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オカリナの可能性について考えた

■到達点を示してくれた宗次郎さん

オカリナを吹くようになってから、Youtube の動画をたくさんみました。

チャンネル登録も増える一方で、いろんな方々の演奏を聴きながら刺激をもらい向上心をかき立てられています。オカリナという楽器のポテンシャル、可能性も見えてきました。

最も衝撃を受けたのは、宗次郎さんの「コンドルは飛んでいく」です。

                            (画像のみ)

「コンドルは飛んでいく」は、オカリナ奏者ならだれもがレパートリーに入れている名曲ですが、さすが宗次郎さんですよね。

澄みきったオカリナの音色がコンサート会場の空間に広がっていき、コンドルが大空を舞うのが目に浮かびました。最初に聴いたときは鳥肌が立つほど感動したのを覚えています。

オカリナ初心者である私に、あるべき到達点を示してくれました。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の伴奏とみごとに調和、これなら「オカリナ協奏曲」だって可能ではないでしょうか?

楽器としてのオカリナの評価を定着させた、という点で宗次郎さんの功績はやはり特筆大書されます。

■複数管オカリナの登場

社会的に認知されてからも、オカリナは大きな弱点を抱えていました。

音域が狭いのです。オカリナ(シングル管)は1オクターブ半程度(12~13音)で、演奏できる曲が限られていました。ですから、高音域を出すために別のオカリナを用意して演奏のなかで使い分けていたほど。

オカリナのこの弱点を解決したのが複数管オカリナです。

シングル管オカリナに、第2管、第3管と呼ばれる小さな管を組み合わせることで、ダブレット(2連) は2オクターブ強、トリプレット(3連) は3オクターブ近くの演奏を可能にしました。

開発した大沢聡さんは、国立音楽大学在学中にオカリナと出会い、プロの奏者として活動。独自の演奏スタイルで多くのファンがいます。

ピアノのとのクラシックなアンサンブルはもちろん、ギターやベースを加えたジャズやポピュラー、あるいはロック・フュージョン、バイオリンやチェロとのアンサンブル、和太鼓やウクレレなどとのコラボ、オーケストラや吹奏楽との共演など、これまでの演奏スタイルは多岐に渡る。(ウィキペディアより)

そういう大沢さんだからこそ、もっと自由な表現ができればとの想いから複数管オカリナは生まれました(2010年に完成)。

いまではプロだけでなく多くの愛好家が複数管オカリナを楽しんでいます。従来のオカリナではできなかった様々なジャンルの音楽を演奏することが可能になったわけですから画期的といわざるを得ません。

オカリナ音楽の可能性を広げる、というプロの意見をご紹介します。

ジャスティンさんはYoutube でもチャンネルをもっており、オカリナ上達のための講座をアップされていて、私も勉強させてもらいました。

★ジャスティンさんはチャンネルはコチラ

「サックスやトランペットでできてオカリナで不可能ということはありません」とジャスティンさんは断言しています。いつの日か、音楽界の最先端をゆく演奏家から「おい、ちょっとあのオカリナ奏者を俺たちのセッションに招いて見ようぜ。面白いことになりそうだ」となればいいですね。

■無伴奏オカリナもいい

宗次郎さんをはじめとする先駆者の方々の努力のおかげで、オカリナは音楽の一ジャンルとして確立、コンサートやコンクールも花盛りです。

ピアノやギター、フルートといった他の楽器とも相性がいいのがわかり、バンドをしたがえ演奏するオカリナプレーヤーも続々とあらわれています。

出版不況といわれながら教本や楽譜集、CDも次々と出ており、教室もしかり。オカリナ愛好者の数は日本が世界一だそうな。

オカリナ黄金期を迎えている──といったら言い過ぎでしょうか?

ちなみに、私がいま注目しているのは「無伴奏オカリナ」です。

他の楽器の洗練された音とのコラボもいいけれど、オカリナの素朴な音を最大限に活かすには無伴奏もありなのではないでしょうか。

たとえば、茨木智博さんは「無伴奏オカリナ作品集」を出しています。

オカリナの澄んだ音色だけで聴く者を魅了する──素晴らしいですね。もともとオカリナはソロで演奏される楽器でしてから、原点回帰ともいえるかもしれません。これからどう展開していくのか期待したいと思います。

ちなみに、私がいちばん感心した無伴奏オカリナの動画を紹介します。曲のもつイメージにぴったりの音色です。みごとです。

一愛好者がえらそうなことを書きました。ごめんなさい。


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