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第四次ダンゴムシブーム

リクさんもシマちゃんも、昆虫が大好きだ。休みの日になると、決まって家を飛び出し、家の裏の神社の境内で日がな一日虫を探している。

なので、雨の日は2人ともご機嫌ナナメだ。

特にシマちゃんは、まだ4歳のくせに、勝手にさらりと家を飛び出すのでタチが悪い。洗濯物を干している間に行方不明になることもしばしばある。

そんな2人に、つい最近まで第四次ダンゴムシブームが訪れていた。(冬は虫がいないので、必然的にダンゴムシブームが到来する)

ありとあらゆる石の裏、木の裏をひっくり返してダンゴムシを集めて回る。彼らが訪れたあとの神社の石段はは、あっちこっちで石がひっくり返ってみるも無惨な状態に。(古い神社なので、石段の石やコンクリがところどころ欠けたり割れたりしていて、石が外れる仕組み)私は2人の後をついて回って、ひたすら石を元に戻すというのを冬の間繰り返すことに…

保育園からの帰り道も普通に歩けば10分でたどり着くところを、ダンゴムシを探しながら約1時間かけて帰る。

もちろん、あらゆる溝や道路の隅でダンゴムシを探す。なんなら溝の中に潜り込んで探す。

最初のうちは、豊漁で、手では持ちきれずポケットに入れたりして持って帰り、洗濯物からポロっとダンゴムシさんの亡骸が落ちてくることもしばしばあった。

ただ、毎日帰り道に丁寧な捕獲作業を続けていると、無論、資源は枯渇してくる。

そうなると大変。シマちゃんが怒り狂うのだ。

「ダンゴムシがいないー!!!」

いや、昨日もめっちゃとってたやん…そりゃおらんやろうと言っても通じない。出てくるまでひたすら探す。もちろん帰宅への道のりは遅々としてすすまない。

しょうがないから私まで一緒に探す羽目になる。

「こっちにいそうだよー!」

ほんとはいないけど、ちょっとでも前に進ませるために嘘をついて、「どこどこー?!」とキラキラ して走ってくるシマちゃんを見て少し心が痛む。

「どっか行っちゃったわ〜」と言ったときの落胆ぶり。

そんなに?と言う感じだ。

途中でダンゴムシが手から落とした日にゃ、もちろん、戻って探す。

近頃、暖かくなってきたので、てんとう虫ブームに変わり、我が家の虫かごはダンゴムシのグレー一色から黒と赤と草の緑が混じったカラフルな感じになった。(てんとう虫も40匹くらいいるとゾッとするけど)

今のうちに、帰り道沿いのダンゴムシ達が大繁殖して、冬に備えてくれますように。

寝言で「ダンゴムシとっちゃダメ」とか言ってるシマちゃん。夢の中でもやっぱりダンゴムシなのね。


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