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目指すは「一貫した顧客体験と信頼される製品サイト」リニューアルの挑戦とは

2022年11月で5周年を迎える「DX Suite」。その製品サイトを、今年の8月に大きくリニューアルしました。今回は、本プロジェクトを牽引したAI inside のデザイナー2名に、リニューアルのこだわりやユーザ様に伝えたいことなどを聞きました。

メッセージ性の強さや未来へのイメージが広がる世界観を表現

ー「DX Suite」の製品サイトリニューアルを行った目的を教えてください。

Graham:AIプラットフォーム戦略の推進に向けた、会社全体のリブランディングに伴い実施しました。「DX Suite」は創業期からAI inside のビジネスの基礎となったプロダクトであるため、AIプラットフォーム戦略全体の中での位置付けや、ブランディング全体とのバランスを取るために慎重に議論を重ねました。

ー可愛いイメージから一転してかっこいい製品サイトに変わったという印象を受けました。

左:旧製品サイト、右:新製品サイト

Wakamoto:単なるかっこよさというよりは、メッセージ性の強さや未来へのイメージが広がる世界観の表現を目指しました。また、これまでAI Inside が見せていたキャラクターやトーンはプロダクトやページごとで異なり、全体を見た時に会社としてまとまりが無いことを課題視していたため、今回のプロジェクトでは一貫したビジュアルアイデンティティを提供することで、ユーザ様への信頼感にもつなげたいと考えました。企業のリブランディングに向けて数日かけて実施した、デザインチームとCEOの渡久地さんによるワークショップの内容を整理して、製品サイトのデザインにも落とし込みました。

ワークショップ時に使用したmiro ボードの一部

「最高のAI-OCRを」から「さよなら、データ入力/ようこそ、データ活用」へ

ーリニューアル前の製品サイトの課題感を教えてください。

Graham:導線設計のわかりづらいUXデザインと、欲しい情報へのアクセスのしづらさが課題でした。これらを解決するために取り組んだことは、グローバルナビゲーションの設置・遷移先のページのぱんくずリストの設置・フッターに全てのページ情報を掲載の3点です。ウェブ制作では当然のことですが、基本を抑えなければ今後コンテンツが増えた際にウェブサイトが使いづらいものになってしまいます。

ーサイト内で特にこだわったポイントはどこでしょうか。

Graham:コンセプトの表現にこだわりました。以前のメインメッセージが「最高のAI-OCRを」というコピーでしたが、AIプラットフォーム戦略との整合性が取れていないと感じていました。将来とのつながりを感じさせるような、データ活用にフォーカスしたメインメッセージ「さよなら、データ入力/ようこそ、データ活用」にしました。

データ活用にフォーカスしたメッセージに加えて、ランディングページも同時に制作しました。製品サイトと役割を明確に分けることで、幅広いコンテンツを適切なステークホルダーに届けることが可能になりました。

ープロジェクトで苦労したことを教えてください。

Graham:短期間でのプロジェクトで形にするための言語化の作業が大変でした。頭の中で思い描いているビジョンを相手に伝えて、さらに誰でも分かるようなコピー・文章・ビジュアルに形を作っていく作業は途方もない労力がかかります。

Wakamoto:デザインチームで作った抽象度の高いイメージを相手に共有する作業は本当に難しかったです。リニューアルしたサイトも、正直なところ100%納得はしておらず、よりブラッシュアップさせたいなと思っています。

ーサイトを公開した後の反響はいかがでしたか?

Graham:社内ではとても反響がありました。特にコンテンツが増えて、多くの人にとって見やすいサイトになったことで、各部署からポジティブなメッセージを多くいただきました。社外からはまだ聞けていないですが、どこかのタイミングでユーザ様にアンケートを取るなどはしたいですね。

プロジェクトをリードする「デザインドリブン」なチーム

ープロジェクトのチーム編成と進行スケジュールを教えてください。

Graham:コンセプトを固めるところからのスタートだったので、ただの製品サイトリニューアルではなく、プロダクトの価値や位置付けを再定義する大きなプロジェクトでした。AIを活用した未来へのイメージが広がる世界観を目指していたので、プロダクトの関係者を全員集めてワークショップを実施しました。コンセプト設計の体制としては、私がリードをとりつつ、PR・マーケティング・CEOとのミーティングを重ねて、サイトのイメージや予算、期間を相談してから正式にデザインを作りました。進行部分では私とWakamotoさんに加え、マーケティングチームと定例会議を行い、詳細のデザインと実装は外部のWeb制作会社にお願いしました。

ーマーケティングチームとデザインチームの役割分担はどのようにしていましたか。

Graham:ライティングやコンテンツの整理をマーケティングチームに担当してもらいました。その中でもデザインチームとしてどうしても伝えたい抽象度の高いコンセプトに関しては、外部のコピーライターさんと協働してメッセージを作っていただきました。

ーサイトリニューアルやリブランディングのプロジェクトをデザインチームがリードすることになった背景は。

Wakamoto:GrahamさんがこのようなプロジェクトのPM経験が過去にあったので、今回は進行してもらうことになりました。

Graham:ここまでの規模のものは初めてですけどね。また、ウェブサイトは必要な情報・機能さえ揃っていれば良いと見られがちですが、AI inside ではサイトの色使い、ロゴの細部に至るまでのこだわりをデザインチーム発信でブラッシュアップしています。

ーデザインチームが関わる領域がすごく広いですね。

Graham:創業から早い段階でデザインチームが発足したり、CXO(Chief Experience Officer)のポジションを創設したりと、経営陣含めデザインを大切にしているカルチャーがあります。渡久地さんがデザインを大切にしてくれてるからこそ、プロジェクトリードにも携わることができています。また、デザインチームの発想をとても尊重してれるので、裁量が大きく、非常に恵まれていると感じます。

Wakamoto:最初の大きな構成やコンセプト作りの段階では渡久地さんに確認してもらったり、丁寧なすり合わせを行いますが、そこからはマーケティングチームとデザインチームでどんどん進めるような方針です。大きな責任は伴うものの、とてもやりがいのある仕事です。

今回のプロジェクトもそうですが、デザインチームだけで完結する仕事は無いです。さまざまな部署のみなさんの協力のもとに私たちのアウトプットが成立しているので、コミュニケーションをしっかり取ることを意識しています。

業務効率化に留まらないデータ活用により、ビジネス変革の実現へ

ー今後、ウェブサイトをさらにアップデートするとしたらどのような部分でしょうか。

Graham:引き続きコンセプトを点ではなく面で伝えられるように改善をしたいです。デザインチームとしては、製品サイト内でプロダクト体験ができるような環境を作ることが理想です。ユーザ様が製品サイトを見て、関心を持ってくださった時にすぐに製品を試していただけるような顧客体験を提供したいです。

Wakamoto:これからもどんどん改修・改善していって、より製品のコンセプトが伝わるようなサイトにしたいと考えています。もっとお客様の信頼を得られるよう、お問合せやカスタマーサクセスなどのタッチポイントで一体感持った体験をしていただきたいと考えています。

ー新しい製品サイトを利用するユーザ様に伝えたいことをお願いします。

Graham:AI inside のプロダクトの魅力は、ユーザ様の大切な時間が無駄にならないように設計されているところだと思います。リニューアルしたサイトをご覧になったユーザ様にその魅力が伝わると嬉しいです。そして、プロダクトを導入してくださったユーザ様がAI-OCRで業務効率化に終わらずに、データの連携・活用を通してさらなる業務変革・ビジネス変革を実現していただければ幸いです。

Wakamoto:今回のリニューアルで、業界ごとの事例ページを追加したことで、よりお客様にサービスを近くに感じてもらえるよう工夫をしています。AI-OCRという単語は知っていても、日々の業務と結びつかないという方にも自分事として情報をインプットしてもらえるのではないかと思います。情報が資産になるイメージが伝わると嬉しいです。

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(文/森田みのり)

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