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「やめる」ことで出会った「私だけの本質」【2020年のリアルスキン】

アジャイルコスメティクスプロジェクト(以下ACP)が考えるスキンケアとは、

「何をつけるか」だけでなく

「どう暮らすか」
「何を大切にしているのか」

という、その人の本質も影響するライフスタイルプロジェクトです。

そのため、単にスキンケアのハウツーをお伝えするだけでなく、ACPが共感する「自分の価値観を信じられる」生き方と、その中にある肌への向き合い方も、このnoteで発信していきたいことの一つです。

そこで、そんな生き方を体現するクリエイターたちによる寄稿記事も、このnoteでご紹介していこうと思います。

参加していただくクリエイターたちの価値観やライフスタイルは千差万別。

しかし共通するのは、自分で何が必要なのか考え選び取ることができる「軸」があること。

そんな彼らがなぜ「軸」を持つに至ったのか、その軸が肌への向き合い方をどう変えたのかをエッセイ形式で振り返ってもらう企画です。

今回は、IT企業で編集、番組制作、広告代理店勤務などを経験し、ハードワークで体調を崩したことをきっかけに、忙しい毎日をサヴァイブする「ご自愛する」大切さを知ったアラサー会社員ライターのつっきーさん(@olunnun)。

社会人として求められるあれこれや、話題のモノを“なんとなく”受け入れていた自分に疑問を抱いた彼女が見つけたのは、「やめる」ことの大切さでした。

いろんな情報が溢れる今、つっきーさんが「やめる」ことで見つけた「本当に必要なもの」とは?

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化粧品や洋服、住む家、仕事、はたまた付き合う人。

「何かを選ぶ」とき、みなさんは何を基準に選んでいますか?

今回は、「選ぶ基準」がガラッと変わった経験についてのお話です。

社会人になって一年ほど経った頃。自分の中の何かが、ぱん、と音を立てるのを聞いたような気がしました。

何か明確なきっかけがあったわけではなく、ただ確かにこれまで積み重ねてきた何かの容量がいっぱいになった実感がありました。

ここにいるのは誰で、どうしてこんな格好をしているのか。鏡の中の自分が、一体全体なぜこんな出で立ちをしているのか、急にわからなくなってしまったのです。

思えば慣れない社会人生活の中で、「若い女はこういう格好をすべき」という風潮や、「社会人たるものこうあるべき」、という社会通念のようなものに対応するのに必死だったのかもしれません。

服装やメイクから、人付き合い、話す内容まで、「本来の自分」と「現実の自分」がちぐはぐになっていることに違和感を覚えた瞬間でした。

自分にまつわる何もかもが、自分で決めて選んだものではない何かに溢れている……

あの音は、そんな状況への危険信号の音だったのかもしれません。

堰を切ったようにいろんな違和感が次々と押し寄せてきて、気づいたらなぜかヘアサロンを予約していました。理由も忘れるくらいの長い間伸ばし続けた髪をバッサリと切ったのです。

思えば高校時代付き合っていた人に「長いほうが似合うよ」と言われてからなんとなく伸ばし続けていた髪でした。

美容院を出るとき、「私は自分の髪の長ささえ自分で決めてこなかったんだ……」という情けなさと、
「けれどこれからは自分で決めるんだ」という誇らしさが半分ずつやってきて、スースーするえりあしが心地よかったのを覚えています。

そこからが新たな始まりでした。

「今後一生、何かを人の目を気にして決めるのはやめよう」と心に誓い、服装もバッサリ切った髪に合うように自分の好きなスタイルを探すようになりました。

いざ決意すると、見た目だけでなく生活も驚くほど変わっていきました。

気が進まない飲み会は断る、SNSはあれこれ人の目が気になるので気分が落ち込んでいるときは見ない、言いたいことや感じたことは堂々と言うようにする…etc

そんな風に、これまで人の目を気にして取り入れていたものや習慣を意識的に手放すことで、新しく時間が生まれ、新しく好きなものが見つかったり、新しく誰かに出会ったり、新しく自分の一面を知ることができたのです。

何かを「やめる」ということは、何を「残す」か、そして新たにできたスペースに何を「取り入れる」かを考えることであり、そのプロセスこそが自分は何を大切にしたいのかを知るということなのだと理解しました。

それこそが本当に「心地よく生きる」ということなのだとも。

人が持っているから私も買う、人が言うのでやってみる、といったことは決して悪いことではありません。今はいろんな意見がすぐに目に入ってきやすい時代だし、参考にできる情報の多さに助けられることだってもちろんあります。

しかし、情報もモノも溢れている社会の中で、「自分は何が良いと思うのか」の軸を見失うと、本当は大して欲しくないものですぐに両手はいっぱいになり、それでもまだ誰かが持っているものを延々と欲しがって苦しむような状況になってしまいます。

意識的に何かをやめていかないと、本当に自分が欲しいものを取り入れる余裕も時間なくなります。

人生は短いのだから、自分が本当に愛せるものだけにお金と時間を使うということが、これからの幸せの形なのではないかと思うのです。

例えば化粧品選び。これまでは話題になっているものや、目についた新商品を衝動的に買うことが多かったのですが(時にはそんなお買い物もとても楽しいものですが)
自分にとって何が一番大切なのかを考えたときに残った要素は「忙しい日々でも手軽に使い続けられる“持続可能性”」と「つけると安心できたり元気が湧いてくる“おまもり感”」の2つ。

逆に、自分には必要ないと思うようになったのは「ブランド品であることへのこだわり」と「パッケージの装飾」。

もちろん、長く愛されるブランドの哲学や積み重ねてきた歴史には魅力を感じますが、「高いブランドのものであること」自体を選ぶ理由にするのは、自分には合わないと感じたからです。

パッケージに関しては、「パケ買い」したコスメも使い心地が気に入っていないと結局お蔵入りさせてしまうという自分の性格に気づいたのが理由です。

でも、「このブランドのコスメを身につけると強くなれる気がする」「可愛いパッケージのコスメがあると頑張れる」といった方の気持ちを否定しているわけでは決してありません。とても素敵だと思います。

大切なのは、みんなそれぞれが「自分の軸で選んでいるかどうか」です。

仕事や毎日のやるべき物事を頑張っていると、時として自分を後回しにしてしまうこともあります。そんな日々の無茶をリカバリーしてくれる相棒として、1つでも頼れるコスメがあったなら。

きっとあと一歩を踏ん張りながらも体勢を立て直して、また明日も生きていけると思うのです。

最近ふと自宅の洗面台に並ぶ化粧品たちを見て、「ああ、自分っぽいな」と思うことがありました。

髪を切ってから肌がよく見えるようになり、スキンケアにより気を遣いはじめて数年。「限定」に惹かれて買ったけれど自分には合わなかった、パケ買いした限定品のリップやアイシャドウ、あれこれ手を出しては使い切れずにいた、ドラッグストアでなんとなく買ったスキンケア用品の数々など、持っていたいろんなアイテムを自分の価値基準のもとに手放して、最後に残った相棒たちが頼もしく並んでいます。

どんなことにおいても、「何を選ぶか」に、自分が何を愛したい人間なのかが顕著に現れるのだと思います。

いま私の洗面台に並んでいるものたちは、別の何かをやめてから出会った、確かな「私だけの本質」です。

みなさんも、もし気が向いたら一度自分の持っているものや習慣を見直してみてください。

何かをやめたり手放したりしたときに、自分に本当に必要なものがなにかわかるかもしれません。

そんな「自分だけの本質」にこれからどれくらい出会えるのか、なんだかワクワクしてきませんか?



今回のゲストライター:つっきー

新卒でIT企業に入社後、編集や番組制作などを経験し、現在はライターとしても活躍するアラサー社員。自身のnoteでは「今日のご自愛」が話題に。漫画やアニメから宝塚、お花まで幅広く愛するオタクでもある。
Twitter:https://twitter.com/olunnun
note:https://note.com/getsumen

<アジャイル コスメティクス プロジェクトとは>
アジャイル コスメティクス プロジェクトは「天然由来成分」の持つ「豊かな有効性」を最大限引き出しながら、製品の「官能性」を追求するスキンケアブランドであり、購入者の意見を取り入れ、製品を迅速に進化させていくプロジェクトです。
このnoteでは私たちのプロダクトに込められたストーリーや、自分の肌が心地よくあるためのヒントをお届けしていきます。

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