見出し画像

自分をオフに切りかえるために、子ども時代の週末に想いを馳せる

先日の金曜日、娘が寝てしばらくたった後、夫と映画鑑賞をした。

「どれにする?」
「笑えるやつがいいなー。」
「この4つの中なら、どれがいい?」
「もう決めないと、時間なくなるよー!」

なんて言いながら選ぶ時間は、とてもウキウキした。

ちなみにこんな夜は滅多にない。翌日のことを考えると、あれこれ気になってしまい映画どころではないのだ。

-

私はオンとオフの切り替えが苦手だ。正確に言うと、オンからオフに移行するのが難しい。走り続けていたら、強制的にスイッチオフになってしまうことが多い。

この悩みは10代のときから続いているけれど、子育てが始まった30代からは、より深刻になった。

娘が生まれてから5年と半年。睡眠時間を確保するだけで精一杯だった頃に比べたら、ずいぶんと楽になった。

それなのに、焦燥感が消えない。家事をしていても、休憩していても……とにかく、何をしていても胸がざわつくのだ。

幼稚園の送迎がある平日、娘とベッタリな土日、それらが交互にやってくる。私にとっては平日も土日も “オン” で、それが永遠に続いているような気がする。もちろん充実した時間なのだけど、ピンと張られた糸が、いつかプツンと切れてしまいそうだ。

このままでは身が持たないと思った。何をすれば「休み」「オフ」を味わえるんだろう?

そう考えたときに思い浮かんだのは、子ども時代に過ごした週末だった。

-

私が小学生だった頃、土曜日の夜はテレビにかじりついていた。というのも、6時半から『幽遊白書』、7時から『セーラームーン』、7時半から『スラムダンク』が放送されていたのだ。

日曜日は休みだから、宿題は急いでやらなくていい。明日のことを心配せずに好きなアニメを見られるのは、とにかく贅沢な時間だった。

ちなみに私は3つの中でも『スラムダンク』が特に好きで、日曜日の朝にも観ていた。それはもちろん前日の夜にも観た内容で、翌朝もう一度楽しむために、わざわざ録画しておいたものだ。

まだ家族が寝ている間に起きてきて、スイカバーを食べながら、思う存分にダラけた格好で観る……これもまた贅沢な時間だった。

あの頃の私は、自分をオフにする方法を知っていた。30代になった私よりも、10歳にも満たない子どものときの方が、上手に生きていたのかもしれない。

「あれを、またやれたらいいのになぁ。」

そう思ったら居ても立っても居られず、夫婦で映画鑑賞をすることにした。本当は毎週末といきたいところだが……夫の仕事はシフト制なので、土日のどちらかを休めるとき、その前夜にしようと。それが先日の金曜日だったというわけだ。

実際に試してみたところ、私にはとても効果的だった。映画を観ている2時間は頭を空っぽにできて、日頃の悩みから離れて自分をリセットできた気がする。

ちなみに選んだ映画は、三谷幸喜の『記憶にございません!』。涙が出るほど笑ったので、これにして正解だったと思う。映画の感想やレビューは書かないことにする。そうすると、頭を使ってしまうから(と言いつつも、書きたくなったら書くかもしれない)。

次は何を観ようかな?選ぶ時間も含めて、ただただ楽しめる時間にしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?