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アイツはヤンキーじゃない【大阪ストラグル第3部_004話】射駒タケシ

1988年・大阪。底辺校とも揶揄されるS工業高校へタケシは入学した。無為に流れる日々を慰めてくれるのはパチンコとパチスロだけ――。本人はそう考えていたが、いやおうなしに騒動に巻き込まれる生活が続いていく。バイク・喧嘩・裏攻略法・ヤクザ・友情……一筋縄ではいかない“もがく日々”を、射駒タケシが自伝的青春譚として描く!!

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―――――では、本編をお楽しみください―――――


大阪ストラグル第3部004話
「アイツはヤンキーじゃない」


「ほっとけ、行くぞ」
そう言って、俺らは絡んできたヤツらを無視して再び歩き始めた。

轟音を上げながら道路をトラックが走り抜けていく。舞い上がる路上の粉塵に顔をしかめながら、ふとカッキンの顔を見ると、思いつめたような、泣くのをこらえているような表情をしていた。視線は地面だけに向けられ、口を真一文字に結んでいた。顎のあたりに力が入っている――奥歯を噛みしめているのだろう。

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