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ちゃぶ台 毎週ショートショートnote

「親父、これどうしたんだよ」
「こりゃその、なんだ。飛雄馬の親父がひっくり返すやつだ」
畳の間にちゃぶ台が据えてある。
「どうしてこんなのがあんだよ」
「これからはここで飯を食う。さっきここでおまえのアニバーサリーのしおりを読んでたとこだ。ほいこれ」
どうやって親父の手に渡ったのか、ちゃぶ台の下から大学の入学案内が出てきた。
「これユニバーシティ」
「そうか」
親父がちょっと悲しそうな顔をした。宮大工をしている親父だが、横文字は苦手だし、ちょっとズレてる。
「で、どうだった?資料を読んで」
親父はお値段以上っぽい座椅子を軋ませて、資料をちゃぶ台に広げた。
「たいしたもんだってことだよ。おまえは」
俺を見上げる親父の目が潤んでいる。そんな親孝行をした覚えはないが。
「なんなの~お父さん。ちゃぶ台にアニバーサリーまた広げたの?もう何回目?」
お袋が参戦してきた。
「おまえ、わかっちゃいねえな。これはな、グルメシティーってんだ。よーく覚えとけ」
       410字

たらはかにさま
この度は2周年、おめでとうございます!
今後のますますの発展と、扱いやすいワードとなりますことを祈念いたします。

今週も、よろしくお願いいたします。


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