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【農業IoTで遊ぼう01】ビニルハウスで使える簡単な土壌水分計づくりに挑戦!

今年は「IoTを活用したものづくりにも徐々に挑戦できたら良いな」と思っていた矢先に、「M5Stack」という小型マイコンモジュールを教えてもらいました。

これまでもちらほらと聞いたことはあったけど、なかなか電子工作やIoTの分野は難しくて手が出しづらかった、というのが正直なところ・・・。
ですが「面白そうなものはまず試してみよう!」という度々降ってくる天のお告げのもと、深く考えずに触ってみることにしました。

やりたいこと

前々から、ビニルハウスでの育苗管理のための「土壌水分計」が欲しいと思っていました。

以前、ビニルハウス内の温度をスマホのLINEに通知してくれるLINE botを作ったのですが、室内の温度だけでなく土壌温度・土壌水分なんかもモニタリングできたらな、なんて考えていたりもしました。

通信ができるデバイスとなると、どうしても市販のものは維持コストがかかってきます。

そこまで本格的で精度の高いものでなくても良いので、電子工作で安価に作ることができれば良いなと。

調べているとまさにブログで書いてくれている方がいて、これだとちょうどM5Stackの練習にもちょうど良さそう!と、試してみることに。

さっそく買ってみた

M5Stackを調べてみると「Basic」や「Gray」「FIRE」「M5Go」など色々な種類があります。また、「Core」「Core2」というモジュールのバージョンのようなものもあり、どれを買うべきかでいきなり悩んでしまいました。

ノンプロ研コミュニティの電子工作部で何が良いのか聞いたりしながら、まずは一番シンプルで安価な「M5Stack Basic」を購入

で、実際に届いたM5Stackは小さな名刺サイズのケースに収まっていて、とてもコンパクトで良い感じです。開封の儀はやっぱりワクワクしますね。

M5Stack本体の上面には、小さなディスプレイとボタンが3個ついています。
側面には赤い電源ボタン、充電のためのUSB Type-Cポートとセンサーなどを繋ぐための端子(ピンとソケット)などがあります。

表面
裏面

このケースの中に「ESP32」というマイコンボード(基盤)が内蔵されているようです。
このボードは、初めからWi-FiやBluetooth通信もできる機能が搭載されているスグレモノ、とのこと。

初心者が電子工作をやってみようとして最初につまづくのは、色々なモジュールを揃える必要があることかなと思います。
M5Stackは本体一つでボタンや出力画面、通信機能まで汎用的に必要なものは一通り搭載されていて、電子工作の知識が少なくても馴染みやすいですね。

本体の他、センサー類もゲット。

購入したもの一式は、ブログの最後にまとめました。

さっそく作ってみた

センサーを繋げて数値を表示するだけの簡単なものを、参考にしたWeb記事を真似しながら作りました。

ディスプレイ上に、センサから取得したデータがそれぞれ数値で表示されています。

【ディスプレイ上に表示されるセンサ値】
・黄色「Humidity」  = 湿度
・緑色「Temperature」 = 温度
・青色「Moisture」  = 土壌水分

温度や土壌水分の値によっては画面全体が赤くなり、警告が出るようにもできます。
気温が高すぎたり水分が低い乾燥状態の時は、しっかり教えてくれます。

これはおもしろい。

開発環境づくりは所々詰まったけど、M5Stackは情報もまとまっていて調べやすく、楽しく制作できそうです。

とりあえず現状作ったのはここまで。

これからの課題

データの蓄積
センサーで計測した値は、Wi-Fiで一定間隔でスプレッドシートに飛ばして蓄積できたら良いのかな、と考えています。
この辺はやりごたえありそうですね! スプレッドシートへの蓄積ができれば、以前制作したLINE botに組み込んでGoogle Apps Scriptでデータを好きにわちゃわちゃできそうです。

土壌水分センサーの数値と実際の感覚値を比べる
土壌水分センサーで計測した値は、デジタル値で出力されます。
自身の農場で「灌水(水やり)が必要」と判断しているのが、どのくらいの数値の時なのかがわかると良いなーと思います。これは実際に土の状態を見ながらですね。

センサーを土壌環境に特化させる
今回、室内の温湿度を測るセンサーをM5Stackに接続しましたが、室内の環境は他のデバイスでも測れるので、どちらかというと土壌環境を測ることの方にウェイトを置きたいです。色々センサーを試して、「土壌水分」のほかに「土壌温度」「pH」をモニタリングできたら面白そうですね。

バッテリー問題
M5Stackは内蔵バッテリーが心許ないという情報を見かけました。
電源に繋ぎっぱなしにしておければ良いのですが、この辺りある程度実用に耐えうるようにしなきゃいけないので、どうなんだろうな。

おわりに

M5Stack、面白いですね。
あまり電子工作の知識がなくても学習しやすく、調べながら農場で実用的に活用できるものが作れそうだなという予感もあり、とてもワクワクしています。

また、進捗報告してみたいと思います。

(参考)ここまでのスケッチ

今回Arduino IDEで制作したスケッチ(ソースコード)はこちらのGitHubにまとめています。

(参考)購入したものまとめ

M5Stack本体。

温室度センサ、土壌水分センサはこちら。

のちにM5Stack本体とセンサを繋ぐためのジャンパワイヤも必要になったので購入。
センサを二つ繋ぐには、以下の二種類が必要です(センサが一つだけならどちらかだけで良い)。

(参考)記事・書籍まとめ

Web記事

書籍


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