回顧録⑫
グランドオーナーになってから、グループで半年間、6000万の厳しい時期が続きました。私は、自分が思っているよりも、他人の話を聞くのが苦手だったんだと思います。
私は元々、感情を抑えるのが得意ではなく、思っていることが顔に出てしまうタイプです。今でも感情を隠すのが苦手だと言われていますが、10年前は若く、今以上に感情が顔に出ていました。感情を隠すことは無理だと悟り、傘下のスタッフに嫌な印象を持たせないように努力しました。これが意外と簡単でした。
どんな人にも良い面と悪い面があると思いますが、嫌なと感じる時は自分がまだできていないことが多いです。それは『同族嫌悪』だと思います。そう思えば、自分の改善点が見つかり、嫌なと思うスタッフも愛おしく感じるようになりました。
ただ、それでも嫌な時もあります。どうしても許せないときがあります。それは、他人の人格を否定する人です。例えば、何度も遅刻する人がいるとします。『遅刻をしたらだめだよ』と行動を叱る人と、『遅刻するなんて、だらしない人だね』と人格を否定する人がいます。私は後者の人がどうしても嫌なんです。
人は間違いを犯しますが、それは行動であって、その人の人格とは別物です。その時の環境、状況、感情などが行動に影響を与えます。
だからこそ、何かあった時には、人格を否定せず、どこで行動が誤ったかを確認するべきだと考えます。嫌いな人はいません。もしかしたら、私がその状況や感情を作り出してしまったかもしれません。
また、人格を否定する人が嫌だと思うのも、その行動が嫌なだけで、人格自体が嫌いではないと感じたら、その後、何が問題だったのかを考えられるようになりました。
この考え方ができるようになってから、もっと生きやすくなりました。
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