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ビジネスリスク& インテリジェンス プライマー

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リスクマネジメントと経営情報、ビジネスインテリジェンスが専門分野の中小企業診断士として、ビジネスリスクへの向き合い方をご説明します。
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記事一覧

有事のビジネスリスクインテリジェンス 情報の分析と処理の原則(2) 先行性

前回取り上げた、情報の分析と処理の原則のうち、先行性について考えましょう。 先行性とは「…

井澤寛延
1年前
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ベイズと童話

リスクマネジメント研究の一環でベイズ統計を学んでいると、特に日本の入門書(大学テキストで…

井澤寛延
1年前
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現状認識の難しさ JAXA記者会見を例に

ここ1週間、H3ロケットの打ち上げ中止会見の記者の発言が大きな議論となっています。打ち上げ…

井澤寛延
1年前
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有事のビジネスリスクインテリジェンス 情報の収集と理解(3) 情報収集における「理性…

noteを中小企業診断士キャリア上の情報発信手段の一つとするために、実名公開することにしまし…

井澤寛延
1年前
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リスクマネジメントに何が必要か

リスクマネジメントとは何か特別のことのように思われる方が多いと思いますが、決して特別なこ…

井澤寛延
1年前

リスクマネジメントとしてのセレモニー

安倍元首相の国葬儀(国葬)が終了しました。賛成と反対の議論が挙行直前まで繰り広げられまし…

井澤寛延
1年前

有事のビジネスリスクインテリジェンス 情報の分析 分析の「軸」

ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、有事のビジネスインテリジェンスについて書き始めてから4本目になります。前回までは情報の収集と理解について書きましたが、今回からは情報の分析のフェーズに入ります。 分析フェーズの1回目は、分析の「軸」をどう設定するかです。 前職の航空自衛隊では、災害派遣、海外派遣、航空事故などのミッションにおいて、質量ともに限られた情報の中、確実で安全な任務遂行を第一に、情報の収集分析に従事しました。 2003年12月に開始されたイラク派遣空輸や、2016

有事のビジネスリスクインテリジェンス 情報の収集と理解(2) 情報を理性と感情のど…

前回は、有事で自分が下す意思決定や状況判断を起点として情報を収集・理解することの意義につ…

井澤寛延
2年前
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有事のビジネスリスクインテリジェンス 情報の収集と理解(1) 情報収集のポイント

ウクライナに対するロシアの侵攻が始まって、1週間以上となりました。ロシアの軍事行動が当初…

井澤寛延
2年前
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有事のビジネスリスクインテリジェンス

ロシアがウクライナに対する軍事作戦を開始しました。ロシア軍はウクライナに3方面から侵入し…

井澤寛延
2年前
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リスクマネジメント、インテリジェンスと確率思考

前回は、VUCA時代ではリスクマネジメントやインテリジェンスの思考が重要であると述べました。…

井澤寛延
2年前

ビジネスリスクとインテリジェンス

飽きっぽい性格なのは昔から自覚していましたが、まさかここまで更新してなかったとは、自分で…

井澤寛延
2年前
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個人情報とビジネスリスク

皆さんが属する会社や組織の中で、いったいどれだけの個人情報が取り扱われているかご存知でし…

井澤寛延
4年前
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リスクマネジメントプロセスの実践

ここからは、リスクマネジメントプロセスの実践について述べてゆきたいと思います。これまでは、リスクマネジメントの一般的な概念をお伝えしましたが、ビジネスの現場の関心は、むしろどうやってリスクマネジメントを実体的に進めていくかにあるでしょう。JIS Q31000は、リスクマネジメントプロセスについて言及していますが、それは個別具体的なリスク課題を直接的に解決するものではなく、大部分のリスクマネジメントプロセスに共通する概念を紹介するものです。実際は、リスクマネジメントのそれぞれの