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【フリーランス覚書】報酬不払~少額訴訟まで・その7

こんにちは!子育てクリエイターの中川治之です。

生まれつきインドア派なので、愛する家族との引き籠り生活をそれなりにエンジョイしていますが、さすがにそろそろ自粛疲れが出てきました。

自由に外出できる中であえて引き籠もりを選択するのと、外出の選択肢を奪われて家に籠らざるを得ないのとでは、心のしんどさが違いますね。


それはさておき、報酬不払~少額訴訟の続きです。


目次
  第1章 「発端」 出会い~業務開始
  第2章 「疑惑」 会社設立の誘い~支払遅延
  第3章 「未払」 再三の催促
  第4章 「不払 やがて音信不通
  第5章 「行動①」 法的措置開始~内容証明
  第6章 「行動②」 少額訴訟申し立て
★ 第7章 「行動③」 付郵便送達(?)
  第8章 「決着 審理当日
  第9章 「顛末」 強制執行とは
  最終章 「後書」 エピローグ・おまけ


第7章 「行動③」付郵便送達(?)

第6章では、簡易裁判所に訴状を受理してもらい、審理の期日も通知されました。

あとは当日まで待機…といきたいトコロでしたが、そうはいきませんでした。


審理の期日が通知された数日後、裁判所の担当の人から「T氏に訴状が送れない」という連絡が来ます。

聞くと、記載した住所に送っても不在で訴状が受け取られない、ということでした。

住所はT氏が新しく設立した会社のサイトに記載されたものなので、間違いはないはず。

それなのに受け取られないということは、おそらく不在票を確認していないか、無視されているということと思います。
裁判所からの配達物なので、何かを感付いて意図的に受け取り拒否していることも考えられます。

どこまでも卑怯な…
また心が折れそうになりましたが、何とかしないと話が先に進みません。


調べたところ、相手が訴状を受け取らない場合、いくつか対処法があるようでした。

●夜間や休日に再送達
→「日中帯に不在なら夜間や休日に」ということです。
 ダメもとでお願いしてみましたが、同様に無視されました。

●職場に再送達
→相手の職場に直接送るというものです。
 会社に知られる形で裁判所から通知がくるので結構ダメージがありそうですが、今回の場合はそもそも職場の住所に送って失敗しているので、この選択肢はナシです。

●付郵便送達(ふゆうびんそうたつ)
 →なにそれ????


◆付郵便送達

付郵便送達」というのは、被告が訴状を意図的に受け取らないと判断した場合、裁判所が訴状を改めて書留で送り、相手が受け取り拒否をしても、送った時点で受け取ったとみなす、という禁断の超必殺技です。


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あくまで相手は無視した状態のままなので、依然として独り相撲の状況は変わりませんが、とりあえずは話が先に進むので助かります。

ただ、付郵便送達を利用するには相手が実際に住んでいる家の住所が必要で、かつ、その住所を自力で調べなければならないという決まりがあります。

本格的に雲隠れされて相手の居所がわからない場合は使えないので、これは結構なハードルだと思います。


僕の場合は、幸いT氏が新会社を設立したので、法務省の登記情報提供サービスを利用することで会社の登記情報から自宅住所を知ることができます。

こちらの手間と出費が増えるばかりで癪ではありますが、他に道がないのでT氏の自宅住所を調べて付郵便送達の依頼をすることにしました。


法務省の登記情報提供サービスの利用登録(申し込みから一週間くらいかかります)を済ませ、料金を支払って登記情報を閲覧します。

¥登記情報閲覧料 500円也 (チャリーン)

T氏の自宅の住所がわかったので、裁判所に付郵便送達を依頼する上申書を送りました。

その際、裁判所から「何度か被告への送付に失敗して切手が足りなくなったので、追加で納めて欲しい」という連絡が来ました。

  500円切手×5=2,500円也
  100円切手×7=700円也
  82円切手×5=410円也
  50円切手×5=250円也
  20円切手×5=100円也
  10円切手×5=50円也
  2円切手×5=10円也
  1円切手×5=5円也
¥ 合計 4,025円也 (チャリーン)

ぐぬぬぬぬぬ、またお金がかかるのか…
でも、払うしかないので、切手を購入して送付しました。

ともかく、この付郵便送達によって、ようやく訴状がT氏にも送られました
(正確には、「送られたとみなされた」ですが)。
…本当に、ようやくです。


訴状の送付に何度か失敗したことで予定がずれ込んだので、新しい期日が通知されました。

度重なるトラブルにほとほと疲れて人間不信になったり、迂遠なシステムに癇癪を起しそうにもなりましたが、今度こそ期日を待つだけとなりました。

いよいよ次回、審理当日です。

<第7章・おわり>

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