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寝台列車の旅~1日目~

なんとなく寝台列車に乗りたいと思った。
名探偵コナンに出てくるミステリートレインになんとなく似ていると思ったから、想像するとわくわくした。

3月初め、大学2年生が終わり時間があるうちに「やりたいと思っていたことをやり尽くす」ための旅を実行した。
寝台列車に乗って香川へ行き、愛媛、広島、岡山を回る一人旅だ。

1日目 香川

サンライズ瀬戸へ乗り、旅がスタート。
電車に揺られながら今までとは違う遠い場所へ行くことへのワクワクとドキドキからか、ちゃんと寝ることができなかった。
朝7時、香川県高松駅へ到着。通勤する人の波を逆走し、讃岐うどんのお店へ向かった。
初のセルフのうどん屋さんで周りを見ながらやっと席に着いた。初の讃岐うどんは思ったよりコシがあって何よりとり天が格別だった。

朝ごはんを済まし、玉藻公園で高松城跡や日本庭園をフラフラ散歩した。平日だからなのか人も少なく、静かで穏やかで心地が良かった。

電車で丸亀駅へ。お昼に肉うどんを食べた。行ったお店が地元の人が来るようなお店なのか勝手がわからず辺りを見渡してしまったが、ものすごく美味しかった。

歩いて現存十二天守のひとつである丸亀城へ。壮大な石垣の上にちょこんと乗っている天守閣が可愛らしい印象だった。
石垣の名城と言われるだけあって高く積まれ、曲線を描いた石垣が圧倒的だった。そして、登ったところから見える景色はすごく気持ちが良かった。

午後には行きたかった金刀比羅宮へ。「こんぴらさん」という名前は聞いたことがあったが、どういうところなのかは知らなかったので行ってみることにした。
金刀比羅宮は古来から農業・殖産・医薬・海上守護の神として信仰されており、厳魂神社(奥社)までは全部で1,368段の石段を登らなければならない。

石段を登り続け、やっと半分まで来たところに飴を売っているところがあった。その飴は「加美代飴」と言い、特別に許可された五人百姓という5軒の飴屋しか売ることができないらしい。そのお店の方に「奥まで行くの?大変だけど頑張ってね」と飴を一かけら頂いた。それは少し甘くて懐かしいような味の飴だった。


足に限界を感じながらやっとの思いで石段を登り切った先には立派な奥社があり、展望台からは香川の街を一望できた。自分が知らない街を一望できる景色はすごく気持ちがよかった。
記念として「幸福の黄色いお守り」と御朱印を手に入れて、来た道を登るときよりも周りを見ながら下った。帰りも加美代飴のところで話しかけてまた飴を一かけら頂いた。すごく優しい方で「お疲れ様」と言ってくださり、疲れも忘れるくらい気分が高揚した。

駅へ向かいながら門前町を散歩し、公園でクレープを食べた。地元の小学生であろう子たちの会話に馴染みのない方言があることがすごく新鮮に感じた。

まだまだ一人旅は始まったばかりだ。2日目は愛媛の松山へ。

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