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自分らしい働き方が、人生を豊かにする。「Future WOW! Project」でAdecco Groupが描く働き方の未来

より働きやすい環境、より豊かな人生へとつながる新しい働き方の実現を目指し、2017年11月にAdecco Groupで発足された社内プロジェクト「Future WOW(Way of Work)! Project」。今回は、2018年4月からプロジェクトメンバーとして活躍している田中あすかさんにお話を聞きました。

田中さんは「Future WOW! Project」の大阪オフィスの代表としてプロジェクトに参加。リモートワークが社内に浸透したタイミングで東京を拠点とする部署へ異動し、部署の異動によって住む場所を変えることなく、滋賀で暮らしながら、フルリモートで仕事をしています。

一歩先の働き方を考える「Future WOW! Project」

——「Future WOW! Project」はどんなプロジェクトなんでしょうか?

Adecco Groupで働く社員がより働きやすい環境、より豊かな人生へとつながる新しい働き方を実現するために発足した、全社横断型プロジェクトです。

当社ではウェルビーイングの実現のために、フィジカル、メンタル、ワークスタイル、キャリアなど6つのカテゴリーにおいて、さまざま取り組みを推進しています。「Future WOW! Project」はその中のワークスタイル・ウェルビーイングの取り組みのひとつで、「一歩先の働き方を考えていこう」という思いからスタートしました。

トップダウンではなくボトムアップでプロジェクトを推進し、社内に変化をもたらすことが重要という考えのもと、働く場所やインフラの再構築、業務プロセスの改善、デジタルツールの活用の推進、社員の意識の変容などをテーマにした、いくつかのワーキンググループに分かれて活動をしています。

——田中さんはその中で、どんな役割を担っているんですか?

新しい働き方についての認知・理解の促進や、社員の意識の変容に取り組む「マインドセットチェンジワーキンググループ」に所属しています。

ツールや業務フローを整備しても、社員の意識が変わらなければ新しい働き方は浸透しません。同じ時間に毎日オフィスに出勤するなど、これまで常識とされてきた働き方に変化をもたらすためには、社員一人ひとりの意識を変えることが欠かせません。私たちのワーキンググループでは、これまでの「あたりまえの働き方」を変えるためにどんな働きかけをすればいいのかを考え、実践しています。

2018年4月からプロジェクトメンバーとして活躍している田中あすかさん

——田中さんがこのプロジェクトに参加しようと思った理由を教えてください。

私は滋賀に住んでいて、以前は自宅から大阪のオフィスまで1時間ほどかけて通勤していましたが、毎日の満員電車での通勤に負担を感じていたんです。

そんな中、2017年から「Future WOW! Project」が始まり、首都圏のオフィスを中心にリモートワークの推進がスタートしました。「地方のオフィスでも早くリモートワークができるようになったらいいな」と思っていたところ、2018年にFuture WOW! Projectの地方メンバー募集が始まったんです。せっかくなら自らがプロジェクトメンバーとなって、リモートワークを積極的に推進していきたいと思って、プロジェクトへの参加を決めました。

熱海ワーケーション、ワールドカフェ…社員の働き方の意識改革に取り組む

——大阪オフィスで「Future WOW! Project」の取り組みが始まった当初は、社員の皆さんはどんな反応でしたか?

最初のうちは、「リモートワークって本当にしてもいいの?」という雰囲気がありましたね。

プロジェクトスタート当初は、「健康診断でバリウムを飲むから、体調が悪くなるかもしれないのでリモートワークにします」というように、出社できない事情があるからリモートワークをするという方が多かった印象です。逆にいうと、そういう事情がないと進んでリモートワークをしようとはしない、というケースが多かったと思います。

やはり長年培った習慣や意識はすぐには変わらないと実感しました。

リモートワークはあくまで働き方の選択肢の一つであって、大事なのは、社員一人ひとりに働き方を主体的に選択するようになってもらうことです。社員の意識をどうすれば変えることができるか、主体的に働き方を選択してもらうためにはどうしたらよいのかを、ワーキンググループ全員で考え、「考えて立ち止まるのではなく、とにかくやってみよう。」というプロジェクトのグランドルールをもとに、とにかくさまざまなことを試してみました。

——働き方に対する社員のマインドセットを変えるために、どんな取り組みを行ったんでしょうか。

マインドセットを大きく変えるには思い切ったことをやったほうがいいのではないかと考え、熱海でのワーケーションをワーキンググループで企画しました。社内公募で参加を希望する社員を募り、抽選で当選した10名に熱海でワーケーションを体験してもらったんです。参加者にはレポートを提出してもらい、それを社内に展開しました。

他にも、実家に帰省してリモートワークをしたり、みんなで別の支社で仕事をするオープンオフィスの企画なども行ったりしました。

——ワーケーションは「会社としてリモートワークを推進している」というメッセージを伝えるのにぴったりな企画ですね。

そうなんです。ほかにも「理想の働き方」や「リモートワーク導入における課題」などを社員同士が話し合うワークショップも実施しました。ワークショップを通して、会社として、自由な働き方を積極的に推進していこうとしていることが全社員に伝わり、社員の意識が大きく切り替わったのを感じましたね。

また、新しい働き方を全社員に浸透していくためには、ラインマネージャーの意識を変容させることがとても重要でした。

チームのマネジメントはラインマネージャーの責務ですから、「メンバーのケアがしにくくなるのでは?」と、マネジメントに不安を感じるマネージャーも一定数いました。そのため、メンバーの声を共有する場を設け、新しい働き方をより推進していくために協力してほしいという話をしたり、ラインマネージャー向けのワークショップを行ったりして、理解と共感を得ることで、リモートワークをはじめとする新しい働き方を一層社内に浸透していくことができました。

Future WOW! Projectの活動の一環として行われたワークショップ。

新型コロナの影響でリモートワークが浸透。社員がより主体的に働き方を選択できる環境へ

——リモートワークが本格的に浸透してきたのはいつごろですか?

新型コロナウイルスが流行し始めた頃からです。2020年2月くらいから徐々にリモートワークをする人の割合が増えていき、同年4月に緊急事態宣言が出されてからは、全社員が在宅でのフルリモートワークに切り替えとなりました。

コロナ禍で在宅ワークが始まったのは、「とりあえず一回リモートワークを体験してみよう」という取り組みが全国で一巡したタイミングでした。その時点でリモートワークに必要な基本的な仕組みづくりは進めてあったので、全社的にフルリモート勤務へスムーズに移行できました。予期せぬ形ではありましたが、リモートワークの体制を整えておいてよかったと感じました。

——数カ月にわたってリモートワークを続けたことで、社員の皆さんはどのように感じたんでしょうか。

「リモートワークでも問題なく仕事はできると実感した」という社員がほとんどでした。また、「通勤や移動がない分、時間が有効活⽤できる」というポジティブな意見が多かったです。一方で「今まで以上に自己管理が必要と感じた」という意見も多く見られました。

コロナ禍を機に、社員のリモートワークに対する意識はさらに変わりましたね。緊急事態宣言が明けてからも、リモートワークを継続する社員が増えました。コロナ禍という社会的変化の中でスムーズにリモートワークに移行できたのも、これまでのプロジェクトのさまざまな取り組みがあったからだと思います。

「自分らしい働き方の選択」はAdecco Groupのビジョン実現にも繋がる

——「Future WOW! Project」は、2021年4月から「セカンドステージ」として活動を展開していますよね。ファーストステージとはどういった違いがあるんでしょうか?

ファーストステージでは「柔軟な働き方」の実現を目標に掲げていました。その指標のひとつであるリモートワーク率は緊急事態宣言中の一時期は98%に達し、2021年においても75%以上を維持しています。2017年のプロジェクト発足当時が10%でしたので、働き方は劇的に変化したと言えると思います。

セカンドステージでは、「ワークスタイル・ウェルビーイング」の実現によって、社員一人ひとりの躍動化につなげていくという目標に向かい活動をしています。ファーストステージを経て醸成された「柔軟に働くことがあたりまえの文化」は絶やさずに、「より自分らしい働き方の実現」を目指していきます。

セカンドステージの取り組みの一つとして、より密度の高い会議を行っていくための WOW MEETING TIPSの浸透に取り組んでいます。これは全社的な意識調査の結果「会議」を無駄に感じているという方が多かったことがきっかけになっています。

「そもそも会議はどのくらい必要なのか」「どうすればより質の高い会議になるのか」といったことを議論し、TIPSを作成しています。

——「Future WOW! Project」のセカンドステージにおいて目指すものを教えてください。

Adecco Group Japanのビジョンは「『人財躍動化』を通じて社会を変える。」です。自身のビジョンの実現に向かって働く人と、その力を発揮できる組織環境、その両者を実現し、つないでいく役割を担うことを目指しています。

このビジョンを達成するためには​​、私たち⼀⼈ひとりが「⾃分らしく、⽣き⽣き」していることが重要。セカンドステージで目指す「より自分らしい働き方」を実現することで人生そのものが豊かになり、ひいてはAdecco Groupのビジョンの実現に繋がると考えています。

——プロジェクトメンバーとして、今後会社にどんな変革をもたらしていきたいですか?

田中:これまで「リモートワーク」や「会議」といったキーワードに沿っていろいろな取り組みを行ってきましたが、その時々で変わっていきます。

「Future WOW! Project」の根幹にあるのは、わくわく働ける未来を作るにはどうすればいいかを考える、ということ。この軸はしっかりと持ちつつ、その都度必要なことをプロジェクトメンバーで考えて、皆さんに提供していきたいです。

社内外の活動を通して、一歩を踏み出すきっかけを与える存在になりたい

——田中さん自身は、Adecco Groupで働く中で「自分らしく働けている」と感じますか?

田中:そうですね。リモートワークが導入されたおかげで、滋賀に住みながら、場所に制限されることなく、やってみたかった仕事ができるようになりました。住む場所によって自分のキャリアをあきらめなくてもいいのは、すごく素敵なことだな、と思いますね。

さらに今年からは「社内パラレルキャリア」にもチャレンジする予定です。

Adecco Groupでは以前から社員一人ひとりのキャリア開発につながる、自らの個性や強みを生かした自己研鑽のための活動を、パラレルキャリアとして、当社における仕事と並行して行うことが認められていました。社外の活動に加え、社内の業務を専門性の高い社員が個人として受託する「社内パラレルキャリア」も導入されています。

私はAdecco Groupへ入社する前は、番組リポーターやイベントMCを中心とする活動をしていたので、社内パラレルキャリアとして、動画のナレーションを担当することになりました。「自分のスキルが役に立つならぜひ!」と思って、手を挙げました。

社外では、高校生のキャリア支援をしたり、YouTubeの制作をしたりしています。

これからも社内外問わず、面白いことに積極的に取り組んでいきたいです。ほかの社員に「自分もやりたいことに取り組みたいい」と思ってもらえるような、一歩を踏み出すためのきっかけとなるような存在になっていくことができればと思います。