企業でよく言われているバックキャスティングは実はフォアキャスティングなんじゃない?と思った話
バックキャスティングって言葉があります。
イノベーション云々の話でよく出てくる考え方。
目指したい未来から逆算して、やるべきことを具体化していくみたいな話です。
自分も前は企業にいて、イノベーションとか新規事業とかの話をするような仕事をしてたし、コーチングの勉強もしたりしてたので、「バックキャスティング?うん、知ってるよ~」って感じでした。
前の会社を辞める1年くらい前に今の会社、ADSの代表と知り合って、本業のかたわらでボランティア的に仕事を手伝うようになって少し経った頃のこと。
その頃私は本業の化学メーカーのほうでSDGsをテーマに新規事業を立ち上げるチームにいて、生分解性プラスチックのことやペットボトル素材のことを調べていました。で、調べれば調べるほど、プラスチックやペットボトルの利点が見えてきて、どういう素材がいいのかなあなんて考えが行き詰ってました。
そんなとき、ADSのミーティングで、たしか「脱炭素」「脱プラスチック」の話題になったんだと思うんですね。自分は化学メーカーで一応専門だし調べてるし、みたいな、ちょっとイキがった気持ちもあったと思うんですが「ペットボトルは無くならないですよ。だって便利だし。消費者はどうやっても手放さない。」みたいなことをちょっと強めに言いました。
そしたら代表が冷たく
「ペットボトルは無くならない、って、何がしたくてそういうことを言うのかさっぱりわからない」
えっ、と気持ちがヒヤッとなったところに
続けて
「ペットボトルは無くならない、って、俺たちが作りたいのはどんな世界なの?」
あ。
と思いました。
たしかに。
無くならない、は、今時点の状況から考えて、無理、と思ってるだけ。
作りたい世界があって、こういう活動をしてるんだ。
申し訳ありません、ワタクシが間違っておりました…!と反省しました。
このとき、ああ、自分がこれまでバックキャスティングだと思っていたものは、
フォアキャスティングだったんだとわかりました。
同じく、世の中の企業でよく言われるバックキャスティングは
できそうな範囲で叶えたい理想でしかなく
結局、それは「できそうな範囲」である時点でフォアキャスティングなんだと。
本当の(っていう言い方はあまりしたくないですが)バックキャスティングってこういうことかと。
今日、うちの代表が「ビジョン」についてのnoteを書いてたけど
けっこう同じ話で(笑)
本当に自分が心から欲しいもの、作りたいものがビジョンであり、そこから逆算することがバックキャスティングなんだなと、少なくとも私の理解はいまそうなってます。
まあ、日々、代表の事業アイデアを聞いてると「マジでやるんすか」みたいなことも多々ありますが。
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