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【「1セットの服」で自分を好きになる】感想と自分語り

自問自答ファッション通信・あきやあさみさんの著書『「1セットの服」で自分を好きになる』を読みました。
読み終わった今、「私、心理カウンセリング受けた?」と思うほど心が軽いです。そして、これからの人生が楽しみな自分になっています。

あきやさんの提案する“制服化”の考え方は、優しさに溢れていて、読む人を限定しません。本を読み進める中で、「いや、そうは言っても…」と思う箇所があっても、その後に必ず「その場合はこうしましょう!」や「それでいいのです!」と、まるで対話しているかのように欲しい答えが書いてあるのです。

きっと、あきやさんには私が想像している以上にたくさんのお客様と接してこられた経験があるからなのでしょう。人は痛みを知ると優しくなれると言いますが、あきやさんはそれを体現したような方なんだろうなぁ、素敵だなぁと思っております✨️

さて、ここからは感想というより自分語り多めとなってしまいます。これもモグラ活動の一環です🙇‍♀️

私は思春期を迎えた頃から「自分は周りとズレている」と思う出来事が多い人間でした。「私はこれが好き」と話せば、「何それw」と笑われる。みんなは楽しそうにしているのに、私は学校という場所に行くことさえ苦痛。同級生たちのことを「くだらない」と内心見下しながらも「どうして私はみんなが普通に出来ることが出来ないのだろう」と自分のことを卑下し、消えてしまいたくなる毎日でした。

年齢や経験を重ねた今だから言えることだけど、私は確かに趣味嗜好が同年代の大多数の人達とは違っていたし、人のちょっとした仕草や態度で、良くも悪くも察してしまう気質です。そのことに気付かず(若いんだからそりゃ冷静に自己分析なんて出来ないよね)どんどん心が疲れてダークサイドに落ちていたのです。

子どもの頃は学校が世界の全てになりがちなので、そこで浮いてしまうと簡単に「私ってヤバいやつなんだ」という思考になってしまいます。ただでさえ自意識が肥大化してしまう時期ですし。

たぶん、10代の頃は多くの人にとって不安定な時期で、人によって大小の差はあれど思春期の苦い思い出って誰しもありますよね?私の場合、思春期を終えてもそれを消化できず、心の中に溜まったまま大人になってしまったことで、何を選ぶにも「また変だと思われる」という自信のなさからくる中途半端で消極的な選択が普通になっていたように思います。

でも、私には「文化」という味方がありました。音楽、本、映画、ファッション、漫画、アニメ…たくさんあるので、まとめて文化ということにします。
その文化は私の心を頑丈にしてくれました。自信のなさという黒いモヤモヤはずっと心の中にあるけど、まぁそれも自分の一部だからと、頑丈になった心の家で一緒に住めるようになった、みたいなイメージです。

時代の流れが進み、だんだん「ご自愛」とか、ありのままの自分を大切にしていいよ!という考え方が世の中に浸透し始めていますよね。LOVE YOURSELFの精神です。
そういう世の中の風向きもあり、私も年齢と共にさらにいろんな経験を重ねたことで、黒いモヤモヤとはこれからも仲良くやっていけると思って生きていました。

でも、黒いモヤモヤは、私が疲れたり、ちょっと落ち込むことがあると疼き出して、頑丈な家さえも揺らぐほど大暴れします。そうなった時は「私はこれでいいんだよ!落ち着いて!」と、すかさずLOVE YOURSELF精神で自分の一部である黒いモヤモヤを抱きしめます。

でも、ありのままでいい、変わらなくていいと思うが故に、いつの間にか我慢大会になっていたのかもしれません。ありのままでいいということは、こんな自分嫌だなという気持ちにも正直になってよかったのに。「ありのままでいい=ずっとこのまま生きていく」と勘違いしていたのです。

正直、黒いモヤモヤはなくなってくれたらそれに越したことはないです。私は自問自答ファッションを知って、驚くほど「こうなりたい」という気持ちが溢れだしてきました。今まで無意識のうちに諦めていたんだなと気付いたのです。でも、私のこの勘違いは、心に「もっとこうなりたい」と考えられるくらいの余裕が生まれたから起きたもので、遠回りしたけれど私にはこのステップが必要だったとも思います。

この本を読んで私が感じたワクワクする気持ちは、もっと自分を好きになれるかもしれないというワクワクです。自問自答ファッションは、黒いモヤモヤを、あっても気にならないくらい小さくする方法の一つかもしれません。

本を読んで、これまで自分とは無縁と思っていたハイブランドのHPを覗いてみたり、密かに憧れていたブランドのショップへ試着しに行ってみようかな?と思ってみたりと、まだほんの少しではありますが確実に視野が広がっています。

私の人生のバイブルは、嶽本野ばらさんの『それいぬ』というエッセイ集なのですが、この本は私の核(あきやさんの言う正露丸部分ですね)を作ってくれた本。
それに対して『「1セットの服」で自分を好きになる』は、私の人生の教科書となりそうです。自分を好きになるための具体的な方法を教えてくれる本なので教科書としました🫶

お二人のお洋服に対する考え方は結構共通しているのではないでしょうか?元々好きだったものと、新たに好きになったものが繋がった気がして、勝手に嬉しくなっている私です🤍嶽本野ばらさんの本が私の心を頑丈にしてくれたように、あきやさんの本もまた、私の心を頑丈にしてくれました。こんな素敵な本を書いてくださってありがとうございます!とお伝えしたいです。

これから私はこのnoteで、どんどん自分を深掘りしてアウトプットしていこうと思います。あきやさんの教室も受講したい!いつか“好き”で満たされた私のクローゼットを、ここで紹介できますように。

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