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【まとめ】3.11に東日本大震災復興の広告をまとめてみたら、あの頃と今の共通点に気づいた。

こんにちはRYUです。皆さんご承知のとおり、9年前の3月11日14時46分に東日本大震災が発生し、建物の倒壊と津波により15,899名の方が亡くなりました。また、今もなお2,529名の方が行方不明です。今日は亡くなった方への追悼と復興を願って、「東日本大震災と復興にまつわる広告」をまとめ、微力ながら震災の記憶を風化させないためのお役に立ちたいと思います。

ちなみにあの日、私は仕事のミーティングで東京・銀座の昭和通りにいました。「東北地方に大地震があった」情報は早々に掴んだのですが、東京にいる自分が帰宅困難になるなんて?全く予想していませんでした。幸い夜23時過ぎに地下鉄東西線が動いたので難を逃れましたが、早々に路線復旧を放棄して大量の帰宅困難者を出したJR東日本に対しては、未だに憤りを感じます。広告を見る前に当時の憤懣が蘇ってきたのですが(汗)、気持ちを切り替えて今日の新聞広告から見てみましょう。

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最初に目に止まったのは、 Yahoo! Japan の新聞広告「あの日を忘れない。」でした。メインビジュアルになっているのは、2011年の震災発生直後の時間帯のYahoo!Japanトップ画像です。気象庁発表の地震・津波情報がヘッドラインで告知され、トピックスの部分も震災情報一色となっています。当時既にYahoo!Japanは「災害情報を速報する機能」が整備されていたんですね。これらの情報はPCだけでなく、当時普及率が29.3%程度だったスマートフォンにも発信され、情報把握に大いに役立ちました。後から考えると、この時にインターネットは「テレビより早い情報メディア」としての地位を確立したのではないかと思います。

次も、本日掲載の「イオン」シリーズ新聞広告です。

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こちらは話題のSDGsをテーマとした企業広告で、シリーズ第7回のテーマとして「東北の復興・創生」を取り上げています。原発事故の影響で立ち入りが禁じられた福島県双葉郡浪江町において、避難指示が一部解除となった2017年に「イオン浪江店」を開店し、復興に一役かっているという訴求内容でした。

3つ目の事例も本日掲載の新聞広告。広告主は医薬品輸送が主業務の「メディパルホールディングス」です。

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こちらの企業は阪神淡路大震災で被災した経験から、「建物の免震化」「自家給油・発電設備の設置」「流通ホストコンピューターの2重化」などの対策を進め、結果として東日本大震災の発生時には、途絶えることなく医薬品の輸送が出来たそうです。被災地にとっては、大変ありがたい企業努力ですね。

次はテレビCMに行ってみましょう。昨年の2月に「復興庁」が制作した、福島をテーマとするCMです。noteにリンクしたらサムネールが出ない!ので、直接リンクでご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=pSJ7DnkrXK4

こちらはちょっと微妙な仕上がりでした。一言でいうと・魂が入ってない。福島に対する風評被害の払拭を訴えようという主旨はわかるのですが、一方的に主張を並べるだけで、誤解を解きたいという熱意や工夫がありません。これでは実効性が期待できないと思うのですが・・・

続いては昨年3月の屋外広告の事例です。

Yahoo!Japanの屋外広告で、場所は渋谷のスクランブル交差点。赤線の位置が、岩手県大船渡市で観測された津波の高さ(16.7M)を示しています。渋谷に津波が来ていたら?街の大半が水没したわけですね。こんな災害が現実に起こることを都会で示唆する、良い広告だと思います。

さて最後は「震災復興」ではないのですが、震災後数週間にわたってOAされていたACジャパンのマナーCMをピックアップしました。誰もが「震災の頃、よく見た!」と思えるCMなので、ぜひチェックしてみてください。こちらもYoutubeからリンクするとサムネールが出ないので、直リンクで。

https://www.youtube.com/watch?v=zBqekh3glxA&list=PL9D6D65B4C52CD70B&index=1

「ポポポポーン!」思い出して頂けたでしょうか?震災の暗い思い出ではありますが、1年に1度、3月11日だけは当時をイメージして頂けたらと思います。

さて、ここまで広告を紹介していて気付いたのですが・・・9年前の今日と現在は、何だか状況が似ているように思えます。あの頃私は東京に住んでいたのですが、生活する場の空気や水にまで浸透しているらしい?目に見えない放射能に不安を感じながら生活していました。そして今は、同様に目に見えないコロナウイルスに不便な生活を強いられています。災害体験としても似ていますが、人災の側面が大きかったことでも似ています。人間は、なぜ自分たちの生命を脅かすような人災を繰り返し起こすのでしょう?多くは経済発展のために。ちょっとシリアスになった3月11日でした。 (RYU)

※Yahoo!Japanが「3.11」と検索するだけで被災地支援ができる寄付を展開中です。ぜひお試しください。