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共感性とメディアプランニングと

先日、外出するために電車に乗っていたところ、一緒にいた奥さんから「この広告はなんで電車に掲載されているの?」と質問されました。指さす方向を見てみるとそこには”女性用脱毛サロン”の中吊り広告がありました。

少し考えた末に「電車はこれから外出する人達が使うでしょ?誰かに会いに行くだろうし、あるいは人目に見られる環境に身を置くから、”見た目気にするモード”になっているはず。そんな人たちに脱毛サロンの広告見せた方がお店に来てくれやすいんじゃない?たぶん…」と答えました。

屋外広告は全くの専門外なので、上記予想が正しいかどうかわかりません。しかし答えた後に「こういった視点を普段の仕事でも持てているかなぁ?」と自問自答してしまいました。つまり何が言いたいかというと

「媒体の特性に合った提案ができているか?」という事です。

例えば『興味関心:ファッション』というセグメントは、GoogleでもInstagramでもTwitterでも可能です。むしろ出来ない媒体を探すのが難しいくらい。しかし、芸能人/インフルエンサーのファッションコーデを参考にしそうなユーザーが多いInstagramで広告を出した方が、クリック率が高い気がします。媒体規模はGoogleやTwitterに劣りますが、他にもWEARとかfashionpressも広告出稿先に入ってくるかもしれません。

媒体やメディアレップから頂くシミュレーション数値だけを信じて提案するのはとてもラクです。しかし媒体の特性に合わせて提案し、クライアントに対して「確かにそんな気がする」と共感を持って頂くよう努める事は、メディアプランナーとして重要な精神だと思います。

また、テレビや新聞は運用型広告ではないので、媒体特性を一層意識して提案しなければなりませんが、デジタルメディアはターゲティング機能が充実しているが故に、その意識が抜け落ちやすいような気がします。(新卒の子はなりがちです。私もなりました。)

戒めも込めてですが、今後お手伝いさせて頂くクライアント様にはそういった気持ち忘れず、常に”脱毛サロン”を思い出してプランニングに取り組ませて頂ければと存じます。

Fin

追記:しかし実際配信してみると媒体特性うんぬんより、GDNが一番クリック単価やCPAが安価になってしまう事も多いんですよね…上記の「確かにそんな気がする」を凌駕するような機械学習が働くというか…ここに”デジタルメディアプランナー”という職種の限界も感じてしまったり…

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