文章を書くのが嫌いだった私がライター時代に叩き込まれた基礎5カ条
こんにちは、フリーイラストレーターの頼和 愛(@ai_yoriwa)です。
私はこちら↓の記事にあるように現在はイラストレーターですが、その昔ライターをしていたことがあります。
https://note.com/ai_yoriwa/n/n03a4054c804b
ただ、小さい頃は文章を書くことが本当に嫌いでした。読書感想文なんて何を書けばいいのか分からずに毎回親へ泣きついていたくらいです。「面白かった」しか書けないダメダメな小学生でした。
しかし、ライター経験を経たおかげで今の私に文章を書くことへの抵抗はありません。絵を描くよりこのnoteを書く方が早い気がします笑。
最近ライターの方とお話しする機会も多いので、私がライターだった頃、上司から叩き込まれた内容をお伝えします。一般的なライターになるためのノウハウとは違うかもしれませんが、これからライターを目指す方のお役に立てましたら幸いです。
先に言っておくと、私がライターをしていたのは会社員時代のことでフリーランスではないので、自分の記事単価がいくらであったかは分かりませんし、記事を買って頂いた経験はありません。ただ実績として挙げるなら、東証一部上場企業の広報(出向)として主に毎月二種類の媒体を発行しており、そのライター兼責任者をニ年間ほどやっておりました。
また、校正に関しては通算十年以上やっており、各種広告物をはじめ何冊か本の発行にも関わりましたので、紙媒体における誤字脱字の少なさには定評があると自負しております。
誤字脱字を滅せよ
これは当たり前だと思いますが、基本のキですので書かせてもらいます。
特に私の場合は、紙媒体で後から修正ができないものだったため(WEBだと直せるので、このnoteはかなり気楽に書いてしまっています)、校了まで何度も何度も血眼になって見直しました。
特に気を付けるべきは名前などの固有名詞、住所、電話番号、日付などの数字に関しては絶対絶対絶対間違えないようにしましょう。これらを間違えたら大損害だと心に刻みましょう(WEBなら直せるのでそこまでではないと思いますが)。
誤字脱字を無くすために効果的なのは「紙で出力すること」、「声を出して読むこと」、「ちゃんと調べること」の三つです。
紙で出力は最近のWEBライターの方だとあまりやらないのかもしれませんが、画面上だけで見ていると目が滑るので、できる限り紙出力をお勧めします。
同様に声を出して読むことも、目で追っているだけでは見逃しやすい誤字脱字を見つけられるので、これは必ずやって欲しいと思います。紙出力ができなくてもこれは絶対やった方がいいです。
また、意外と間違った認識や使い方で日本語を覚えていることがあるので、必ず調べながら書いていくことをお勧めします。調べる時ですが、WEBの情報は間違っていることも多いので、どこの誰だか分からない人が書いたものを信用してはいけません。確かな出典元のものを使いましょう(広辞苑など)。
例えば「この言葉どこから調べてきた?」と聞かれて「Wikipediaです」と言ったら、しっかりした企業であればあるほど「世間知らずな人かな?」と不安がられてしまうわけです。
中学生にも読みやすい文章を
ライター時代、上司に口酸っぱく言われたのがこれです。
私の作っていた媒体が幅広い年代層に読んでもらうことを想定していたためでもありますが、思えば大学時代にも教授から論文を書く時に「グランマプルーフ(おばあちゃんでも分かるような文章)」で、と言われていました。小難しい文章を書くのは読む人の間口を狭めるので、専門書でもない限りは避けるべきです。
ごくたまに難しい言葉ばかり連ねて「この人酔っているな?」という文章を見かけますが、ただの自己満足で読む人のことを考えていないように見えます。小説家なら自分らしさを出すためにそれでも良いのかもしれませんが、誰にでも読みやすい文章を書くことは、広く人に読んでもらうための文章を書く上では必要不可欠だと言えるでしょう。
読みやすい文章にするためには、難しい言葉や専門的な用語は使わず(使うなら必ず注釈を)、漢字も常用漢字に留めます。
また、長過ぎる文章は主語述語が対応しなかったり、単純に読む側も読みにくいので、長くなるようなら文章を切ります。
うっかり同じような内容のことを繰り返していないかも必ず精査しましょう。
よくネットでアフィリエイトらしきブログを読むと、似たような内容を捏ねくり回して文章を長くしている記事を見かけますが、あれは読者を苛つかせるので逆効果です。好感度を持たせる文章とは何かを考えましょう。
また、読みやすさの観点では文末や「て・に・を・は」が同じ表現にならないようにすることも重要です。(〜です。〜です。〜です。など)
同じ文末や同じ「て・に・を・は」が続くと単調になり、稚拙な印象を与えかねないため、意識して工夫をすると良いでしょう。繰り返しの違和感は声に出して読むことで、おかしさに気付けることも多いので、校正も兼ねて音読をお勧めします。
統一表記を徹底せよ
新聞社や出版社ならば必ず存在する統一表記をご存知でしょうか。
新聞社や出版社は表記ゆれを防ぐために、この文字は漢字にする、それか平仮名にする、などの決まりを定めています。
例えば同じ文章の中に「マネジメント」と「マネージメント」があったら気持ち悪いですよね。どっちなんだよ、と。
私がライターをしていた時は共同通信社さんの記者ハンドブックを使用していました。
意外にも普通に使っている漢字が平仮名で統一されていることがあり、新聞を読むとそのことに気付かされます。
例 事→こと
出来る→できる など
フリーのライターさんなら依頼主から統一表記について規定があるかもしれないので、聞いてみるといいと思います。
もしそういったものがないのであれば、自分でいちいち決めていくのは大変だと思いますので、記者ハンドブックはとてもお勧めです。
過去の記事をひたすら読め
文章の苦手な人やライター志望の駆け出しの方はまずインプットをしましょう。お手本を読まずに自分だけでしっかりした文章が書けることはありません。
自分が書く予定の記事と似たようなものやバックナンバーがあれば必ず読みましょう。
私も何度となく過去の媒体を読み漁り、こういう時はこう書くのか、という細かいテクニックを多く学びました。
ひたすら書け
勿論インプットだけでライティングは上達しません。書いて書いて書きまくることで自然と文章力が身に付くようになります。前述したインプットと同時にアウトプットもしていくことが上達の近道です。どちらか一方だけで上達することは難しいでしょう。
書くために読んで、書いて読んで……の繰り返しが積み重なってライターとしてのスキルが自然と身に付くはずです。
私の場合は朝から晩まで記事を書き(平日13時間くらい)、上司に毎日ダメ出しをされまくっていたので、それによって改善できました。
もしライター仲間の方がいらっしゃれば、お互いに校正し合うのもいいかもしれません。
私の場合はフリーランスのライターと違い、自身がライターをやろうと思っていたわけではありません。必要に迫られてやらなければならなかったので、死に物狂いで媒体を発行できるレベルへ持っていくために過去の記事を読んで書いて上司に怒られ、読んで書いて怒られをひたすら繰り返しました(怒られは必要ありませんが)。
そうして2年経った頃には上司から修正を受けることもほとんど無くなり、二次創作で小説を書いた時には小説初心者の状態でもSNSのランキング上位に入ることができました(読者様には読みやすいと言って頂けます)。
ここまで読んでくださった方は分かる通り、私は何も特別なことはしていません。途中で投げ出さず継続した、それだけです。
文章を書くことが嫌いな私でもここまで書けるようになったのです。
ライターになりたいと思うモチベーションのある方ならきっと上達ももっと早いと思います。
質問などありましたら、私で分かりそうなことならお答えいたします。
未来のライターの皆様、是非頑張ってください!
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