カリフォルニア州ロサンゼルスで、樹木と高アルベド表面を増やすと、熱の影響と死亡率が減少する

気候変動による暑さ・健康への影響を防ぐための戦略が急務となっています。樹木や植物を増やすことで都市部を冷やし、アルベド率の高い表面材で屋根や舗装の日射反射率を上げることは、都市のヒートアイランドを緩和するための戦略として推奨されています。

カリフォルニア州ロサンゼルスにおいて、様々な樹木被覆とアルベドのシナリオが熱関連死亡率、気温、湿度、圧迫的な気塊にどのような影響を与えるかを定量化し、介入を実施した場合に気候変動による温暖化がロサンゼルスで何年遅らせられるかを数値化しました。

シノプティック気候学を用いて、過去の夏の熱波に関する気象データを用い、その日を個別の気団タイプに分類しました。これらのデータを過去の死亡率データと照らし合わせて分析し、暑さによる過剰な死亡率を割り出しました。

次に、気象研究予測モデルを用いて、樹木被覆とアルベドのシナリオがもたらす影響を調べ、その結果得られた気象データを標準化された死亡率データのアルゴリズムと関連付け、死亡率の減少の可能性を定量化しました。

その結果、現在熱波で失われている約4人に1人の命を救えることがわかりました。また、気候変動による温暖化を、通常シナリオと中程度の緩和シナリオのそれぞれにおいて、約40〜70年遅らせることができることも分かりました。

出典:https://link.springer.com/article/10.1007/s00484-022-02248-8


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