一汁一菜に心救われる


今、『一汁一菜』にはまっています。

きっかけは、あるラジオ番組で、この『一汁一菜』を提唱されている料理家の土井善晴さんのお話を聞いたことです。

一汁一菜(毎日の食事は、具沢山の味噌汁と白ご飯、お漬物でいい)は、土井さんが提案される基本的な家庭料理のスタイルです。土井さんについては、以前から、温和な口調で本質をついたことを面白く話される方だなぁと思っていましたが、料理番組等はほとんど見たことはありませんでした。ただ、私の年齢だと、お父様の土井勝さんのイメージも強く、あれだけ有名な料理家さんのニ世でありながら、独自の人気で活躍されているということは、きっとすごい方なんだろうなとは思っていました。

ラジオはそんな知識で聴いていたのですが、その土井さんのお話が面白い。聴けば聴くほどほど好きになり、すぐに、『一汁一菜』を始めよう!!という気持ちになりました。

語りつくせないので、詳しい内容は、ぜひ「一汁一菜でよいという提案 土井善晴(新潮文庫)」を読んでください。

しかし、この『一汁一菜』に救われたという世の家庭料理を作る人たち(主には女性ですよね)が、とても多いということなのですが、本当に気持ちわかります。

というのも、私も子はいませんが一応主婦なので、毎日の食事を作る立場。
仕事を終えた後、今日の夕食を何にするか考えて、買い物して帰ってきて、料理作って、食べて、調理器具を含めた大量の洗い物をしたら、もうヘトヘト。それ以外のことをする気力もなく「ああ、今日もご飯以外何もできなかった。無念じゃ・・・でも無理。」と寝る。そんな毎日の繰り返しに疲れ切っていました。

それもこれも、料理は手間をかけて作った方が美味しい、毎日違う献立を考えないといけない、肉、魚、野菜バランスよく食べないといけない(一汁三菜がよい)等々の、毎日の食事に関する、面倒くさい呪縛に捉われていたからです。

土井さんは「毎日することに、ストレスがあったらいけないんです」「毎日やることは簡単にできる方がいい」と言われます。そう、毎日の食事(の準備)は私にとって、ストレス以外の何物でもありませんでした。そのストレスを取り除いてくれたのが、一汁一菜です。

自分で具沢山味噌汁を作ってみて思ったことなのですが、具がたくさんあってもちゃんと味噌汁はお椀に収まるのね・・・ということでした(今までの豆腐とわかめと揚げの味噌汁は、今となっては、なんてスカスカなんでしょう)。私の好きなのは、キャベツ、玉ねぎ(どちらも春なので柔らかくて美味しい)、人参、鶏肉、さつま揚げなど、適当に煮て、味噌で味付けするだけ。私は、徳島の義母が送ってくれただし入りの味噌を使っていますが、本来は出汁もなくていいと。

これだけ野菜と肉を取れたら、それだけでバランスはバッチリ。そこに、炊き立ての白ご飯を、好きなご飯のお供(アラとか、納豆とか、蕗みそとか)で好きなだけ頂くと・・・最高です!!(←巨人の岡本の感じで)私は白ご飯が好きなので、ご飯をたくさん食べれるのも嬉し。

この食事を基本として、余裕のある時には、旬の物や食べたいおかず(肉でも魚でも)を添える。精進料理じゃないので、それだけ食べなさいというわけではないですから、全然違う、パスタとかにする日もあります(な~んて、じ・ゆ・う~♪)。

とにかく、一汁一菜を基本に置くこと(土井さんは、和食の初期化という言葉で説明されています)で、そこで自身がリセットされて、無理をすることがなくなるということです。

現在私は、仕事の日は一汁一菜。それ以外の日も、忙しければ一汁一菜だけど、時間があったり、旬の物をもらったら、それを調理するなどをしています。こうなると、筍の煮物一品追加されるだけでも、豪華に見えます。「今日は一品つけたから、私偉い!」と自己肯定感もアップします。

(ただ、うちは夫がそこまで食にこだわりがないので、OKしてくれていますが、父親に言うと「なんや、それは寂しいなぁ」と、世代や価値観によっても、受け入れは違うかもしてませんが・・・それはまた別の話として)

実は、この一汁一菜、毎日の食事が楽になるだけでなく、自身の生き方に大きく影響するきっかけとなったと感じています。

なので今後も一汁一菜を実践したり、土井さんの思想を学びながら、派生して自分が気づいたことなどを書いていきたいと思っています。

ということで、今日はまずは、『一汁一菜』のご紹介まででした。
みなさんも、よろしければお試しください!



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