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大企業と中小企業の経営戦略

理容室経営者が考える

経営戦略とは?

大型客船と小型客船の守備範囲
例えばこういう例なら
理解が深まるでしょうか?

大型客船と小型客船
どちらが儲かるのか?



例えば、
大型客船は定員500名
小型客船は定員20名
分かりやすくするためにくらいにしておきます。

普通に考えれば、
大型客船の圧勝
ではないでしょうか?

しかし、
小型客船が
勝つこともあります。


毎便安定して20名乗船する
航路があったとします。

そうすると毎便の乗船率は
大型客船は4%
小型客船は100%

利益率は雲泥の差で、
大型客船は撤退です。


もちろんこれは
大企業と中小企業の比喩です


もしかしたらあなたの会社、
やっちゃってませんか?



経営戦略とは?
八方美人が同質化していく市場構造

さきほどの大型客船は
乗船20名の航路では生きていけません。

つまり乗船規模が数百名以上の航路
そこでしか存在するしかないのです

そうすると必然的に
同様の規模を持つ他の大型客船と
熾烈な顧客の奪い合いが始まります。



A社の大型客船は
格安で必要十分なサービス
B社の大型客船は
高価だが手厚いサービス
という特徴をもっているとします。

とうぜん彼らは
その航路のお客さまへの
提供価値の向上を目指し
そのお客さまを研究します。

我々の船を選んでくれた理由
どんなサービスがよかったか
今後、欲しいサービスがあれば何
などの情報を収集して分析

しかしその調査対象は
同じ路線のお客さまですから
同じ指向性の結論が出ると思います。

そうすると結論はこうなります。



格安で必要十分なサービスが自慢の
A社の大型客船は
サービス力の向上で
お客さま満足度があがる!

高価だが手厚いサービスが自慢の
B社の大型客船は
もう少し価格を下げれば
お客さま満足度があがる!


もうおわかりでしょう

時間が経てば経つほど
調査をすればするほど
対策を打てばうつほど

両社の特徴は薄まっていき
同質化の道を歩むのです。

その道はどうやっても
構造上、踏み外せないのです。



それはなぜか?



すべてのお客さまを
根こそぎもっていこうという
傲慢な事業選択を
せざるを得ない事情が
あるからです。

八方美人にならなければ
全員に求められるキャラを
頑張って演じなければ
これ以上の成長は望めないのだと
生き残ってさえいけないのだと

大企業は
窮屈な存在なのではないでしょうか?



それに比べ
中小企業とは
なんと自由なのでしょうか

そうは思えませんか?

もう少し説明を加えていきます。


経営戦略とは?
中小企業経営者が忘れてはならない優位性
中小企業の位置付けはこうです。

乗船規模が数百名以上の航路の中で
20名のお客さまに選んでいただく

たったそれだけでいいんですよ


数百名全員に
気に入られる必要はなく

20人に大好きに
なってもらうのです

数百人の内の20人です

少数でしかも
マニアックですよ。


例えば、
高額で全客室が高級ホテル並の個室だとか

有名三ツ星シェフの料理とか

有名アイドルのサインプレゼントとか

もうやりたい放題!

とにかく毎シーズン
ぶっ飛んだ企画イベントの継投で
20名のお客さまの心を
掴み続ければいいのです。



この航路の例での説明は
もちろんBtoCの場合ですが
基本的にBtoBでも同じです。

すべての企業から
気に入られようとすれば
何の特徴もない存在となります



価格で地域ナンバー1
特殊な技術で追従を許さない
納期ではエリア最速!

御社のポリシーは?
他社に譲れないことは?
ずっと大切にしてきた価値観は?

やはり同様なのです。



ではそのためには
どんな経営戦略を選択すべきなのか

それを明らかにしていきましょう!



勝てる中小企業が必ず選ぶ3つの戦略論とは?
各社それぞれ
追いかけている理想像は違います。

顧客満足度で地域一番店
社員の平均年収で業界No.1
創業10年以内に上場達成
どれも間違いでなく、

どれだけ同じ目標を
徹底して
集中して
ブレずに

追いかけていけるのか?が
何より重要です。




つまり自分にウソをついていない
どうあっても達成したい目標が
最大のパワーを産むからです

とはいっても
中小企業の特徴に合致した
選択すべき戦略があります。



差別化集中戦略を選ぶべし!
『ポーターの3つの基本戦略』とは、
ハーバード大学マイケル・ポーター教授が提唱した、企業や事業の置かれた状況沿って取るべき戦略を大きく3つに大別したものです。

その概要は大体以下のようなものです。


ポーターの3つの基本戦略

縦軸に戦略ターゲットの幅、
横軸に競争優位のタイプを取り、
4方面の戦略を提示した上で
下2つを『集中戦略』にまとめて
3つの基本戦略とし

中小企業は『集中戦略』を選ぶべき
と解説しています。



しかし実際には
特別な経営上の優位性がない限り
コストで大資本に勝てません

やはり強い会社が選ぶ1つ目の戦略は
この『差別化集中戦略』です!



高付加価値戦略を選ぶべし!
付加価値とは
もちろん買っていただける
大きな要素

一方でお客さまによって
この価値の方向性は変わってきます。

同じ自動車でも
家族の快適性を優先すればミニバン
低燃費を望むならハイブリッド
運動性能ならスポーツカー
など、まったく違いますよね。

つまり、ある一定のお客さまにとって
唯一無二の価値を見つけ続けることができれば
もう御社との取引がなくなることはないでしょう。


また、高付加価値は
高い価格設定を許容します

これは顧客数を減らしても
その少数のお客さま満足を高めるという
結構、覚悟の必要な戦略でもあります。


実際には、
そんなに減らない事が多いですが
その覚悟がなければ、
ある顧客層の満足方向に対して
思い切った舵は切れないでしょう。



従業員参加型経営戦略を選ぶべし!
ある一定の満足を追求するため
できるだけ多くのアイデアを
具現化できる機能が必要です。

これには2つあって
多くのアイデアを生み出す機能と
それを具現化できる機能です。



この2つはまったく違う機能です

この2つを同時に装備している
経営者であれば有利ですが、

ほとんどの場合
天は二物を与えてはくれません。

そのためこの2つの機能を
組織的に装備し育成する必要があります



そしてその育成にとても有効なのが
『従業員参加型経営戦略』なのです!



従業員が経営に参加できれば
まず労使の対立の理由を失います!

つまり経営課題を
従業員全員が自分の課題と捉える!

そのことで経営者と同じ目線で
お客さま満足を追求していける!



その結果、労働者にとっての
自己成長=豊な人生の創出と
企業収益増大による
賃金の引き上げの期待を
プレゼントできます。






長々とすみません。

中小企業には中小企業の経営戦略があります。

もちろんほとんどの競合も
中小企業であることが多いです。

そのため
この闘い方を知っているかいないかで
将来の強さに大きく影響をしてくるわけです。

とは言っても
すべての中小企業に対し
同じ戦略が正しいとは言い切れません。

そのために
精度の高い外部環境の情報入手と
客観的な内部環境の分析に合わせ
深い戦略の検討が必要となるのです。





今回も長文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては頑張る経営者のために
すべては皆さまの幸せの為に!

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