耽溺する肉聲、熟れたレイシを喰す 第7話
二週間後。私は些細な事でナツトと口喧嘩をした。これからリクと会う事を出かける直前まで言い忘れていたのである。
ナツトが自分以外の男と密会をする様に落ち合うという事が気に入らないといい、それに対して私は半分程啖呵を切る様に強い口調で刃向かってしまった。
気持ちが煮え切らないまま私は自宅を出ようとすると、ナツトは玄関先で二度と帰ってくるなと口火を立てて、子どもの様に膨れっ面をした態度で私の背中を見送っていた。
その後、リクと神田駅で待ち合わせをして、神保町の古書店街の通り沿い