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コモンズのつくり方 「ちょっと家つくっちゃう?」講座 基礎編①

7月末から3回連続の家づくり講座を開催しました。

「家つくっちゃう?」ってなんだよwって感じですが、まあそれくらい、ひょいっと気軽に家づくりを捉えてみませんかっていうのがタイトルに込めた思いです。この講座の趣旨は、DIYのスキルを身につけることではなく、生活に必要なインフラを自分たちで協力しあいながら作る、そのマインドと選択肢を持つことにあります。

ホントに家が建てられるようになるかどうかではなく、「作れるかも」って感覚を持つこと。買うか借りるかしか選択肢がないと思っていた「家」に、作るという手段があるということを知ること。そしてそれはひとりではできないから、手伝ってと頼むこと。それがコモンズの種になる。


この講座の講師に来てくれたのは、柳岡寿行さん。通称としさんです。としさんは茨城県の八郷という美しい里山エリアに住む本職の大工さんで、20代の頃にセルフビルドで建てた3階建ての家(これがまたかなりのサイズなんだけど3.11の地震でも壊れなかったらしい)を今また増改築しているところ。いろいろ実験的に遊びで作って、気に入らなくなった部分は壊して、その材を使ってまた作り直す。

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としさんの家は里山の車道からちょっと入った森の中にあるんだけど、その敷地内に作りかけてるという小屋(あずまや的な)も見せてもらいました。私たちが見に行った時はまだ骨組みと床しかなかったんだけど、としさんが「ここに壁をつけて、ここは座れるようにして、階段もここにつけようかな…」とか話すのを聞いていると、ん?こういう会話、どっかで聞いたことがある…あ!これって子供がレゴブロックで家を作る時の会話じゃない?(笑)


日頃、私たちは何かを作るというとき、どうしても「失敗しないように」という意識が働くもの。しかもそれが「家」なんていうと、もう一生の買い物だから絶対失敗できない。そんな感覚があるわけです。でもとしさんは、まるでブロックで遊ぶように楽しく作って、飽きたらまた作り変える。もらってきた廃材も面白く使ってみる。その軽やかさに私たちはしびれました。


そっか、家って、実は作れちゃうんだ。やってみて、失敗したらまたやり直せばいいんだ。もちろん、構造とか強度とかいろいろそんなに簡単ではないんだけども、家を建てるのはハウスメーカーしかできなくて、何千万も必要で…っていうのは選択肢の一つに過ぎないんだ。

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自分たちの生活インフラをできるだけ自分たちで作って管理運営するコモンズ。そこにはそういう「できるかも」って感覚が必要で、そしてそれはひとりではできないから仲間に助けてもらう。そんな感覚を体験する講座を、アーティスト感覚で家を作るとしさんにやってもらう。ちょっとこれ、ヤバいくらい素晴らしい出会いでした(笑)

つづく

↓ ①~⑤の記事のまとめはこちら!




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