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針と糸
HAPPYマインド・ダイアリー P. 42
鶴が千羽になった。
いや、多分もっとある。
ついに今日から、折った鶴をつなげ始めた。
脳出血を起こした従妹の回復を祈って千羽鶴を折りたい、と提案したのは彼だ。
それから、彼は鶴の折り方を覚えて、1日10羽を目標に頑張った。
幼いころ仲がよかったらしい。
いよいよつなげる時が来て、それは私も初めての作業だったから、やり方をググッた。
針と糸があれば、なんとかなりそうだ。初めの1羽と最後の1羽だけ、糸が抜けないようにビーズやボタンで留める以外、難しい作業はない。
でも、これは全部わたしがやらなきゃいけないだろうな、と思っていた。
「僕もやる」と彼が言ったとき驚きはしなかったけれど、つい「えっ、大丈夫なの?」とこぼしてしまった。
彼が裁縫をするところなんて見たことないくせに、こういうのは苦手だろうと思い切っていたのだ。
ところがどっこい。
上手いじゃないか!スピード感すらある。「急いでやるつもりはないから、僕もできる」と言っているけれど、初心者とは思えない手さばきだ。
そういえば彼は実験でマウスの手術をしたりするんだった、と後で納得した。
いいことを発見したぞ。
私は頭の中のメモにしっかりと、「彼は裁縫ができる。しかも上手い」と赤いマーカーで書き留めた。
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