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気安く「疲れてますね」と言わないように、疲労についてまとめました。

外出自粛の日々の過ごし方として、最近はkindle unlimitedで体に関する本を読んだりしています。セラピストとして施述のためはもとより、カウンセリングトークを充実させてより早く信頼を得たいなと思っています。

そんな中で、唸るほどの情報をお客さんに話すにはどんな事を知っていれば良いのだろうか、と考えるようになりました。自分みたいな人はたくさんいて、デスクワークだと前かがみの姿勢が長くて肩甲骨周りが凝る、座りっぱなしでお尻の血行が悪くなって腰が痛い、などの情報はほとんどの人が知っているんだろうなあと思います。

ところで、私もそうなんですが、もみほぐしに行って、セラピストさんに「疲れてますね〜」と言われると、「そうなんですよ〜分かりますか?」とちょっと救われた気分になります。一方で、「あんた私の何を知っているんだ...」と、気安く言わんといて! と思う気持ちもあります 笑 セラピストが疲れてますねと言う場合は、筋が張っていて体が硬いという理由からがほとんどだと思いますが、そもそも「疲れる」ってどういう事なのかをまとめてみる事にしました。(さも疲れを知らない若者みたいなテーマで大変恐縮です。)

日本疲労学会(こんなのあるんですね!)では、「疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である」と定義があるそうです。

疲れが発生するメカニズム

・過度の緊張状態が続くことによる、副交感神経機能の低下
・頭の使い過ぎ&運動し過ぎによる、酸化ストレスの増加


副交換神経機能の低下

つまり交感神経が活発で副交換神経の働く時間が短くなると、寝つきが悪く不眠状態になり、一日の疲れが残ったままになり、どんどん疲労が蓄積します。具体的には、血流が悪くなり筋肉も硬くなります。筋肉が硬くなると、ますます血流が悪くなります。血の巡りが悪くなり肩首が痛くなったり、目が疲れたり、めまいがしたり、立ちくらみがしたり、体の機能が低下し、どんどん悪いループに陥っていきます。慢性的な疲れや倦怠感、肩首のコリになるのです。さらには、消化器系の機能低下、便秘の症状も出てきます。

酸化ストレスの増加

疲労を起こすのは活性酸素による酸化ストレスで、神経細胞が破壊されるからであると考えられています。これは頭の使い過ぎ、運動のし過ぎなど、精神面と肉体面に当てはまります。

脳の前頭前野で処理されたストレス刺激が脳内で大きくなると、脳の活動が活発になり脳の酸素消費量が増大します。(前頭前野とはヒトをヒトたらしめ、思考や創造性を担う脳の最高中枢であると考えられています。)酸素がたくさん使われた後には、その副産物として大量の活性酸素、つまり酸化ストレスが産生されます。通常は酸化ストレスから細胞を守るシステムが働き、活性酸素は除去されますが、処理しきれないほどの酸化ストレスが産生されると、細胞がダメージを受け機能不全に陥ってしまいます。このダメージやストレス負荷が脳の各部位に伝わることで、疲れやだるさを感じたりカラダに異常が生じるのです。

運動などのエネルギーをたくさん使う活動では、酸素が多く消費されるとともに活性酸素も多量に発生します。活性酸素が発生すると、活性酸素を分解して体内から除去する抗酸化酵素が働くようになっていますが、発生する活性酸素の量が抗酸化酵素の働きを上回ると自律神経の細胞や筋肉が活性酸素によって攻撃されて疲労へとつながります。


まとめ

疲れの原因は、「体の疲れ」と「脳の疲れ」に大別出来ます。

私の今後の課題としては、疲れが体と脳の両方からきている事を理解して施述する事です。


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