ひとつの恋の終わり

彼氏と別れた。

やはり私には恋愛は向いていないようだ。

涙は出なかった。

悲しいという気持ちもなかった。

ただ、申し訳ないという気持ちしか残らなかった。

別れを告げる時はいつも心が痛む。相手を傷つけたくないと思っても、そんなのは綺麗事だ。

相手が傷つくのは避けられない。相手を傷つけない表現なんてない。都合の良い理由を探しても、無駄だ。曖昧な態度を続けたり、中途半端に優しくされると、なかなか諦めがつかないのは私自身も体験してきた。

気持ちがないのに関係性を続けるのは相手を傷つける。

別れには相当のエネルギーが要るし、ストレスも溜まる。なかなか切り出せない場合もある。

何が正しいのかは全く分からないけれど、私は相手への気持ちが無くなった時点で早く別れを告げた方が良いと思う。そんな不毛な関係を続けるのは、どちらにとってもしんどいだけだ。そんな風に相手の事を思っているような表現をしてみても、結局早く自分が楽になりたいと思っているだけである。私はずるい人間なのだ。それを受け止めるのは結構しんどい。

これまで私のことをとても大切にしてくれた人は2人いた。何故か居心地が悪くなる。

彼らが持っていた私に対するイメージはとても素晴らしいものであった。本来の私はそんな人間ではないのに。私は間違いなく性格は良くないし、一途に人を思えるタイプではないし、相手を思いやれるタイプでもない。私が男性だったら自分みたいなタイプとは絶対に付き合いたくない。彼らが持っているイメージと本来の私との間にギャップがあり、最初は純粋に嬉しかったけれど、どんどん居心地が悪くなってくる。

結局私は自分を大切に思ってくれる人を大切にできない。

それは自分は大切にされるような人間ではないと感じているからだ。

単に飽き性で、継続的に人間関係を続けることができないというのもあるが。

結局私は恋をしていた気持ちになっていただけなのかもしれない。

今となってはもうわからない。

淡い恋心は消えるのも一瞬だ。

でも、幸せだと思った瞬間があったのならそれはそれでよかったよね？

それも自己満足かな？

相手に幸せになってほしい、というのも綺麗事だ。正直もう別れた人のことはあまり興味が無い。どのような人生を歩んでも私には関係がないからだ。綺麗な言葉を並べようと思ったけれど、ありのままの気持ちを書いた。

私は冷たい人間なのかな？