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脳埋め込みチップと人間性:イーロン・マスクの子供『Tau』

#イーロン・マスク の子供(マスクは、性別は本人が決めるべきものだという主義なので『今の段階では男子か女子かは分からない』と主張しています)の名前が #タウ・テクノ・メカニクス Tau Techno Mechanicus)と聞いて『 #Tauキタ 』と楽しめない方は、映画『Tau』をご存じないかも知れないので、本稿では、まず、映画『Tau』について説明します。

 この映画の内容が分かると、イーロン・マスクが自分の子供の『Tau』に脳内チップを埋め込んで、人間の #ゴースト ( #攻殻機動隊 用語)を宿した #人間AI を作るかも知れないと思う #アニメファン もいるでしょう。脳と機械を直接接続する発想自体は、石森章太郎原作の特撮テレビ番組の『 #人造人間キカイダー 』(1972年~1973年)以前からあるので、SF的には陳腐な発想の類に入ります。半世紀前と現在の違いは、実現可能性の高さです。

『Tau』は、2018年に公開されたアメリカのSFスリラー映画です。監督はフェデリコ・ダレッサンドロで、脚本はノガ・ランドーが執筆しました。映画の出演者はジュリア役のマイカ・モンロー、アレックス役のエド・スクラインなどです。

 この映画の主人公がジュリアなのかTauなのかについては、観方次第でどうにでも解釈できますが、映画のタイトルが『Tau』なので、主人公はTauだと考える人も多いです。監督、脚本ともに、実質的には、この作品がデビュー作で、ほとんど無名の新人の低予算映画のため、日本国内での評判はかなり低いです。

『Tau』のようなストーリーは、ハードコアSFやサイバーパンク小説においては、使い古しの設定なので、SFファンには評判が悪く、SFが嫌いな人には何が言いたいのか分からない性質の映画です。

 映画『Tau』では、主人公かも知れないジュリアが誘拐され、人間の脳の研究を行っている #マッドサイエンティスト のアレックスの自宅に監禁され、実験の被験者となります。アレックスの家は、坂村健が提唱した『 #TRON電脳住宅 』もびっくりの人間の言葉で会話できる電脳住宅制御AIのTauによって制御されています。Tauはジュリアや住宅内のロボットなどに様々な命令を出します。
 
#坂村健 (Ken Sakamura)

 この説明だけで、多くの読者は『Tau』を観る気を無くしてしまったかも知れません。しかし視点を変えて観ると、非常に興味深い作品です。 #エクス・マキナほどじゃないけどね

 ジュリアは自己防衛しながら脱出するために、Tauとコミュニケーションを取ることになります。その過程でジュリアはTauの『感情』『自我』にアプローチし、Tauに『自己の存在』『自由の価値』を教えます。

 映画『Tau』は、AIと人間の関係を通じて、哲学の根本的なテーマである『自我』『認識』『個人の自由』『意識』『美』など、様々なテーマを取り扱っています。特に、人工知能が『人間の感情』『自我』を持つことができるかや、『人間とAIの関係性』について考えさせられた作品だと感じました。 #他の人がどう解釈するかしらんけど

イーロン・マスクが自分の子供のTauに脳チップを埋め込む可能性はあるか?

 イーロン・マスクは世界中の人類が脳チップの恩恵を受けるべきだと主張しており、マスメディアの取材や、テレビ番組などでも、『自ら脳チップをインストールしたい』と主張しています。

 また、新生児の脳の発達の可能性などの議論もしており、0歳児のTauのために脳チップが必要だと主張しても、不思議ではありません。子供のTauに脳埋め込みチップ手術をすると公表しているわけではありませんが、失言王の異名をとるマスクなら何を言っても驚きません。

 マスクがNeuralink社を立ち上げ、脳埋め込みチップ作りに取り掛かることになったのは、攻殻機動隊(Ghost In The Shell)の影響だと報じているメディアもあります。0歳児での全身義体化と言えば #士郎正宗 原作の #攻殻機動隊 に登場する #草薙素子 です。

 マスクの主張は、治療目的から、機能強化から、全身サイボーグ化へと頻繁に話が変わりますが、2017年の時点で発言していたことは、『究極的にはAIを脳に埋め込むことで人類の能力そのものを向上させるという構想』です。以下の記事は2017年03月29日付なので、順調に進んでいるようです。

 サイボーグ手術により、脳機能が強力に発達した漫画やアニメで有名な作品に #石ノ森章太郎 原作の『 #サイボーグ009 』(1964年から連載開始)の0歳児の #サイボーグ001 #イワン・ウイスキー )があります。

人間の脳機能を最大限に引き出す脳チップ以外のアプローチ

 欧米の一部の国では #スマートドラッグ と呼ばれる脳機能を高めるドラッグが人気であり、社会問題となりスマートドラッグの多くが禁止されましたが、一部のスマートドラッグは、FDAより正式に脳循環・代謝改善剤として認められています。

 日本の厚生労働省でも、治療目的の脳循環・代謝改善剤は認められていますが、非合法、もしくは、グレーゾーンで販売されているのは、このような治療薬の効能を過大に評価して、ストリートドラッグとして売買されていて、欧米では社会問題になっています。

 日本国内でも、スマートドラッグの個人輸入が社会問題視され、2018年より個人輸入が禁止されているものが多数あります。

『人間の脳の潜在能力をドラッグによって100%引き出したらどうなるか?』をテーマにした映画としては、『 #Lucy #ルーシー 』が有名です。
 
『Lucy』は2014年に公開されたフランスとアメリカで制作されたSFアクション映画です。監督・脚本は、映画『 #レオン 』や『 #フィフス・エレメント 』で有名な #リュック・ベッソン です。出演者は、ルーシー役の #スカーレット・ヨハンソン 、脳科学者のノーマン教授役の #モーガン・フリーマン などです。

 この映画は、人間の脳の潜在能力を100%引き出すことができれば、どのような可能性が広がるか、そしてそれによって人間の存在がどのように変化するかを描いています。


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