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【ショートストーリー】夢の箱庭

 トモはある日、不思議な箱を見つけた。箱の中には、小さな箱庭があり、その中にはさらに小さな箱があった。そして、その小さな箱の中には、さらにさらに小さな箱庭が広がっていた。

 トモは好奇心からその箱庭を覗き込み、その中に小さな人々が生活していることに気づいた。トモはその小さな世界に魅了され、毎日箱庭を覗いてはその中の人々の生活を観察していた。

 ある日、トモは自分が箱庭の中にいることに気づいた。トモはどうやらその小さな箱庭の中に吸い込まれてしまったようだった。トモは驚きつつも、箱庭の中の世界を探索し始めた。

 トモが箱庭の中を探索していると、さらに小さな箱を見つけた。トモはその箱を開けてみると、自分がいつも観察していた自分自身の部屋が見えた。トモは自分が箱庭の中の箱庭の中にいることに気づいた。

 トモは再び箱庭を覗き込んだ。そして、自分自身が箱庭の中で生活しているのを見つけた。トモは自分自身が観察者であり、同時に観察対象であることに気づいた。

 トモは自分自身を観察する不思議な感覚に戸惑いつつも、自分自身が箱庭の中で過ごす日常をじっくりと観察した。

 トモは自分がコーヒーを淹れたり、本を読んだり、時には窓の外を眺めている自分を見つめていた。そして、その観察を通じて、自分がどのような人間であるか、自分が何を望み、何を恐れているのかを深く理解することができた。

 ある日、トモはさらに小さな箱を見つけた。

 トモはその箱を開けてみると、そこには小さな鏡があり、その鏡は「合わせ鏡」だった。トモはその鏡を見つめると、自分が自分自身を観察する自分を観察する自分を見つけた。それは、無限に続く自身の姿だった。

 そこには様々な可能性を持つ自分の姿があった。成功している自分、失敗している自分、満ち足りた自分、そうでない自分、あらゆる自分……。

 驚きつつも、トモはその鏡に映った自身の姿を見つめ、自身の無限の可能性を見つめ、自分自身を深く受け入れることができた。

 やがてトモは箱庭から抜け出し、現実の世界に戻った。トモはこの体験によって自分を新たな視点で見つめ直すことができた。そして、トモは自分自身を愛し、自分自身としての生活を喜びとともに送ることにしたのだ。

(了)

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