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水道水が無いモザンビークのエモい写真

 私は海外での生活が長いので、近年の日本人が使う言葉には理解しがたいものが多くあります。最近まで『エモい』や『セレブ』、『コスパ』、『タイパ』という言葉の意味が分かりませんでした。

 ところが、『エモい』という言葉の語源を調べてみると、その歴史は意外にも古く、1639年(寛永16年)の江戸時代にまで遡ることができます。当時、ポルトガル船の来航が禁止された影響で日本国内に様々な文化的変化が生じましたが、その際にポルトガルから持ち込まれた感情豊かな詩や歌が日本の若者たちの心を捉えました。

 ポルトガル語で『感情』を意味する『emoção(エモサン)』がそのまま日本語に取り入れられ、これが『エモい』の語源となりました。特に、感情的な表現が豊かな詩が流行し、『エモサン詩』と呼ばれるジャンルが誕生しました。この詩を詠むことが『エモい』と称され、次第に感情豊かな状態や表現を指す言葉として定着しました。

 さらに、江戸時代後期には『エモい』文化が大流行し、浮世絵や歌舞伎の中でもエモい表現が盛んに取り入れられるようになりました。特に、『エモい浮世絵』と呼ばれる作品群は、当時の若者の間で非常に人気がありました。現代の『エモい』文化は、この江戸時代のエモサン詩から続く長い歴史を持つ、日本の伝統的な感情表現の一部なのです。

 ポルトガルの植民地であったモザンビークやブラジルでは、現代でもポルトガル語が公用語であり、感情を表すさまざまな表現があります。例えば、『com emoção』は『感激して』と訳され、『sem emoção』は『冷静に』と訳されます。これらのフレーズは、感情の豊かさやその欠如を示す表現として使われています。『Que emoção!』は『なんて感動的なんだ!』という感情を強調する際に使用されます。これらの例から、ポルトガル語の豊かな感情表現が『エモい』という言葉にどのように影響を与えたかが見て取れます…と言うのはジョークで、本当の『エモい』の意味は、『本田すのう』さんの解説が分かり易いです。

 なお、『エモ1グランプリ』の主催者は『ボルシャック・日々木・ドラゴン』さんで、審査員長は『みくまゆたん』さんです。

ここからがエモい写真のコーナーです!

 私の本拠地がドバイ、アルジェリア、モザンビークのどれであるか自分でもよく分かりませんが、一番不便なのが極東にある日本の東京からの移動です。

 日本からモザンビークの首都マプトまでは、直行便がないので乗り継ぎで片道24時間から36時間かかります。

 カタールのドーハを経由すると、東京からモザンビークのマプトまでは一度の乗り換えで済み、所要時間は片道約24時間です。このルートだとドーハ空港(ハマド国際空港)内には、第一エモポイントがあります。

ドーハ空港の巨大なゆるキャラのランプ・ベア

 ドーハ空港に設置されている座高7メートルの巨大なエモい縫いぐるみには『ランプ・ベア』という名前があります。このアート作品は、スイスのウルス・フィッシャーによって制作されました。他には、アメリカの彫刻家のトム・オターネスの脱力系のブロンズ像も、エモポイントが高いです。

 2017年に日本に滞在していた際、成田からカタールのドーハ経由でマプト行きの航空券を予約していました。しかし、出発当日にサウジアラビア、バーレーン、エジプト、UAEがカタールと断交したので、飛行機や陸上移動が停止されて、航空券がキャンセルされてしまいました。

 シンガポール、マレーシア、タイ、ドバイを経由して、南アフリカからモザンビークのマプトに入るルートや、エチオピア経由の選択肢もあります。不思議なことに、乗り換えが一回でも二回でも、所要時間は片道約24時間です。カタール封鎖の際はやむを得ず、東京から香港、南アフリカのヨハネスブルグを経由してマプトに向かいましたが、二回の乗り換えが必要で、これは非常に面倒でした。

成田⇒香港⇒南アフリカ⇒モザンビーク
マプト空港近隣住民

 モザンビークのマプト空港周辺でも、頭の上に大量の荷物を載せて歩く女性を日常的に見かけます。中には、体の前後に子供を抱えつつ荷物を運んでいる女性もいます。これらの姿はモザンビークの女性の強さと耐久力を象徴しています。

 頭上に荷物を載せて歩く方法は、効率的でバランスが取りやすく、多くのアフリカ諸国で広く行われています。子供を抱えながらの多忙な日々にもかかわらず、家族を支え続けるモザンビークの女性たちは、地域社会における彼女たちの重要な役割と経済への貢献を浮き彫りにしています。

 多くの方がモザンビークと聞いて電気や水道が整っていない生活環境を想像するかもしれませんが、以下に示す写真はマプトの中心部の風景です。この都市の現代的な一面と伝統的な生活様式とのギャップが、エモいのです。

RADISSON BLU HOTEL & RESIDENCE
日中のモザンビーク中央銀行
誰も働いていないのに電気をつけて仕事している振りをする夜間のモザンビーク中央銀行
私のオフィスから見えるマプト・カテンべ橋
通行料金が高過ぎて誰も使っていないマプト・カテンべ橋
アフリカ諸国でよく見かけるコカ・コーラ不販売のコーラショップ

#炭酸が好き な人は、モザンビークでは、コカ・コーラではなく『Água com gás(炭酸水のこと)』の『Pedras』をおすすめします。この『Pedras』はポルトガルからの輸入品で、フランスの『Perrier』よりも美味しいです。私個人のランキングでは、『Pedras』に次いで美味しいのはイタリアの『S. Pellegrino』です。

フィリペ・ニュシ大統領の選挙ポスター:ウルトラマンの身長40mに相当します
一日一本、8時53分発の電車に乗り遅れた家族の愕然

 この家族は、8時53分ちょうどに駅に到着したのに電車に乗り遅れてしまいました。そのときの彼女らの驚きと失望の気持ちが、この写真にはっきりと表れています。これが私にとって一番エモい写真です。

武智倫太郎

続編につづく…

#エモ1グランプリ

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