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顧客ニーズの真意を理解し、確固たる信頼を勝ち取る。【プロダクトマネージャー:春日敦史】

2024年の秋以降、いよいよ本格的に国内外オフィスビルへのAirPlug™️導入がスタートします。バッテリーやコンセントを使わず、完全ワイヤレスで給電可能なAirPlug™️がビルマネジメントシステムに導入されると、温湿度・CO2・人やモノの位置情報など多種多様なデータを収集・分析できるようになり、生産性の向上、防災や防犯の省人化、環境負荷の軽減といった幅広い効果が期待できます。

AirPlug™️導入に向けて、お客様や提携先のシステム会社と具体的な技術連携にあたっているのが、プロダクトマネージャーの春日敦史さんです。製品に求められるニーズを1つ1つの技術へと変換していく「翻訳者」の役割を果たしています。

エンジニアとしての総合力を磨ける職場。

「新築ビルなどにAirPlug™️製品を導入するご予定のお客様を訪問し、フロアに設置する送信機や受信機の台数の検討や、お客様が提携しているシステム会社と仕様のすり合わせを行っています。ビルで働く人たちの働く環境がもっとも快適になり、最大限にメリットを享受できるよう、事業部・エンジニアの双方と綿密に相談し、製品仕様に落とし込んでいくのが、今の私の仕事です」(春日さん)

エンジニアチームは現在約20名。一般的な企業では事業別・技術別に担当が明確に分かれていますが、エイターリンクでは各エンジニアの役割が毎月のように変わります。

新製品の開発現場は変化が目まぐるしくスピーディーな対応が求められるため、いま最優先でやるべきことは何か、どこに人手が必要とされているのか、一人ひとりが常に意識してチームワークで対応しているのです。大企業に比べると、部署や役割の垣根を超えたコミュニケーションが圧倒的に多いようです。

「入社当初の1ヶ月間は、半導体の設計情報の体系化と仕様の精緻化を進めていました。その後、私自身も半導体を搭載する受信機の設計を行いながら、他の受信機を設計する回路エンジニアと半導体エンジニアとの間を取り持ち、自社の製品ラインナップに対して最適な仕様の半導体設計について、メンバーと共に検討を重ねてきました。その後、受信機の回路設計や部品の選定、RFなど様々な業務を担当し、現在はお客様とのミーティングの合間を縫って、Sumit™️(データ集約装置)やクラウドの開発にも携わっています」

シンプルな組織図では表せないほど、1人何役もの役割を担っているエイターリンクのエンジニアたち。日々の実践を通して、どんな変化にもフレキシブルに対応できる本物の総合力を磨いています。

安心して導入できるよう手厚いケアを。

歴史ある大手企業から転職した春日さんは、こうしたスタートアップならではの働き方に戸惑いは感じていないのでしょうか。

「じつは、新卒1年目から14年間、ずっと新規事業開発部門で働いてきたんです。『面白いヤツがいるから』と先輩に引き抜いていただいて……少数精鋭のチームで新しい事業領域の開拓に取り組んできました」(春日さん)

入社して早々「面白い」と先輩が一目置いた理由の1つは、春日さんの研究歴です。大学院在学中、日本人・留学生・社会人が1:1:1という多様性に満ちた研究室で、産学連携の共同研究に日々接しながらMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の研究に取り組んできた春日さん。学生の頃から社会人研究者と交流する機会に恵まれ、「新しい技術を導入する現場のリアル」を耳にしてきました。

「社内の人たちに新しい技術の必要性を理解してもらうのは、技術の開発以上に大変だよ」

企業に所属する研究者の多くが、事あるごとにそう語っていたそうです。

そう。いくら素晴らしい技術を開発しても、事業化するまでには別のハードルが存在します。

「メイン事業とはかけ離れた『飛び地』に新規ビジネスを立ち上げる場合、技術が違えば社内で必要となるプロセスも変わるので、社内のルールやフローも新たに作らなければなりません。例えば、民生電子部品業界と製造装置業界、建築業界と航空業界とでは、設計ドキュメントのチェック項目も不良率の基準も根本的に異なるでしょう。技術はあくまでも事業を推進する手段の1つであって、そのような組織プロセスの整備も同時に進めていくことが大切です。新規事業の担当者だけではなく組織全体でその必要性を認識してもらうことの方が大変でしたね」(春日さん)

また、前職の業務でもFAに関わってきた春日さんは、FAの現場に新しい技術を導入することの難しさを誰よりも知っている1人です。

「FA向けの営業は、価格や品質がどんなに良くても、交渉がうまく進むとは限りません。工場はトラブルに対する危機管理意識がものすごく強いですから、窓口担当者が新しい技術の価値を理解してくれたとしても、品質管理部門や経営層の理解が得られず交渉が暗礁に乗り上げてしまうケースは多々あります。逆に、キーマンの信頼を得られれば、一気に導入が進む場合もある。やはり、お客様が組織として新しい技術を導入するにあたって何が障壁になるのか、誰にどのような提案をかければ採用に向けて具体的に動き出すのかを、お客様企業の中の人間関係やパワーバランスまで意識して戦術を練ることが必要です 」と、春日さんは語ります。

もっとも印象に残っているのは、差別化のチャンスを模索している業界3番手、4番手の企業が新しい技術をいち早く導入し、最大手を一気に追い抜いたこと。AirPlug™️もまた世界に類を見ない新しい技術であり、市場の勢力図を一気に塗り替えるほどのポテンシャルがあります。そのため、春日さんはお客様が安心して導入できるよう、事業軸と技術軸の両面で手厚くケアしながら1社1社と丁寧に準備を進めているそうです。

エイターリンクのエンジニアチームは、春日さんのように事業の採算性に対する意識が高く、様々な困難を乗り越えてきたメンバーが多数在籍しています。「アーリーステージのスタートアップ企業でありながらも、エイターリンクは地に足のついた事業戦略を練っていると思います」と春日さん。これから入社する若手エンジニアの方々にとって、経験豊富な春日さんの存在は大きな安心につながるでしょう。

 AirPlug™️が世界中で使われる近未来のために。

中長期的には、より量産しやすい設計思想を確立するなど「モジュラーデザイン」にも注力していきたいと語る春日さん。40歳を迎える前に思い切って飛び込んだエイターリンクで、「長距離ワイヤレス給電」という未知の技術を世界中に広めていくために日々挑戦を続けています。

取材こぼれ話

オフの日は自転車や登山を楽しんでいるという春日さん。富士急ハイランドから5合目まで登る「富士ヒルクライム」という自転車レースに出場するなど、プライベートでもパワフル&アクティブに動き回っています。世界最先端の新技術を開発しているエイターリンクに、大自然との対話を思いっきり満喫しているメンバーが多いのは単なる偶然でしょうか…?

コロナ前は年1回のペースで富士登山をしていたそうです




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