愛されるよりも愛したい
「愛するよりも愛された方が幸せになれる」
2番目に好きな人と結ばれた方が家庭は円満になるとよく言われる。
それは、きっと恋愛と結婚は別という意味なんだろう。好きだけで成り立つ恋愛とは違い生活の一部・家族になるのは感情だけでは突っ走れない。それでもやっぱり好きな人と添い遂げたいと思ってしまうのが私の心情だった。男性と付き合えば結婚したいと強く思ってしまう…学生時代は恋はそっちのけでやりたい事を手当たり次第していた私は意外と恋愛体質なのだと彼氏ができてはじめて気がついた。
強い絆で結ばれた家族を築きたかった、最終目的はそれなのだろう。結婚=幸せという考えとは少し違う思いがあった。運命共同体の片割れを探していく、そんな感じ。"この人と一緒に生活できるだろうか?"と、いつも心のどこかで問い続けていた。想いが強くなると正しい判断が冷静にできなくなる、だから愛されている方がいいのかもしれない。
主人と出会った当時、私には彼氏がいた。大事にしてもらっていたし、結婚を目標にお互いの課題に向き合っていた。喧嘩もたくさんしたけれど、その度に絆を強くしていた相手。
なのに、主人と会った瞬間『結婚したい‼︎』という感情が沸々とわいていた。知り合って1週間やそこらで考えるなんて、自分は気でもおかしくなったんじゃないかと思ったけど会うたびに好きな気持ちは強まるばかりで。逆に心が動かされすぎて怖いとすら感じた。
主人と付き合いはじめてから結婚するまでの3年間とことん考えた、何か問題が発覚するたび、衝突するたびに考えた"この人でいいのか、一生好きでいられるのか"を。
答えは必ずYESだった。
結婚してから今まで、その答えは変わらない。ずっと同じ好きな気持ちが続いている。飽き性で熱しやすく冷めやすい性格な私にははじめての経験だ。
仕事が終わって家に帰り、主人の帰りを待つ。帰ってから必ずハグをする。私は勝手に儀式と言っている(笑)。「おかえり」と抱きしめた腕を迷惑そうに払い除ける主人、いつもの反応。普通は「もっと嬉しそうにしてよ」と怒る所だけど、これでいい。恋愛ベタな彼は愛情を表に出すのが苦手だから、それでも信じられる嫌いではないという事を。
「騙されたもん、帰ってきたら婚姻届が置いてあって脅された。」
同棲して3年、私は不安だった。結婚してくれるのかって…だから賭けに出たんだ。
私「私さぁ、今の名字に飽きたんだよね。名字変えたいんだけど、いいかな」
ダ「〇〇に?」
私「うん。」
ダ「なっちゃう(笑)」
私「じゃあ、婚姻届もらってくるね♡」
いつかの寝室で繰り広げた挑戦に好印象だったため、次の日に早速市役所から婚姻届をもらってきた私。ジョークの様な前置きであっさりとその用紙を提出したのだ。一世一代の賭けは見事に勝利を収めた。
最近、当時の話が蒸し返され「騙された」と主人は放った。
「結婚したい事、後悔してる?」
私の質問に、主人は
「後悔はしてないよ」と、ボソッと言った。
その一言で舞い上がる程嬉しくなった。どうやら「好きになったら負け」は本当みたい。まぁ、負けでもいっか。
愛するよりも愛された方がいい
たくさんの人がそう思っているのかもしれない。
でも、私はこれからも
愛されるよりも愛したい
を貫くつもり。
彼を選んでよかったとこの先も信じて歩んでいきたいから。
最後まで記事を読んでくれてありがとうございました!