見出し画像

リモートワークを会社に続けてもらいたい

コロナの感染拡大で、リモートワークが推奨されてもうすぐ1年。しばらくこの状況は続きそうですが、コロナが収束したらまた元の生活に戻るのか、もしくは今までとは違った働き方になるのか。
どうなるのかは誰にもわかりませんが、少しでも自分の働きやすい環境に繋げるために何ができるのかを考えました。

リモートワークの捉えられ方

私の働く会社ではコロナ以前もリモートワークは推奨されていました。
建前上は、ですが。

実態は特別な理由(介護や育児など)のある人が、たまに利用するだけの制度で、大多数の人には関係のない制度となっていました。

多様な働き方が推奨される風潮がありますが、建前と実態が大きく異なっていた会社は多かったのではないでしょうか。

その背景には、
会社に行って顔を合わせて仕事をするのが正しい姿
自宅でのリモートワークは特殊な事情を持つ人が働くための応急処置の仮の姿

のようなイメージがあったのではないかと考えています。

コロナの影響で
”リモートワークをしてもよい” という考えから
”出社は必要最低限に、基本はリモートワーク” という考え方にかわりました。

これにより多くの人が
意外と自宅でも働ける
と感じた(気づいた)のではないでしょうか。
私もその中の一人です。

リモートワークのメリット

リモートワークによるメリットはいくつかあります。
・通勤時間の削減
私は通勤時間が片道1時間くらいかかります。
1日  2時間
1週  10時間
1月  40時間
1年  480時間 = 20日分
・・・

通勤時間に本を読んだりニュースをチェックしたりもできるので、
通勤時間が完全に無駄な時間だとは思いませんが、
1日8時間働くために、移動に2時間かけているのはあまり合理的ではないですよね。
リモートワークをすることで、自由な時間が2時間増えることは何よりもメリットに感じています。

・通勤のストレスの軽減
あえて通勤時間の削減とは分けて、通勤のストレスについても書きます。
私は会社が電車の最寄り駅から離れた位置にあるため、バスにも乗る必要があります。毎朝、満員電車に乗った後に長蛇の列に並び、満員のバスに乗る。
リモートワークを始めて、こんなにも通勤がないだけでストレスがないのかと驚きました。

・会議時間の適正化
私の会社は敷地が広く、遠い別の部署の人と打ち合わせをすると、
移動時間だけで10分くらいかかったりします。
そのような状況もあり、会議時間は最短でも30分単位で組まれることが多いです。
しかし、物理的な移動の必要がなくなったことで、決まった時間に論議を始められるようになり、15分くらいの単位でも会議設定をしやすくなり、結果的に効率が上がっていると感じます。

・ITツール利用の促進
新たなITツールが会社に導入されてもなかなか浸透しないのが実状でした。
一概に年代で分けるべきではないとは思いますが、特にマネージャー層の年配の方々は新たなツールを受け入れる考えが薄いと感じています。
しかしリモートワークの推進で、”リモートワークの課題解決 = 新たなITツール” という免罪符を得たため、ITツール利用の促進につながっていると感じます。

これら以外にも特に都心部では、
・通勤ラッシュの満員電車
・地価が高いために、通勤に長い時間をかけている人が多い
などの社会的な側面からも大きなメリットが出ています。

リモートワークのデメリット

いくつもメリットはありますが、
もちろんデメリットもあります。
これは職種にもよると思います。

・実物をみることができない
私はハードウェアエンジニアなので、実物をみて論議する必要がある機会がどうしてもあります。最近はwebカメラやVRで代替できるものもありますが、現時点ではリモートワークでは補完しきれない面があるのが事実です。

・人の顔を覚えられない
これは私の会社独特かもしれませんが、オンラインミーティングでカメラをオンにしないです。そのため、コロナの感染拡大以後に一緒に仕事をはじめた人は顔を知らない人も多いです。
顔なんてわからなくてもよくないか? と思う方もいるかもしれませんが、仕事は人と人とのつながりが大事だと考えています。何か仕事を頼まれたときに、相手の顔を知っているのか知らないのかは大きな違いがあると感じています。

・相手の感情が読みづらい
近くで仕事していれば、今話しかけていいかな?など雰囲気でわかるので、サクッと相談したりしやすかったです。それがリモートワークだと分かりにくい。。チャットで”今大丈夫ですか?”と確認するワンアクション増えます。

その他も管理職の方などは、部下の業務状況を管理しづらいなども、リモートワークの弊害としてよく見かけます。

結局どんな働き方がベストか

ここまで書いてきたようにリモートワークにはメリットもデメリットもあります(改めていうほどのことでもないですが。。)。
ではどんな働き方がベストか。

まず私にとってのベストは、
基本はリモートワーク、必要なときのみ(週0~2くらい)出社かなと考えています。概ねいまのコロナ感染拡大状況下はこの状態です。

大切なのはこれが会社、全社員にとってもベストなのかということです。
答えは No だと思っています。

では会社にとってのベストは何か。
それは 全社員が出社すること です。
どれだけ建前でリモートワークができる制度を準備しても、社員の仕事の管理のしやすさや業務の質を考えるとこれがベストだと思います。これはあくまである程度以上の規模の会社前提で考えています。
なぜこれがベストかというと、会社の仕組みが出社前提で確立されているからです。そのためまだ歴史の浅いベンチャー企業などは必ずしも同じ答えにならないと思います。

次に社員にとってのベストは何か。
それは 働き方を自由に選べること ではないでしょうか。
家庭環境や仕事内容、様々な要因によって人それぞれベストな働き方の状態があると思います。

ここまで書いてきたことから、厄介な事実がわかります。
それは会社と個人にとって働き方のベストが異なること。
もっというと状況によっては個人間で働き方のベストが異なることも軋轢を生むこともあると思います。例えば、上司は全員に出社してもらったほうが管理しやすいと考えていて、部下はリモートワークしたがる のような状況は容易に想像がつきます。

これらの障壁をどう取り除いて、私にとってベストな働き方を実現するためにはどうすればよいのかを考えていきます。

感染収束後、想定し得る最悪のケース

作戦を立てるために、まずはこうなっては欲しくないという最悪のケースが何かを想定してみます。
最悪のケースとは書いていますが、結構あり得るケースなのではと考えています。

それは
全社員が基本的に出社する
というコロナ以前の状況に加えて、
”会社にとって都合の良いとき”だけリモートワークが取り入れられる
というものです。

”会社にとって都合の良いとき”と抽象的な表現を用いましたが、
具体例は以下のような場合です。
・インフルエンザ感染後の自宅待機期間
  今まで:自宅待機 = 給与保証の欠勤
  想定:強制でリモートワーク
・出張の移動中
  今まで:移動中のため応答不可
  想定:新幹線や空港でも要対応
・体調悪いかも
  今まで:大事をとって休みます
  想定:大事をとってリモートワークします

社畜一直線ですね。。
このような、リモートワークが会社都合の制度になってしまうことだけは避けたいですね。

最悪のケースにしないために何が実現できれば良いか

最悪のケースを避けるためにできることは何か。
それは、上記で挙げたデメリットをいかに最小限に抑えるかだと思います。
もちろんメリットを推していくことも必要だと思いますが、
人は新たに何かを享受できることよりも、何かを失うことに敏感なので、
先にデメリットを抑えることに注力します。

・実物を見ることができない
・人の顔を覚えられない

これらは毎日出社する必要がある課題ではないので、比較的容易です。
大切な打ち合わせやイベントがあるときに、ポイントで出社するようにします。

・相手の感情がよみづらい
こちらはもう少し具体的に何に困っているかを考えると、
上記でも書きましたが”ちょっとした相談がしづらい”という点が最も大きいと思います。
これをどうやって解決するか。
答えはチャット文化を醸成することだと思います。
個人的には会社にいるときもチャットしてもらって都合の良いときに返信するほうが効率的だと考えています。
理由は二つ
 ・自分の作業と優先度を判断して対応できる
 ・(場合によっては)打ち合わせ中とかでも片手間に対応できる
今私の会社ではmicrosoft の teamsが導入されたので、
このツールをもっと使うように働きかけをしていく必要があります。

・部下の業務を管理できない
これは会社側が出社を進める切り札として使われる可能性があるので対策を考えます。
なぜ切り札と書いたかというと、
抽象的で否定しづらい
定量的に評価しづらい

からです。
私の会社でもリモートワークに関する社内アンケート結果上位にこの意見が入っています。社外のネット記事でもよく見かけます。
この課題を考えるにあたって、一つ疑問があります。
出社しているときそんな業務管理されてたっけ?
私だけですかね?w
管理職の立場を想像してみると、リモートワークだとまじめに働いている"姿"が見えないことが不安なのではないかと思います。
どこまで業務管理をすべきかという論議は一度置いておくと、アウトプット管理をできる仕組みが必要だと考えます。
とはいえ、"これならの自体はアウトプット管理です"と声をあげてもだれも聞いてくれないでしょう。
そのためここでもツールに頼ります。
課題ばらしツールはいくらでも世に出ています。有名なのはasanaやtrelloでしょうか。microsoftもplannerというツールを出しているので、わたしの会社で使いやすいのはこのplannerだと思われます。
このようなツールの存在と使い方を周知することで、業務進捗の見える化を行い、自然とアウトプット管理の体質を築いていくのがよいと考えます。ただ実質的には、これらで業務管理ができることを証明するとよりは、業務管理できる仕組みがあることの周知が大切だと考えています。

理想に向かって明日からできること

ここまでいろいろ書いてきましたが、今からできる具体的なアクションはなんでしょうか。
結論は
チャットツール(teams)と業務管理ツール(planner)の利用を促進し、リモートワークでも成果が出せる土壌を作り上げることです。
そして取り組むときに大切なのは
まず自分の所属するチーム単位 で行うこと。

もちろん会社全体に影響を与えられることができれば、
それに越したことはないのですが、取り組みを始めるタイミングでは小さく目標を持つほうが良いと考えています。
そのためにまず自分のチーム単位をどう変化させていくかを考えて、
成功例を作ることで少しずつチーム外にも広めていきたいと思います。

さいごに

リモートワークを推進することは、個人の理想を実現するためというスタンスで書いてきましたが、長期的に見れば会社にとってもメリットがあると考えています。
個人の働きやすい環境を作ることでQOLが上がり、
仕事の質も上がっていくと思います。

さいごまで読んでくださった方ありがとうございます! 

感謝
画像はみんなのフォトギャラリーから”滝江 智”さんの画像を使わさせていただきました。猫を飼っている人のリモートワークはこんな感じなのかなとほっこり想像しました。
ありがとうございます!




この記事が参加している募集

記事を気に入っていただけましたら、よければサポートお願いします。いただいたサポートはnoteで発信している 1.書籍代 2.学習コンテンツ代に使わさせていただきます。