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令和阿房列車論~その4山手線に乗りませんか(2)

嫌なことがあったら鉄道に乗ろう

このタイトルは、鉄道趣味の本の中で好きな一冊から引用しました。

引用元は、野村正樹さんの「嫌なことがあったら鉄道に乗ろう(日経ビジネス人文庫)」です。その中の1章の中で野村さんが実際に山手線に乗った実体験が綴られています。

この当時の山手線と令和の山手線では車両やシチュエーションはかなり変化しているのですけれども、流れゆく車窓を見て過ごす一時間は人それぞれの感じかたがあると思います。

鉄道趣味的な見かた

東京駅を出発して、品川までは東海道線と京浜東北線と並走しながら、新橋で「ゆりかもめ」、浜松町で「東京モノレール」、品川で「京急電鉄」を見ることができます。

品川を離れると東海道線と京浜東北線が離れて、東海道新幹線と横須賀線が上を跨いでいきます。そして大崎で「湘南新宿ライン」「埼京線(りんかい線)」が合流します。埼京線では相模鉄道の電車も見られます。

さらに進むと、五反田で「東急池上線」を見上げることができます。以前は次の目黒で「東急目蒲線」も見られましたが現在は「東急目黒線」となって地下にもぐってしまいました。

渋谷では、昔「東急東横線」のホームを見ることができましたが、これも地下にもぐりました。少し進んだ代々木から中央線が寄り添い、新宿では「小田急線」が寄り添ってきます。

新宿を過ぎると「西武新宿線」が寄り添ったと思うと高田馬場で離れてゆきます。目白を過ぎて池袋では「西武池袋線」と「東武東上線」を見ることができます。

池袋で湘南新宿ラインと埼京線が離れて、次の大塚では「都営荒川線」が見られます。そして田端で京浜東北線が寄り添い、東北新幹線をはじめとするJR東日本の新幹線の高架を見上げることができます。

日暮里で常磐線と「京成電鉄」が合流し、秋葉原では中央・総武線と直交します。神田で中央線快速が並び、次の東京駅で一周しました。車窓で見られる路線だけでも結構楽しむことができます。

夜景スポット的な見かた

山手線は大都会の高層ビル群を多く走るのですが、大塚~駒込あたりは昭和の街並みを残した景色も見られます。

けれども、高層ビル群が生きる景色は夜景ではないか?と私は思います。夜でも不夜城のごとくこうこうとネオンが輝く景色を見られるのは大都会ならではと思います。

昔の話になりますが、夜行列車で大都会の流れる夜景を見て、一夜明けて別世界の景色で目覚めるのが好きでした。特に北海道で見る景色は本州では見られない雄大な景色に「遠くに来たんだ」と感動しました。

話を山手線の夜景に戻しますが、渋谷から界間見えるスクランブル交差点だったり新宿の高層ビル群の夜景を見て「東京にいる実感」を味わえるでしょう。一方夜景を集中して見るのではなくボォーっとしながら妄想にふけるのも山手線の夜景の楽しみ方かもしれません。

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