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アグリテックと農業用ロボット。サステナビリティと労働力不足の解消が鍵に。

現在の世界規模でのアグリテックのマーケットは7800億円。その中でオランダのマーケットは11.5%を占めています。今後オランダのアグリテックマーケットは2030年までに3倍の920億円から3200億円になると予想されています。

労働力の不足

コロナの流行はまず労働力の不足が顕在化しました。ヨーロッパの農業は主に東欧からの季節移動の労働者によって支えられています。スキルと意欲のある労働者がCovidにより自国に戻ったことにより、さまざまな農作物の収穫では30%もの労働者が不足していると言われます。

労働コストも10年移動平均で2%以上値上がりしています。

花の球根や路地栽培では平均25%、温室栽培では20%が単純作業の人件費となります。

サステナビリティ・持続可能な農業

EUは2030年までに化学農薬を50%、化学肥料の20%を削減し、25%の農地をオーガニック農地へと変える方針です。

つまり、より少ない農薬、より少ない肥料、より多くの手作業が必要となる中で、生産性を上げなければいけないのです。

アグリテックへの期待

さまざまなタイプの農地ロボット、ドローン、搾乳と給餌、清掃ロボット、ウェザーステーションや温室センサーとデータ分析ソフトウェア等、アグリテック分野は、今後5年で2倍、年間15%以上の成長があると予想されています。

中国政府はMade in China 2025の計画で中国が世界のアグリテックのリーダーとなることを目指しています。

オランダのアグリテック分野の成長

2020から2030年にかけて成長率はこのように予想されています。
・アグリドローン・サービス 14%
・ハードウェア精密農業 15%
・農地ロボット 31%
・酪農ロボット(搾乳、給餌、清掃等) 5%
・ソフトウェア・センサー・データ分析・サービス 53%
オランダのアグリテックマーケット成長平均 13%

酪農ロボットの成長が低くなっていますが、これはすでにオランダベースの酪農ロボットの会社Lelyが2019年に50%以上の成長を遂げ、DeLavalと合わせて76%のシェアを持っているためです。

農業用ロボットのタイプ

農業用ドローン
搾乳、給餌、清掃ロボット
フィールドロボット
・雑草コントロールロボット
・マルチパーパスロボット
・自動トラクター
・収穫ロボット
・作物調査、種蒔ロボット
精密農業

分野別ヨーロッパベースのアグリテック会社の一覧

(後日マガジンへ掲載予定)

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