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茶湯からの、便り

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茶を習いながら、感じたことを言葉に。
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2021年4月の記事一覧

茶湯からの、便り 十三

茶湯からの、便り 十三

"山笑う"
今日、茶杓の銘に使おうとしていた言葉
冬枯れた山から緑が芽吹き始めた
春の山のさま。とのこと
丁度、今年初めて山梨の山の中で目にした光景だった

昔々の人が、同じような景色を見て
あぁ、山が笑っている様だ
とこの言葉を頭に浮かべたかと思うと
粋すぎるよなぁ日本人

他にも、調べていたら桜の異称として
"夢見草"
という言葉が出てきたり
木の切り株などから萌え出る芽のことを
"蘖(ひこば

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茶湯からの、便り 十二

茶湯からの、便り 十二

ん。蝉が鳴いている
お稽古を終えて外に出て
薄手の羽織り一枚で心地よい天気になったなあと思っていると、ミーンとどこかから聞こえてきた
なんて早いんだ
まだだよ。友達は誰かいたかい?と心配になる
温まる地球の危機も同時に危惧する

今日の炉は
薄雲
という名で
湯をあたためる炭が見えない様に
釜の周りにUFOのように円盤上に板が張っていた
あたたかくなってきた季節
炭が見えると季節を存分に感じられな

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