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すごいアドリブ力!221「自分の道をひらくアドリブ力」

こんにちは、くらです。

クイズ

The Bar 草間GINZA店主の草間常明さんのお話。赤坂のフレンチレストラン・シドに勤めていたとき、師匠の福島勇三さんからその後の人生を支える言葉をもらう。

「カクテルを作る時は、氷と○○しなさい。」

○に入る言葉はなんでしょうか?

[こたえ]対話
(月刊到知2016年10月号 到知随想「自分の道をひらくのは自分」より引用 P94)

まえがき

孤独はとても辛いこと。でも、孤独が人を大きくし、壁を乗り越える力を養ってくれる。そして、孤独を生きる勇気を与えてくれるのは、言葉である。

自分次第で道はひらける

私立高校に入学したばかりのとき、母親ががんで入院。家が貧しかったため、学費を稼ぐためにビヤホールでアルバイトをする。そのときのお客様の笑顔が忘れられず、バーテンダーを志す。

25歳で帝国ホテルに移り、かくてるの知識や作る技術、所作など自分の足りない面を、他の従業員が来る前や帰った後など、練習する時間をなんとか作って不足を補った。

2年が経ったある日、チーフバーテンダーが事故で急逝。支配人より「チーフバーテンダー代行」に任ぜられた。しかし、翌日いつものように社員食堂へ行くと、自分が席に着くや、全員が立ち去った。

「チーフバーテンダー代行」なんて肩書きはない。だからお前は仲間じゃないし、一緒に飯は食えない」と言われた。
支配人に相談した。

「一人になるのが嫌で、嫌われたくないのなら、昇進をあきらめるか」と言われた。

本人は振り返る。

「これがよかったのだと思います。多くの仲間は仕事帰りに、毎日居酒屋へ行きました。一方で私は週に一度、ホテル・オークラやパレス・ホテルなどのホテル・バーに足を運びました。同業者の働きぶりを見るのです。この時間が、自分の仕事を省み、技術や所作の腕を磨く時間になりました。

一人だったからこそ、流されず、『自分は三流。三流の自分が一流のお客様を相手にするのだから、知識や教養はもちろん、技術や所作も、勉強し続けなければならない』と思い続けることができたのだと思います。

2001年、29年間務めた帝国ホテルを辞め、銀座に店を構えました。依頼心掛けているのは、『笑顔で帰っていただく』ことです。来店されるお客様の顔が常に明るいとは限りません。機嫌が悪そうな時もあります。

ですから、バーテンダーがお客様の心身の状態を察し、好みに合わせて味を工夫することが大切です。例えば、お疲れ気味で、元気のないお客様には、すこし甘めに調整したりします。お酒を飲み、表情が変わってきた時にそっと話し掛けるのです。

『きょうもおいしかった』『ありがとう』と嫌なことを忘れて、笑顔で帰っていただく。それが私の喜びであり、おもてなしだと思っています。

『一角もてよ人心 あまりに丸きは転びやすきに』

表には出さずとも、確固たる信念があれば、周りに流されない、という師匠からもらった言葉を支えに私は生きてきました。これからも自分の信念を貫き、夜の銀座の一角で、お客様と氷の声に耳を傾け続けます。」
(前著より引用 P94-95)

あとがき

一人になったとき、その状況をどう受け取るかで、その人の、それから、が決まってくる。名を成す人は、須らく皆、孤独からエネルギーを自ら得て道をひらいていると感じます。でも、名を成さなくても、人は、ある程度、皆同じ経験をするのではないか。

レベルは違うが、私自身も、何度も孤独を感じた経験をしている。10校も受験して1つも受からずに2浪が決まった春、1浪の友人たちは皆どこかの大学へ入学していった。1つも受からず、たった一人になった。社会からもつながりを断たれた気がした。

自分は必要ない存在なのだ、と、勝手に感傷的になった。でも、そのとき考えた。自分がやりたいことが違うのではないか。それまで、理工系の電気関連を目指していたが、2浪が決まった時、たまたま立ち寄った古本屋で、脳神経外科医の書いた本を手にし、読んだとき、今まで感じたことのない感覚を経験した。

浪人2年目が決まったこともあり、多少精神的に、他に頼るものを渇望していたかもしれないが、自分の学力のなさの失望感、社会からはずれたような焦りと喪失感、孤独感が、医学への関心へと自分を向かわせたのだと思う。

しかし、医学部に入れるような頭脳はなく、結局医学部は入れなかった。でも、関連と言ってはなんだが、人の身体と物質の関係を探ることができるということで興味を持った薬学部へとなんとか入ることができた。

上記の草間さんの言葉を勝手に借りると、2浪が決まったおかげで、やっと自分の心と対面できたような気がする。孤独は、その人なりに(私の場合、三流は三流なりに)、人生に相対する機会を提供してくれる。実は、その後も何度か同じような機会を提供してくれるのである。

今回もお読みいただきありがとうございました。

今日の一言

「今日の一言:自分の道をひらくアドリブ力は、孤独を自分なりに対処することで磨かれる」


今日の「みんなのフォトギャラリー」

いつも「みんなのフォトギャラリー」からすてきな画像を拝借しております。今回は、maicaさんの画像です。ありがとうございます。
色彩と点と円と、空間のアドリブ。


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「ちょっといい自分」創造コンサルティングはじめました。
自分に自信がなくても、そのままの自分をお話いただき、あなたはそのままですごい人だということを気づいていただければと思っています。

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