの、とくに気に入っている note だけを並べました。
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2014年6月の記事一覧

ジョン・ラター 幸福の音楽

ジョン・ラター は、レクイエムのような宗教的な音楽を中心に作曲しているイギリスの作曲家です。初めて聞いた頃、そんな作曲家は、てっきり、もうこの世を去っているものだとばかり思い込んでいましたから、のちに、ご存命だと知り、同じ時代を生きていることが、たいへん嬉しくなりました。 1945年9月24日 (68歳)、まだバリバリの現役の音楽家で、自ら合唱隊やオーケストラの指揮をしながら演奏活動をしておられます。 Rutter Requiem - Pie Jesu ラターのレクイエ

テレキャスターがスキ!

先月、Fender が経営難に陥っていると聞いて、たいへん驚きました。 U2のボノとジ・エッジ、フェンダー社の役員に就任 ──これも打開策の一つのようです。 なんとか頑張ってほしいものです。 Fender のギターといったら、たいていの ギターキッズ は、ストラトキャスター を思い浮かべることでしょう。 でも、スプリングスティーン のファンと、女性たちは、テレキャスター を支持するはずです! ぼくはというと、テレキャスター の方を好みます。 その輪郭、フォルムが好き

Cook With Honey クック・ウィズ・ハニー

とてもしあわせな気持ちにさせてくれる、そんな歌があります。 その歌を聞いた時の満たされた感覚の残り香のようなものが、いつまでも心の隅にとどまっていて、ふとした時に思い出すのです。 この歌の手がかりは、Cook With Honey という、たった一つのフレーズだけでした。ほかは、なにも覚えていなかったのです。 A&Mレーベルのコンピレーション・アルバムに、1970年代ごろ期待されながら短命に終わったミュージシャン達のヒットソング集がありました。なんども繰り返し聞いていま

天然素材 100% の吊り橋

ベトナムのサパには、素晴らしい吊り橋があります。 天然素材 100% の吊り橋です! 気絶しそうなほど、しっかり、しなることでしょう…… うっかり、足を踏み外すのに充分な隙間も開いています。 ほんとうに、美しい吊り橋です! Landscape, Lifescape

こんな大きな お月さまって、どこに出る?

Full Moon Silhouettes ニュージーランドのマウントビクトリア展望台で満月が昇るのを見ている人々。そのはるか後方の2.1kmの地点から、月と人々をまるごと撮影した、高画質のリアルタイム映像が vimeoで楽しめます。 こんな撮影方法があるのを知る以前、巨大な月が写る画像を見るたび、こんな大きな月、どこに出るっていうんだい? と突っ込んでいましたが、どこにでも出ていたんですね……

失われた理想郷 チベット

チベットは、他国によって蹂躙され、今まさに息絶えようとしている国ですが、かつては小さくとも光り輝く国でした。 “セブン・イヤーズ・イン・チベット”という、映画を観たことが、おありでしょうか? この映画がぼくに与えた衝撃は、けして小さなものでありませんでした。   オーストリアの登山家ハインリッヒ・ハラー が 、七年間をすごした1940年代のチベットは、まだ、れっきとした独立国家でした。彼らの社会はチベット仏教によって統一され、ダライ・ラマを中心に国民は完全に一つとなっていま

我々は自分が何者なのか、知らない……

我々は自分が何者なのか、知らない……   人間は長い間、自分自身の中に、生きることの意味を探し求めてきましたが、答えが出ませんでした。それは、自分自身の中に、人生の出発の動機が見当たらないからです。   産んでくれと自分が頼んだわけじゃないと、ひねくれる子供にとって── 両親が愛によって、子供の誕生を望んだ結果、自分が生まれたのだと、はっきり理解しない限り──人生はけして美しくありがたいものには見えないのです。   真実の愛によって生まれた子供が、いったいどれだけいるでし

エル・システマ ~ オーケストラは社会の縮図!

エル・システマの奇跡を綴った『世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ』の書評が、ぼくが Feedly でチェックしている 30あまりのサイトの一つ IDEA*IDEA に書かれていました。その一部分を紹介します。 『ベネズエラではほっておくと子供たちがギャングに育ってしまう貧困層も多いのですが、このシステムのおかげでそうした犯罪もぐっと減少したようです。 うまいな、と思うのは「音楽を習い始めた瞬間、子どもたちは貧しくなくなる」という理念のもと、貧しい子もそうでない子も平等

人生は、永遠でなければ意味がない

死後の世界について、それは単なる憶測にすぎないと言った人がいました。つまり、そのような憶測に惑わされることなく、生きることにもっと切実であるべきだというのでしょう。精一杯、一生懸命、生きなさいというわけです。 だけど、生と死について考えるのは、けして怠け者だからではありません。分からないからです!  自分の意志で生まれて来たわけではないので、まず生きることの目的が分かりません。だから、ゴールがどこなのか見えず、暗闇をはいまわるような、そんな不安な境遇で、ぼくらは生きていか

北朝鮮が崩壊しないのはなぜか?

数年前、ひかりTVのビデオ サービスで、韓国の時代ドラマ 善徳女王 (ソンドク女王)を熱心に観ていました。善徳女王とは、7世紀に実在した新羅の27代目の王で、朝鮮の歴史上初の女王です。当時の新羅には “ 骨品制 ” という、厳格な身分制度があり、王になるには、“ 聖骨 ” (ソンゴル)と呼ばれる、両親ともに王族でなければ得られない身分を必要とされていました。   このようなことからも分かるように、朝鮮人たちは血統というものを非常に重要視してきた民族です。もしも、このような伝統