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黒騎士

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災厄として存在する黒騎士。 それに関わる人々の物語。
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2016年3月の記事一覧

黒騎士 最終話

 人間の暮らす地下洞窟。
 それは天頂で常に大陸を見張っている太陽から、人間が身を隠すためのものだ。
 その内の一つ、クローガ村と呼ばれる地下村がある。例に漏れず人間の暮らす集落であり、いまこの時、村の今後を左右する瞬間であった。
「では、これにて今後の方針の話し合いを終わりたいと思います」
 そう言ったのは、クローガ村の広場の中心で、机に座っている一人の女性だ。彼女の言葉を合図に、白髪の男性が立

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黒騎士 8

 予想通りの展開に、カルドは思わず天を仰ぎたくなった。
 しかし状況がそれを許さない。例え一人一人ならカルドの足元にも及ばない村人とはいえ、今はカルドの周囲に隙間なくいるのだ。村人たちが自分たちの身を顧みずカルドをこの地に沈めるために全力でかかってくれば、さすがのカルドでも無傷でこの場をやり過ごす自身はない。加えてここはクローガ村という、人間が太陽の光から身を守るために作った人工の地下道だ。土地勘

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黒騎士 7

 周囲を土の壁で覆われた部屋の中に、人影が3つある。人型のものが一つと、トカゲ型のものが2つだ。3人は車座になって座っており、人間が話した言葉を、帽子をかぶったリザードマンが訳してもう一人のリザードマンに伝える、ということを行っている。対して、リザードマンの方の言葉を人間は理解できるのか、帽子のリザードマンの力を借りることなく、対面に座ったリザードマンの言葉のみを聞き、言葉を放っている。
{はぁ・

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