記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ラーヤと龍の王国はハチャメチャ百合スペクタクル映画だった件

ラーヤ、めっちゃ面白かったのに全然話題にならなくて寂しい〜!
GW、暇だったら見てほしい!

ラーヤと龍の王国とは

☑︎ アジア系ファンタジー世界を舞台にしている
☑︎ 主人公は女の子、仲間も女の子が多い
その昔、この王国は聖なる龍たちに守られ
人々は平和に暮らしていた
邪悪な魔物に襲われた時
龍たちは自らを犠牲にして王国を守ったが
残された人々は信じる心を失っていった…

500年もの時が流れ
信じる心を失った王国は、再び魔物に襲われる
聖なる龍の力が宿るという<龍の石>──
その守護者の一族の娘、ラーヤの旅が始まる。
遠い昔に姿を消した “最後の龍”の力を蘇らせ
再び王国に平和を取り戻すために…

昔は龍も人も平和にひとつに国で暮らしていたのに、邪悪な魔物に襲われ龍が滅びた後の世界では、人間は争い5つの国に分かれて過ごしていた。
魔物を祓って力尽きた最後の龍の力が込められた「龍の石」を守り、かつての平和だった世界に戻れないかと思案する父親と、その後を継ぐ事を目標に頑張る女の子ラーヤ。

ある日、父親が各国のトップを集めてパーティを開き、ラーヤは敵国の女の子ナマーリと仲良くなりますが、ナマーリは母親の命令でラーヤを裏切り、秘宝を盗もうとします。
そのまま5カ国で争いになり、龍の石が砕けた事で、魔物が復活してしまいます。
父親は騒ぎで魔物の犠牲になり、バラバラになった石は5つの破片となり、それぞれの国で補完されることに。
奪われた秘宝を全て取り戻し、伝説の龍を蘇らせる為に、ラーヤはひとり旅をする…。

と言った感じのストーリーです。

感想

ディズニー映画でアジア圏が舞台の作品というとムーランですが、中国のプロパガンダで手垢がついてきたきな臭いムーランと比べると、こっちはあくまでもアジア圏を元にした架空の世界、ファンタジー作品なので気兼ねなく見られるかも。

日本、中国、韓国、ベトナム、タイっぽいエリア、アジア圏じゃないけど何故かバイキングっぽい国と、割と何でもありっぽい世界観。
ベイマックスの監督って事で、サンフランソーキョーのように多国をうま〜くミックスさせた絶妙な世界観がアジアンファンタジーとして最高です。

他人を信じる気持ちの大事さを説く王道ストーリーで、家族で見やすい映画だと思います。

後は研ナオコ似の龍、シスーがめっちゃコミカル。
最初はイライラするかもしれないけど、最後まで見るとめっちゃ愛おしくなる。

この後はネタバレを含むので、気にならない方だけ読み進めてください。


どこら辺が百合スペクタクル?

主人公ラーヤとナマーリの確執バチバチな関係がヤバいです。

ラーヤとナマーリはお互い龍が大好き。
パーティで仲良くなった際に、ナマーリは自身の宝物である龍のペンダントをラーヤに渡し、ラーヤはナマーリを信用して、龍の石が置かれた部屋まで案内しますが、ナマーリはラーヤを裏切ってしまいます。

ナマーリは、本当は裏切りたくなかったのに強権的な母親には逆らえず、大好き友達のラーヤを裏切ってしまった事をネチネチと気に病んでいます。
一方でラーヤは、敵国であるナマーリを信じてしまった事で父親を失う事になり、ナマーリを信じた自分、そして自分を裏切ったナマーリを恨んでいます。

事あるごとにこの二人はいがみ合い殺し合いをするんですけど、本当は出会ったあの頃に戻りたい、本当は裏切る事なく友達でいたかった…という切ないすれ違いが大爆発するんです!

クソデカ感情がヤバすぎて、恋愛感情とかそういう話ではなく、クソデカ感情vsクソデカ感情で殺し合う展開が、もう百合と呼ばずしてなんと呼べばいいのか…。
本編を見てもらえれば絶対解るはず…。

これだけなら、まだ他にもありそうな気がするんですけど、ラーヤが復活させた龍のシスーがまた百合巨編って感じなんですよね。

シスー自体は「自分なんて兄弟に比べれば落ちこぼれ…」みたいな認識を持ちつつも、育ちが良いのか無限の自己肯定感を持っているという謎のスーパーポジティブキャラ。
とにかく、躊躇なく他人を信じる事を山の如し、そして簡単に騙されたりする…。

折角、最後の龍を復活させたのに、全然役に立たなくて唖然としたり、とにかくお人好し過ぎて守ろうと躍起になるラーヤの組み合わせが、これまた百合…。

他人を信じる事が龍の力の源となっている世界なので、やさぐれまくっているラーヤをなんとか解きほぐしたいって健気にアプローチするシスー。
誰もが傷ついている世界だからこそ、争う事をやめて、他人を信じて、お互い手を取り合って生きていかなくちゃ!とめちゃくちゃ必死にラーヤにも、ナマーリにも優しくしようとするシスーが眩しすぎる〜〜〜!

もう昔には戻れない再び友達にはなれないと思い悩むラーヤとナマーリを、シスーがなんとか説得して再び手を取り合って行けそうな感じに持ち込むも、肝心な場面でラーヤはナマーリを信じきれず、手が滑ったナマーリはシスーを傷つけ、ラーヤはブチ切れ。

龍が大好きなナマーリはラーヤせいでシスーを傷つける事になったし、元々は自分が母親に逆らえず裏切ったのが原因、どうせ自分達は殺し合うしかない!とバーサク。
ラーヤはラーヤで自分がナマーリを信じた甘ちゃんだったから、龍の石もシスーも失う事になった!自分が弱いからだ!とバーサク。

そして二人はめちゃくちゃ激しい斬り合いをするという…。

ヤバいぐらいに百合の三つ巴すぎて、おかわりイケちゃうよ…。
しかもシスーは龍なので、人外百合というマニアックさもついてくる。
美女と野獣っていうか、女子と珍龍って感じ。


頼むから見て!!!!!


この記事が参加している募集

映画感想文

🌷使っていただいたお金は、本や、資材購入に当てられます🌹