見出し画像

唐松岳〜五竜岳と1組のご夫婦

欠けた前歯と敗れた夢

2019年8月、念願の槍ヶ岳登山に向けて、8キロのリュックを背負い、家を出た30秒後、つまづいて転倒。
リュックの重みで顔を地面に強打し、前歯が欠けてしまいました。
「アドベンチャーレーサー田中陽希は、こんな時に登山をするか?いや、しないだろう」
そんな風になだめられ、念願の槍ヶ岳登山を泣く泣く断念。
打撲もあったので、今年はもう少し楽に登れる山に行こうということで、2019年9月に唐松岳〜五竜岳に行ってきました。

バス停は長い列

アクセスは、長野駅まで新幹線。降りてすぐにバス停へ向かい、すでに長く伸びたバスを待つ列に並びました。だいたい前から50番目くらいだろうか?

隣の上高地行きはもっとすごいね、臨時バスも出るだろうから乗れるかな?なんて会話をしながら待ちました。
なんとか2台目のバスに乗り、白馬八方バスターミナルへ。
ゴンドラリフト八方駅まで歩いて、3本リフトを乗り継いで登山口まで来ました。

美しい景色がたくさんある登山道

美しい白馬岳を眺め、登山を開始!ケルンかところどころにあります。八方池までは軽装の方もたくさんいました。
八方池は池のそばまで行けば湖面に白馬岳が映り込み、ステキな写真が撮影できるそうです。

途中、残雪の場所を超え、楽しく登っているとあっという間に山小屋に到着!

山小屋は

列に並んで受付を待ちます。前の人は9人部屋だと言われていました。どんなところだろう?と受付を覚ませて部屋に向かうと、、、

せまっ!!!

三畳ほどの広さの二階建ての寝床に枕が9個。マジでここに9人も寝るの?と考えると辛くなります。

唐松岳山頂から美しい北アルプス

唐松岳山頂を目指します。振り返ると山小屋の姿がきれいに望めます。
かっこいい!

山頂にはほどなくして到着。やすばらしい景色が見れました。特には、剱岳。ギザギザの山容が恐ろしい雰囲気でした。

ユニークなご夫婦との出会い

山小屋に戻ると同室に2組の男女ペアがいらっしゃいました。
三畳に今、6人。これにあと3人も入るのかあと考えると恐ろしくなります。
夕食も食べ終わりゆっくりしていると、1組のご夫婦とたくさんお話をして仲良くなりました。どうやら年齢も近そう!
とてもユニークな方で、これまでに60座近く登った山のお話をたくさんしてくれました。
旦那さんは体力が有り余って、登山は先に進んでは奥さんの元に戻ってと人の何倍も歩いてるとか。すごい!
そして結局、追加3名は来ることなく、少しのゆとりを持って就寝することができました。

朝日を浴びながらの馬の背は注意!

朝、お弁当をもらい、夜が明ける前の4:50頃に出発しました。

唐松岳山荘を出ると、ほどなくして馬の背という、切り立った場所になります。
ちょうどその頃が夜明けとなり、きれいな朝日が上がってきました。
それに見惚れていると、危ないっ!!滑落しそうになりました。要注意です!!

アップダウン!アップアップ!

明るくなり五竜岳の方を見るとかなりアップダウンがありそう。
感想としては、思っていた以上に遠かった、です。唐松岳がわりと楽だったので、勝手に同じレベルだと考えていたのかもしれません。

ここを降りました。途中、落石があると、ラーク!ラーク!なんて言葉も飛び交います。

忘れ物

五竜山荘が見える最後の下りの直前白岳で、いただいたお弁当で朝ご飯を食べました。

少しのんびりして五竜山荘に到着。
到着して気づいたのですが、なんとトレッキングポールを朝ごはんを食べた場所に置いてきてしまった!
ということで、いったん戻りふたたび山荘に到着すると、唐松岳山荘で仲良くなったご夫婦に再会!
ともに五竜岳へアタックしました。

山頂は

五竜岳までは、約1時間。途中、鎖場などある岩場を登りました。岩場が苦手なわたしは苦戦しました。
そして山頂へ到着!
ブルーがきれい!

そして下り。登った岩場を降りるのかあと思うと少し怖くなります。

またいつかどこかの山で

五竜山荘に再び到着して、山バッチを購入。ご夫婦はコーヒーを飲んで一休みしてから下山するとのことで、わたしたちはここでお別れしました。
またいつか山で会いましょう!
連絡先を交換しなかったのですが、いつかまた山でバッタリ会えるかな、という思いを持ちました。

キツイ下山とは知らず

そして下山が始まりました。地図には大遠見山、小遠見山と書いていて、その方向を見ると山があります。
少しアップダウンがありそうだねーなんて話をしていましたが、実際歩いてみるとかなりのアップダウンがありました。
まだか、まだか、また登るのか!下るのか!と予想以上に疲れ果てました。
最後のリフトがある道を歩いていると、颯爽と駆け抜ける、例のご夫婦の旦那さんが!わあ!すごい!元気!!
おーい!と手を振ると、これから奥さんの元に戻るんだーとまた登っていきました。
すごい!!!

個人的には、これまで登った中で1番きつかったのがこの五竜山荘からの下山道。
前歯が欠けて打撲もあったから、比較的楽な山にと選んだはずなのに。
良い思い出はたくさんだけど、五竜岳はもうこりごりだーって感じでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?