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氷河期世代とは何だったのか。そして第三次ベビーブームは来なかった、、、

大卒就職率が今よりも30%低かった時代、それが就職氷河期世代なのです。

就職氷河期世代というのは、バブル崩壊後の1993年~2004年ごろに就職した世代で、その数は約1700万人。

「団塊ジュニア」の世代とも重なるために人口が多いのです。単純計算でこの世代は年平均155万人ということになります。今生まれてきた子供たちは年間80万人を切っていますので、ほぼ2倍です。

「就職氷河期」というだけあって就職が厳しい世代だったのは間違いありません。今だに非正規と非労働者を含めて600万人もいます。

と言っても非正規雇用は今も増え続けているんですけどね、、、

なお、40歳代後半の正社員と非正規雇用の雇用形態における賃金は以下の通りです。

正規雇用    36万6300円
非正規雇用 21万2800円

令和4年賃金構造基本統計調査より

日本にカースト制度があるのか、と思わせるような格差です。

実に収入差は1.5倍以上で、この年代の非正規雇用の貯蓄額は200万円以下が半数以上となっています。

さらに問題は年金です。

「厚生年金に40年間加入して、その期間の平均収入(月額換算した賞与含む)が月43.9万円の場合、受給額は月額約9.0万円の老齢厚生年金と、月額約6.5万円の老齢基礎年金を合計した約15.5万円(2021年度)になります」

厚生労働省『いっしょ一緒に検証!公的年金』より

厚生年金の算出基準は年収ベースなので、月43.9万円というのは賞与を含んだ金額として、年収ベースでは526万円です。

うーん、生涯賃金2億円プレーヤーをモデルにしているとは、さすが厚生労働省(笑)。

そもそも非正規社員には手の届かない金額です、、、

では、非正規雇用の人が受け取れる年金は?

先ほどの「非正規雇用 21万2800円」で計算すると11万円くらいでしょうか。(もちろん、いろんな条件の方がいますので一例です)

ただし、厚生年金保険は2020年10月以前は非正規(短時間労働者)には加入できないケースが多かったのでさらに減少してしまう方も多いはず、、、

そして、もちろん年金だけではありません。この世代は、未婚率35%、持ち家率50%、そして何といっても出生率は、2005年に過去最低の1.26にまで落ち込み、その後も低迷を続けています。

そうなんです。理想どころか普通の人生設計が出来なかったんです。
(過去形にしてスミマセン、、)

だから、人間活動にとって重要な、子孫を残すことすらままならなかったんです。

その結果、「第3次ベビーブーム」という大切な「世代の喪失」を生じさせてしまった。

では、これからどうすれば良いのでしょうか?

正直、個人で出来ることは「今以上に頑張る」しかありません。根本的な解決をするなら、頑張って政治家になって社会の仕組みを変える。

本当にこれくらいしか方法が思い浮かびません。

でも、やっぱり大事なのは「今ある環境を最大限に楽しむ」ことが重要なんだと思います。

底辺サラリーマンが言っても、全く説得力なくてスミマセン。でも、本当に難しい問題だと思います。


今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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