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散歩の日

10月9日は散歩の日なのだそう

“テン”と“く”の音から、テクテク歩くの語呂合わせがその由来だし、お散歩にすごく良い季節だから良いと思う

昨日、風に揺らめきながら美しく咲くその姿に気持ちを和ませてくれた彼岸花はこちら

これは植えられたものだと思います

お散歩が好きなので、普段からたくさん歩くしお休みの日は夕方からちょっと歩きに出掛けたつもりが思いの外遠くまで歩いてしまう

日曜日の夕方16時過ぎに家を出て、まちなかにある緑を横目に川に向かって歩いていた

空気が心地よいので川の流れに誘われて橋を渡らずに降り、川のそばを歩いていたらあっという間にデルタと呼ばれるところに付いてしまった

その間、妖艶とも思える赤い色の彼岸花がたくさん咲いているのが目に入り、眺めているうちにその美しさを改めて思い知る事となった

子どもの頃父について行った園芸店の周りでシロツメグサを摘んたり遊んだりしていた場所を通り過ぎ、一旦川から離れ商店街に近づくと豆餅を求めるたくさんの人が並んでいた

そこからまた、橋を渡り原生林生い茂る神社の横を歩いていると家を出てから軽く1時間を超えていた

車が突っ込んで建て替え中のお菓子屋さんのあたりから慌ててまた川へ向かい橋を渡る

そしてまた陽が落ちて真っ暗になった川岸へ降り川の横を歩く

明るかった行き道では大学生のダンス、ご夫婦やカップル、ご家族やグループで賑やかだったのに、真っ暗な帰り道は時折聴こえる楽器の音色と川の流れる音がするばかり

夜ご飯が21時を過ぎるのも多々あるようなマイペースな生活だけれども、さすがにこの真っ暗な川岸の雰囲気というのは帰りを急かされるような気分になり急に肌寒さからか寂しい感じがしてくるので再び川から商店街の方へ向かい明るい場所を通り過ぎる

ドーナツを買って、また、緑生い茂る─緑というのは真っ赤な嘘で見えるのは真っ暗な茂みだけれど─場所の横を歩いて帰る

家に帰るともうまもなく19時30分になるところだった

3時間歩いていたんだな

時間にとらわれない、目的も用事もないこんなお散歩も気候が良くなってくるとついつい歩きすぎてしまう

少し人肌恋しいような風が吹くのに、空は燃えるような夕焼けを見たとき、聴きたくなるのはこんな曲

↓ はライブのもの

このライブ動画の、このとき、私はこの場所で彼女の声に打ちのめされていた

2005年の夏、泉大津フェニックスでこの夕日を背に赤いドレスで登場した中納良恵のパワフルでソウルフルで心震わせる、それでいて優しく響くこの声に魅了され泣きそうになった

何度かワンマンライブに足を運んだ際に聴いた中でも、景色や肌感など全てが曲にピッタリハマっていて、いつ聴いても素晴らしいけれどとりわけ頭に焼き付いて映像でさえ何回見ても震えるほどだ

ラッパの音の官能的で艶めかしい響きもあいまって本当に体の奥底から痺れる

夏が終わって秋が深まるこの頃はものすごく苦手な季節だし調子を落としたり落ち込んだりしがちだけれど、相変わらずこうして気ままに平和に過ごしているなんて、まあ幸せだな

気の向くままに少し遠くへ足を伸ばしたり、相変わらずのこの場所をひとりゆっくり、咲く花を眺め大好きな曲を頭に思い浮かべながらお散歩を楽しむ事とする

本当におんなじことばっかりして、おんなじ事ばっかり言ってるな〜

まあ、それも幸せってことで





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