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【AI検索戦争が勃発】GoogleとOpenAI(chatGPT)の間でシェアの奪い合いが始まった模様

2022年12月、Googleが「コード・レッド」を宣言したということをご存じでしょうか?
「コード・レッド」とはGoogleの経営陣が出す、事業に対する深刻な脅威への警戒アラートのことです。

そのとき一体なにがあったのか?
そう、chatGPT-3.5が登場したのです。

あれから1年
GoogleとchatGPTを製作しているOpenAIの間でSEOアルゴリズムとAIコンテンツをめぐる競争が激化しています。

Googleはこの1年、従来の"検索エンジン"のSEOアルゴリズムに多くの変更を加えてきました。開発のコストをかけていったということですね。

ユーザー数世界最大を誇る検索エンジンを持つgoogleがそれを行うことが当たり前といえるでしょう。

しかしそれと同時にAI検索のシェアをめぐって、googleとOpenAIの間で激しい開発競争が行われていました。

googleは"bard"という対話型 AIを2023年3月22日に米国と英国で、2023年5月11日からは日本でも一般公開しました。

ただみなさんがご存じのとおり、対話型 AI=chatGPTという図式が出来上がりつつあります。

そもそも生成AIというのは新しいものではなく、テクノロジー業界で働いている人なら何年も前からその存在は知られていました。
それが2023年クリティカルマスに達した、ということです。
(※クリティカルマスとは、サービスの普及率が一気に跳ね上がる分岐点を指す。一般化に限りなく近づくということ)


私たちが知るべきことは、いま何が起こっていて、それがビジネスやデジタル環境にどのような影響を与えるのかということです。

しかし、より重要なのは、今何が起こっているのか、そしてそれがビジネスやデジタル環境にどのような影響を与えるのかということです。

今は調べたいことがあるとグーグルの検索エンジンをつかって調べることが日常的に行なわれています。
(ちなみにヤフーもグーグルの検索エンジンを使用しています)

それがこのままchatGPTがどんどん使いやすくなってくると、「グーグルを使う必要がないよね」となってきます。

2023年11月に行われたOpenAIのDevDayという技術者向けのカンファレンスではさらにGoogleとの間に溝を空けるような発表がされました。

カンファレンスのなかで同社は一連の新機能をリリースしましたが、特に最近リリースされた GPT-4 Turboを強調しており、その主な強化点は1年以内の 2023年4月のデータに基づいている、というものでした。
(それまではchatGPTは数年前のデータまでしか入っていなかった、つまり"新しめの情報"という意味においてはグーグルを使用せざるを得なかったのです)

この"最新情報に弱い"というchatGPTの欠点を詰めてきたのです。
(この開発がすすめばリアルタイムに近づいていくことは間違いないでしょう)


しかしながらそうなるにはまだ少しの時間的ゆとりがあるといえます。その間(chatGPTは最新情報には弱いという欠点がある間)にGoogleは自身の対話型AIである"bard"へ、chatGPTのユーザーを取り込もうと試みているようです。


一方では、Google がこの進歩的な傾向に抵抗しているようで、これは過去 1 年を通じて SEO アルゴリズムに大量のアップデートを行ったことからも明らかです。ここまで頻繁にアップデートを行った例は記憶になく、必死さが伝わります。

これらにともなって人間模様も複雑です。

マイクロソフトが提供している検索エンジンサービスBingは、最強の検索エンジンであるグーグルに長年苦渋をなめさせられてきました。
そのマイクロソフトは2023年の初めに日本円にして1兆円を超える金額をOpenAIに投資しています。
(マイクロソフトがグーグルを倒す可能性があるOpenAIに巨額の投資をしたという図式です)

最近のAIの進歩は本当にすさまじいスピードです。そのわずかな間にGoogleがAI検索シェアをとり返すことができるか、はたまたchatGPTがこのまま"IT企業の巨人"Googleを打倒してしまうのか。

いずれにしてもそこまで長引く戦いにはならないと予想しています。2024年はわれわれの生活にAIが溶け込んでいく、ということの背景にはこの戦いの結末が大きく影響してくるでしょう。

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