今は会えない、遠い人のために、文を書くという行為はあるだろう。目の前の、すぐそばにいる誰かに届ける声とは、根本的に役割が異なる。いつか読まれることを願い、その叶うとも知れぬ確率に賭けること。文を書く、という行為には、そんな祈りにも似た切実さと、読まれなくてもいいという気楽さがある

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