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なんで競ってるの?


単位労働コストの前年同期比は8.2%上昇と、速報値の7.2%上昇から上振れした。深刻な労働力不足が賃金の伸びを押し上げている。4月末時点の求人数は約1140万人。

22年第1・四半期の時間当たりの労働報酬は前期比4.4%増え、速報値の3.2%増から上方改定された。前年同期比は7.6%増となり、速報値は6.5%増だった。
ロイター

賃金が上がっているならやる気がでて生産性上がりそうですよね?なぜ生産性が下がっているのか?他の国では賃金が上がっているからです。

賃金はコストです。部品を購入する際や外部業者に頼むのと同じくコストです。これは事実ですよね?

あなたがサラリーマンなら給料を貰っていますよね?その給料は会社から見ればコストです。だからコストカットというと残業代を減らそうとしたりするのです。

残業時間を減らすんだ!コストカットだ!この号令を幾度となく聞いてきたことでしょう。

そしてそして、あなたが普段購入している商品が突然、
「コストの上昇で値上げいたしまーす。」

なんて言われると
「努力しろ!」

と、思うのではないですか?ですよね?でもあなたの給料はお金はあげて欲しいですよね?

コストカットというのは、賃金カットです。

「いやいや。他にも原料費カットとかあるでしょー」

そうですね。その原料を作っている人達の給料は?もちろん下げられていますよね。つまりは、"値段が上がらない"というのは"賃金が上がらない"とイコールなんです。

日本に入ってくる原料費はどんどん上がっています。なぜなら他の国の人件費は上がっているからです。

感染症拡大以前、世界の実質賃金上昇率は1.6~2.2% 新型コロナウイルス感染症拡大前の4年間(2016~2019年)における、世界の実質賃金上昇率は1.6~2.2%であった。 ただし、大きな比重を占める中国を除外すると0.9~1.6%と低い水準で推移していた。
労働政策機構


日本は横ばいになっていますね。なだらかに下方かな。

そして日本はどんどん安いものを作っています。安くて良いものを作っていますよね。素晴らしい努力だと思います。戦後の日本ではそれが正解だったのでしょう。

しかし今は世界の工場になることは不可能です。なぜなら時給でいえばそんなに安くないが、人口もいないので工員を増やすこともできないからです。

客数×単価でいえば客数の方に荷重を乗せていました。なので大量生産で良いものをつくればうまくいっていました。しかし今は付加価値をつける段階に移っています。

つまりコストを付加価値として乗せていく段階です。なのに日本は絶対に値上げしません。

ならばあなたの給料はもちろん横ばいです。

他の国は給料を上げて人を集めるために、人件費分を付加価値として上乗せします。そしてそれを受けて日本は

「絶対に値上げしません!徹底的なコストカット!カット!」

それであなたの給料はどこからでてくるのですか?

〜・・・〜

これはあなたの人生の戦略にも当てはまります。そもそも論になりますが戦わないのが良い戦略です。

今まで通りの勝ち方を真似してはダメなのです。
今までは、必死で残業して自分の時間を削って先輩と同じことをする。それが勝ち筋でした。

例えば、コミュニケーション能力が高い人は営業になる。それが自分の良さを活かす最大の方法。ほんとですか?

例えばコミュニケーション能力の高さを生かして生産管理部で働く。

結局のところ生産の要所はコミュニケーションであることが多いです。
「あいつが言っているからやるか。」みたいな。

他にはものづくりの大好きな人が営業。

積極的に提案営業ができるでしょう。研究開発も自分で積極的に行っていくでしょ。

そこの職域(働き方)の中で1番を目指すのではなく、そこにいない人になるんです。差別化です。

誰も入ってこない領域を作りましょう。

良い戦略、悪い戦略 リチャード P ルメルトの本です。

勝ち組の行動に注目するだけでは、全体の半分しか見たことにはならない。大勝ちする企業があるときには、必ず競争に参加できないか、負けを喫する企業が存在する。勝ち組が特許を押さえていたり、一時的な独占が可能であったりすれば、他社は競争からはじき出される。だがそういう理由ではないのに、まねがむずかしいかコストがかかりすぎるというケースもあり得る。
良い戦略、悪い戦略

コミュニケーション能力が低い人が高くなるように努力する。努力すること自体は素晴らしいです。しかしコストが高すぎます。

新たに覚えるには時間も労力も必要です。

ならばあなたの得意なことを、得意じゃない人が多いところで発揮しましょう。

火がつけられない部族の前で、ライターを使えば天才だと思われ重宝されます。しかし現代なら別に普通のことですよね。

戦う相手がいないところで戦うのです。それが1番です。

なぜあなたは戦うのですか?完膚なきまでに相手を叩きのめしたいからですか?違いますよね。

幸せになるためですよね?

ならば誰もいないところで戦いましょう。土俵に誰も上げないようにしましょう。それならばあなたはNo.1です。さいつよです。

明日から少しだけ戦うの意味を"競うこととは違う"と思考してみてください。

きっと生きやすくなると思います。

それでは、次は月曜日に会いましょう。

あどりでした。

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