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LGBTQIA+ ”当事者間” 名称論争 ~私の想い~


名称につきましては、本っ当にキリがないんです。以前記事に致しましたが、セクシュアリティを細かく分けたら112種類もあります。



で、タイトルにもありますように、実は名称があるが故の問題もあるんです。。。


当事者間の間で。


「え?なんで?」と思われる方が多いのではないでしょうか。

確かに名称には、非常に大きなメリットもあります。
「ずっと自分が何者か分からなかったけど、私って、Qなんだ!」といったように、アイデンティティの確立など。(詳細は↑の記事

また、LGBT(QIA+)という単語の認知が広まってきたのも、とても喜ばしいことです。
私達の存在の認知も広がってきて、社会が少しずつ動きだしてくれてきたということですから。

しかし、、、しかし!!!

当事者間で、

「私もいれてよ!」「私はいれないで!」「君は違う!」

というような問題もあるんです。

いや、こんな事言ったら批判来るかなとは思うのですが、、、、


「とりあえず一緒にがんばろやーーーーーー(ノД`)・゜・。」

「内輪で名前戦争より、他にやることあるんちゃうかなーーーー(;´∀`)」


これが私の本音です。(^^;)


そこで本日は、
・何について当事者がモメているのか。
・LGBT(QIA+)に代わる、「これなら誰もが納得しそう!」という新しい名称について
・それでも私が”LGBTQIA+”を使う理由/想いをお話させて頂こうと思います☆


名前/カテゴリーがあるがゆえの当事者間問題


<アルファベット系:LGBT(QIA+)>

①「L・G・BとTは違う!Iも違う!一緒にするな!」

実際、もちろん違うのは違います。

□L・G・Bは、「どの性別の人を好きになるか」と言う性的指向のお話。

□Tは「自分の認識する性別が身体と一致しない」という性自認お話。(詳しくは次回)

□Iは性的指向でも性自認のお話でもありません。性分化/性の発達のプロセスが典型的に進まない状態のお話。(Iについて詳しくは以下記事)

これらの違いから、「一緒にしないで」という声があるんです。

私も、特に「I」については入れるべきかどうか最後の最後まで悩みました。でも、
”少数派” 
”「性に関する事」という大きなくくり”
”社会的に正しい認知や公平な権利/サポートが必要”
という意味では同じで、それぞれ完全に独立して活動するよりも、それぞれが尊重し合い、正しい知識を基に共に協力して、
「こんなにも数がいるんだよ!」
と政府や多くの人に皆で呼びかけをした方が、より効果的ではないか。
そう思い、「I」も入った名前を使わせて頂くことにしました。



②「お前はトランスジェンダーじゃない。トランスジェンダーと名乗るな。」

*こちらは、共に活動している俳優 小川弦之介君(トランスジェンダー男性 FtM)のリアルなお話を参考にしております。

<名乗るなと言われる例>
・Xジェンダー(身体的性に関わらず、性自認が男性にも女性にもあてはまらない)かもしれないとまだ分からない状態の場合。
・手術は胸まで、ホルモンまでとしている場合。(身体の兼ね合いでできないorあえてやらない選択肢をとっている場合もあるのに。)
・異性だけじゃなくて同性も好きかも。(どの性別を好きになるかは性自認の問題と関係ないのに。)
・戸籍の名前や性別を変えない場合。(家庭の事情や手術段階の事情で変えられない・変えない選択肢をとった場合もあるのに。)


皆最初は自分が抱く違和感が一体何なのか分からず、誰にも言えず、自分の指定された性と性自認が違うことに悩む辛い想いは経験してきているはず。完璧に見た目を変えるのにはかなりのお金も労力がかかるのも知っているはず。

なのに、昔の自分と同じように悩んでいる人に対してそんなことを言ってしまう。これも、各々が持つ「トランスジェンダーとは」という定義があるからこそ、それに当てはまる/当てはまらないでこのような「お前は名乗るな」問題が起きてしまうからではないでしょうか?

(トランスジェンダーについて、その他の知られざる問題も含め更に詳しくは次回の記事予定です!)


③「そもそも一緒にしないで。わざわざカテゴリー分けに入りたくない。」④「LGBTQIAという名前だと、他のセクシュアリティが入っていないじゃないか!他を無視しているのか!?」

これらは全く正反対のご意見。もうね、全ての人が納得するアルファベット系の名前なんて、ありません!!

112種類のアルファベット入れるしかありません!

でも、アルファベットは26個しかない!

いや、26個だけでも多い!

ABCの歌を毎回歌うってこと!?

という訳で、アルファベット系で皆が納得する名称をつくることは不可能なのです。


<その他:セクシャルマイノリティ>

こちらが良いと言う方もいらっしゃいますが、
セクシュアルマイノリティ(Sexual Minority)=性的少数派となり、”性的”という言葉がいやらしさと連結して嫌だったり、”マイノリティ”=少数派=弱者というイメージになるから不適切と言う意見もあるんですね。

私も上記の理由から、正式名称としては使わない選択をとりました。



「これなら皆納得でしょ!」最新名称

①GSD (Gender & Sexuality Diversity) 
 もしくは、
 DGS (Diverse Genders & Sexualities)

<和訳>
多様なジェンダーとセクシュアリティ(申し訳ありません。新し過ぎてか、正式な和訳を見つけられませんでした。なので私なりの訳です。公式ではありません。)


②SOGI (Sexual Orientation and Gender Identity)

<和訳>
性的指向・性自認


どちらも”Sexual”という言葉が入ってはいますが、L・G・B・Tなど特定の名前を出していないので、「入れて!入れないで!君は違う!」という問題が起こりようにありません。だって特定してないのですから。
それよりも、

「たくさんありますねん!」

という多様性が押し出されていて、すごく素敵。問題なし!!



私達(私個人&団体として)の想い


じゃあ、上記のGSD/DSGやSOGIを皆使うべきではないか!となるとは思うのですが、これにもまた現時点では問題がありまして。。

なにしろ、認知が広がって無さ過ぎる事。

私(達)のゴールは、「たくさんの人がいる。皆色々。十人十色。皆違ってそれで良い。」を一人でも多くの方にお伝えすることなので、一人でも多くの方に私の記事を読んで頂いたり、私達の活動を知って頂いたり、講演を受けて頂く事が必要だと思っているからです。

ですので、SOGIや新しいオリジナルな名称ではなく、
あらかじめ認知が広まって人々の関心も高まってきたLGBTという単語と、
「IとAと+」によってもっと色んな人がいるんだよという事が伝わる
”LGBTQIA+”という名称を使用させて頂いております。

誰も知らない名前だと、関心を持って読んでくれる人が少ない事が予想され、私達の講演を受けるきっかけにもならないという懸念があるからです。

また、私と現在共に活動中の俳優小川弦之介君も共通して、

「名前なんて必要なくなる社会。」

を目指しています。ですのでそもそも名称決めや正しい名称拡散に時間をかけるよりは、

・もっともっと奥の大事な本質の部分を伝えること。
・「本っっっっっっっ当に人権問題は自分の周りにはないのか?」と日頃から常に人権や不平等問題に関して意識を持ち続けてもらうこと。
・自分と違う人/自分が理解出来ない人がいた時に、「じゃあ自分はどういう風に動けば良いのか」を自分で考えて動いていける地盤を作ること。

これらに時間をかけていきたいと思っているからです。
これ、ただでさえ忙しい現代人に「他人のこともっと考えて行動しいや。(*)」って言っているようなもなので、とにかく難しい。かなりの工夫と継続が必要なんです。

(*)本当は隣の人とか、知り合い、子供、親戚、顧客、社員、将来の利益に繋がることなどなど、自分に大いに関係あり得ることなんですけどね。


もちろん、今後もしSOGIや他の名称が主流になってきましたら、そちらを使用する可能性はございますが、

なにより私(達)のゴールは、「色んな人がいるんですよ」「皆違って皆良いんですよ」という事を一人でも多くの方に広め、一人でも多くの方が生きやすくなる社会にする事。

その為、

今、私(達)”だからこそ”出来る事に集中して

今後もっともっと精進して参りたいと思います!

今後ともご支援の程、何卒よろしくお願い致します!!!

次回のLGBTQIA+記事は、「トランスジェンダーの知られざる。。。(仮題)」、その次は「多様性を学ぶメリット。~企業・教師・子供たち~」予定です!

今まではかなり道徳的な観点からばかりで語ってきました。

「道徳的に皆分かりあった方が良いのは分かるけどさ~あ。。。多様性学んで実際俺に何か良いことある訳?俺も忙しいんだわ。」

と、多様性をわざわざ学ぶには腰が重い方もいらっしゃると思います。

という訳で、実際のメリットや、学ばないとヤバいかもしれませんよ!ということをどんどんお伝えしていこうかと思います☆

次回もよろしくお願い致します☆

ありがとうございました☆

Aika.


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