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2年間勤めたスタートアップを退職します。

社会人1年目で「早寝早起き」「おじさんばかりの飲み会での立ち回り」の能力しか身につけていなかった私が、ポテンシャルだけでスタートアップにジョインし早2年。今月退職することが決まったので、その振り返りをまとめてみる。

よかったこと、気づけたこと

たくさん自分の言葉を残せたこと

ライター経験があったけれど、1社目ではその力を発揮することができなかった。2社目では私の実力をみんなが過信していたので、書く仕事・言葉を決める仕事はすべて私に回ってきた。
プレスリリース、SNSの投稿文、サービスの文言修正など、私が考えた言葉がたくさんの人のもとに届くのは満足感があったし、私は「自分の言葉で書くこと・伝えること」が好きなんだと再認識することができた。

特にインタビューから文字起こし・記事執筆まで一貫して担当したとき、お話しした方に「これまで30年くらいたくさんの人と仕事をしてきましたが、こんなに素敵な記事を書いてくれた人は初めてです」と褒めていただいたことがあった。未だに思い出すほど嬉しい出来事だった。

尊敬する人たちとの出会い

私は、尊敬できる人と一緒に働くことをとても大事にしている。そしてまた、私も誰かにそう思ってもらえる人でありたいと思いながら働いている。
一緒に働いたメンバーは、本当に良い人ばかりだった。全員が全員その道のプロだと思えるほど仕事ができて、誇りを持っていて、より良いサービスにするために議論する。私はどの道のプロでもなかったが、こんな社会人になりたいと思える人に出会えたことは、どんなことにも変え難い経験だった。

自分がやりたい仕事に気づけた

人数が少なかったため、ビジネスサイド全ての業務を網羅的に担当した。未経験で大変なことも多かったが、その中で本当に私がやりたい仕事、前向きに取り組めることが何なのか知ることができた。
疲労困憊して会社を辞めようと決めたけれど、この業務だけは手放したくない、もっとやりたかったという思いが、次に進む道を照らしてくれた。私の仕事へのモチベーションの源泉が「人」であることに気づく良い機会だった。

理想としていた会社に転職できた

1回目の転職は社会人経験が浅く、自分がやりたいこともわかっていなかった。当時は「1日でも早く仕事を辞める」ということを重きに置いていたので、転職活動に時間をかけていられなかった。そうして、とりあえず入れる会社に転職したのだった。
きっと、あの時の私がどれだけ頑張っても、今回のような理想の会社(まだわからないから期待しすぎないように注意)には転職できなかった。これは私が2年間スタートアップで経験を積んだ結果だと思っている。

大変だったこと、きつかったこと

Instagramとの死闘

2年間で特にきつかったことといえば、まずこれが思い浮かぶ。学生時代に少しだけ経験があったおかげで、ポンっと渡された初めての仕事だった。元々SNSを見るのは好きだったし、投稿に必要なコメントを書くのも楽しかった。課された目標を達成するために、1年目は365日毎日投稿した。(当時のドラマ「着飾る恋には理由があって」の豆柴真柴さんのような仕事をしている自分に満足している時期もあった。笑)

とはいえアルゴリズムは日々変わるし、ただ地道に頑張っただけでフォロワーが増えるわけではない。静止画だけでは伝わらないと動画を撮影したり、保存数をアップさせるために知識を届ける文字だらけの投稿を作ったり、プレゼントキャンペーンでチートをしたり。フォロワーを伸ばすために様々なアイデアを出してPDCAを回し続けたが、やはり限界はあった。

何も理解していない上司に「こんなの普通にやれば誰でも達成できることだ」と言われたり「もう意味ないから明日からやらなくていい」といきなり更新を止められたり。散々心を折られたが、目標を達成できないことを責められるのは社会人として当たり前なのか…とメンタルを強くする良い機会だったとは思う。

相次ぐメンバーの離職

この2年の間に、メンバーの多くが上司から悪質ないじめを受けてチームを去っていった。メンバーと上司の人間関係が悪くなっているのをわかっていながらも、自分の番が回ってくるのが怖くて何もできず、悔しかった。結局、ジョインしたときの人数に比べると10分の1になってしまった。社会人経験の有無に問わず、結局みんな人間関係が原因で仕事を辞めるんだと悟った。私もその一人だ。

これまでは私のターンが回ってきても、上司のことなんか気にせず、私は私の仕事をするんだ!と強い気持ちでいたが、ここ半年は休みの日も心が休まらず体調不良が続いた。このままだと仕事をなくすどころか働けなくなる、そして自分が傷ついていることにも気づけなくなる、と思い退職を決めた。
退職を告げてからというもの、これまでにないほど風当たりが強くなったが、これで何も思い残すことなく辞められるのでよかった。

これまでと、これから

なんだかこうして文字にしてみると、辛かったことよりも、よかったことの方が多くてホッとしている。私は基本的に自分が選択したことを後悔しない性格なので、無理にそう思い込んでいるだけかもしれないけど。笑

私はせっかちで常に生き急ぎがちだが、一年分の日記を読み返してみたら、こうしたいと思っていたことや叶わなかったことがきちんと前に進んでいたことに気づいた。

この2年間は怒涛の日々だったが、一人前の社会人になれたとは到底思えていない。これからは、しっかり自分に自信を持って、そして後輩を束ねられるような存在になるべく、前に進んでいきたい。

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