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【短編小説】友達について真面目に考えてみた 第14話

   第14話

 昼休み、学食でハンバーグ定食を食べているところに、佐々木が現れた。

「お前、どうしたんだ」
「……話しかけるなって言っただろ」
「その格好は一体……」

「悪いかよ、俺がスカート履いてたら」

 思ったより声が響いて、周囲がみんなこっちを見た。

「知らないのかよ、俺は女だぞ」

 挑むように言った。佐々木は間抜けのようにぼんやりとした顔のまま、

「いや、勿論知っているが……」
 と呟く。

「……嘘つけ」
 美味しいはずのハンバーグが、喉に詰まって入っていかない。朝ごはんも食べてないのに。俺は箸を置いた。

「お前は知ってるわけないだろ。お前は……お前なんか、なんにも見えちゃいないんだから!」

 ハンバーグ定食を半分残したまま、俺は立ち上がって学食を出て行った。

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