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転職から2ヶ月で見えてきたもの

新卒で入社した大きな会社を、一年で辞めることに決めた。そうして、いつの間にか転職してから2ヶ月が経っていた。

会社を辞めてからの毎日は、これまでとあまりにも違う。

毎朝6時に起きて、昨夜の夕食のあまりものでお弁当と呼べるか呼べないか微妙なものを作り、たった30分の電車でも座れないことに死にそうになりながら会社に向かった。会社に着いて5分足らずで私のやることはなくなって、8時間、ただひたすらにPCを見て時間を潰した。

今思い出すだけでも、正直吐き気がする。それくらいには辛かった。

今の私は、遅くても9時半までには起きて朝ごはんを食べる。10時3分前に部屋の片隅にある作業テーブルに向かい、PCを開く。社内の人に挨拶をして作業を始める。14時ごろにお昼を食べ、軽く昼寝をしたら午後の作業を再開する。定時の19時には必ず仕事を終えて、お風呂に入り、ご飯を食べる。0時には就寝。つまり、最近の私は一日に9時間程度睡眠を取っている。

仕事があるって、こんなに一日が過ぎていくのが早いのか。なんて、当たり前のことを再認識させられる今日この頃。

社会人=仕事が嫌なのは当たり前だと思っていた。

けれど今、私は仕事が嫌だと思っていない。実際、休日はもちろん嬉しいが終わってしまうことに絶望したりはしない。明日も仕事でやりたいことがあるから。もっと頑張りたいから。ストレスがないから。

他の社会人や友達に申し訳ないくらいには、毎日がストレスフリーで楽しくて、生きやすい。

現職の社長にはいつも「そもそも何でそんな会社入ったの?〇〇ならスタートアップから引くてあまただったのに」と言われる。「ほんとですよね〜、でもおかげで面白いネタができたのでこれでしばらくは食いつなげます(笑)」と返す。

それは心からの私の声だ。あの会社に就職を決めたとき、不安や後悔は全くなかった。私はどこでだってうまくやれると信じていたから。おじさんばかりの会社で、将来的には管理職になれると本気で思っていたから。でも、私は彼と出会えた時点で、もう十分だった。もしかしたら、それだけで運を使い果たしてしまったのかもしれない。


スタートアップ企業に入社して2ヶ月が経ったところだが、わかったことが一つある。それは私はこれからもずっとスタートアップで生きていくんだろうということ。まあ、スタートアップではなくても、新規事業ならなんでもいいかもしれない。バイトでもオープニングが楽しかったように、偉そうな顔をできるのが楽しいのかもしれない。

ただ、「ゼロから何かを生み出す」ということが圧倒的に苦手な私にとっては、少し難易度の高い仕事を要求されたりする。私は社会人2年目だし、それなりにコミュニケーション能力がある方だからなんとかなっているが、普通に新卒で入社してきてこのレベルの仕事を要求されたらキレると思う。多分。

私は中学時代に部活の部長をやっていた頃からそうで、人にGOサインを出してもらわないと不安でなかなか先に進めないところがある。誰かが背中を押してくれるとやりやすいし自信を持って突き進める。

けれど、今の社長はいちいち確認せず、自分で考えて行動するようにしろと言う。私を信用してくれているということかもしれないが、どうもやりづらい。もしそれが間違っていたら、よくない方向にいったら、どうするのか。私はまだ責任を取れる部類の人間ではない。

そういった話を1on1ですると「会社は潰れないから平気だよ」と言われた。そういうことではないのだが、まあやるしかない。


会社の人数が少ない故、今は「なんでも屋」と化している。SNSやブログの運営がメインだが、ある時は撮影のアシスタント、ある時はインターン希望の大学生との面談、ある時はブランドさんとのmtg、またある時はライター。とにかく、社長とデザイナーがやる仕事ではないもの、インターン生ができない仕事は全て私の仕事だ。

こうした仕事をしていると、大学生の間に3年間ライターをしていたことは本当に多方面に役立つなと感じる。2016年夏の私、ありがとう。

週5日自宅でPCに向かって作業をするのは意外と平気だし、食費も浮いているような気がする。前職の時は毎日のストレスや疲労を言い訳に甘いものを過剰に摂取していたけれど、今は糖分をあまり欲しない体になった。だから少しだけ痩せた。嬉しい。


もちろん、怒られることもあるし、悩んだりすることもある。けれど、それは私に仕事があり、期待されているからだと思える。辛かったあの日々を懐古しては泣きそうになるくらいに、毎日が幸せだ。

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