2023年の初めに『鳥の歌』を聴く
正月三が日をゆったり(ダラダラ)と過ごし、令和5年の初noteです。
せっかくなので、今年の抱負を書こうと思うのですが、昨年末、note編集部から私の「2022年の記録」が送られてきました(ありがとうございます)。
集計期間は1月1日から12月15日で、投稿した記事が50本。つまり、週に1本投稿しており、この点は自分をほめてあげたいですね。継続は力なり。それはともかく、よく読まれた記事の上位3つは次のとおりでした。
①我が師・さくらいりょうこさん
②オカリナの可能性について考えた
③オカリナは「脳活」にもいいのだ
みごとなまでにオカリナ関連の記事ばかり、当ブログの読者が求めているテーマが示されているように思いました。今年もオカリナのことを書くのは当然として、その内容については、
①輝いている人を紹介する
②可能性を多角的に追求する
③「脳活」の話題を取り上げる
①については、有名な演奏家というより施設訪問など身近なところで活躍している人を取り上げたい。また、youtube に演奏をアップする人も増えているので、そのなかで気になったサイトを積極的に紹介したい、と。
②については、たとえば他の楽器とのコラボやオカリナの二重奏、インストゥルメンタルなど、可能性感じさせる動画を取り上げていきたい。③の「脳活」についてはオカリナ以外のいろんな分野の話題を紹介していこうと。
もちろん、昭和歌謡や花ごよみ、ご当地ソングの研究などはこれからも継続して書いていきます。
パブロ・カザルスの『鳥の歌』
そんなこんなで、本年の一発目として取り上げるのは、最近youtube で見つけた「yuki萌音mone」さんの『鳥の歌』です。
『鳥の歌』はスペイン・カタルーニャの民謡で、カタルーニャ出身のパブロ・カザルス(1876~1973)の編曲・演奏によって世界的に知られるようになり、チェロのレパートリーとしても広く演奏されるようになりました。
20世紀最高のチェロ奏者といわれるカザルスは、1971年10月24日、94歳のときにニューヨークの国連本部でこの『鳥の歌』を演奏し、平和を求めるメッセージとして、
「私の生まれ故郷のカタルーニャの鳥は、peace 、peace と鳴くのです」
と語ったのです。この伝説的なエピソードはいまも語り継がれ、録音も残されています。
カザルスは血で血を洗うスペイン内戦(1936~39)を体験しており、彼自身は人民戦線政府を支持したため国外へ亡命。内戦終結後もスペインへ帰国していません。
「peace (平和)と鳴く鳥」。カザルスの故郷への思慕と平和への痛切な願いが込められています。
間もなく1年を迎えるロシアのウクライナ侵攻。2023年の始まりにこの『鳥の歌』を演奏し、youtube にアップする──意識してかどうかは知りませんが、「yuki萌音mone」さんのセンスに拍手を贈りたいですね。
(パブロ・カザルスの伝説的な国連での演奏=録音)
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